修験道の根本道場の吉野、金峯山寺本堂の蔵王堂は国宝!
御開帳中で、しかも夜間拝観にお詣りすることが叶いました
蝋燭の灯りのなかで、声明と闇に浮かぶ蔵王権現!
信者も唱和して荘厳な雰囲気でした
蔵王権現の秘宝展の絵しかないのですが、側で見上げると
びっくりすほど大きく三体の権現像に圧倒されました
眼をしっかり見つめてお詣りくださいと言われ不思議な感覚に
捕らわれました 鋭い眼光に吸い込まれそうー
荒々しい姿ですが、あまねく衆生を救う慈悲にあふれ
勇気づけられる神像ですね
吉野であちこちで見かける、 前鬼と後鬼を従える役行者
1300年以上まえに、その祈りに応えて大岩盤の中から
金剛蔵王尊が忽然と姿を現したと言われています
釈迦如来の化身として現在、未来も人々を救済するため
現れたという認識が修験では重要なことだとー
群青色で眼を見開いたお姿は迫力あり、なにか
ひれ伏したい想いになりました
大日寺の大護摩供「火渡り」にも参列できました
まず弓や剣で四方を浄め、火入れです
青々とした檜の葉枝、燻りながらもよく燃えました
周りの信者は、やはり般若心経を唱和します
こういうときよく憶えておけばよかったと思いますね
燃えさかる火に護摩がつぎつぎと炊かれて、高揚感があります!
パチパチと護摩木がはぜる音、法螺貝や太鼓、鉦の音が相まって
山の奥深い霊場に引き込まれる感覚を味わいました
大峰修行する山伏が唱える「懺悔、懺悔 六根清浄」が響くような
掛け念仏を体験しているようでした
法螺貝は山に木霊するようで釈迦の説法にたとえるそうですが
なぜ法螺を吹くなどマイナス語があるのでしょうね
悪さする山伏がいたのかしら 笑

お上人さま、自ら火を沈めならして渡ります
信者たちも素足になりつづきました
信心深いというより好奇心に駆られて火渡りを体験
足裏がじんじんして気持ちがよかった!
山伏や山岳信仰のこと、日本の精神世界の
原風景を感じさせる民族宗教かもしれませんね
今回の吉野山行、心に叶ったものでした 暗闇で拝した蔵王権現や
護摩の火渡りなど忘れられない旅となり友人たちにも感謝!
紅葉と護摩供のつもりですが、雰囲気ってとても難しいですがー
「深山もみぢ」 と 「護摩炊き」 いや「火渡り」 か
山姥の吉野山巡りで、ご朱印も九つ頂きました
旅のよすがとなります
もう明日は師走、歳月人を待たずですね
「秋昏れて 吉野の里の紅葉狩り
入相の鐘 こころ染めけり」 みみ卯