ようやく新歌舞伎座の正面から入ることとなりました!
杮葺落6月の三部で「鈴ヶ森」と「助六由縁江戸桜」です
バリヤフリー仕様で
エスカレターで二階へ
膝痛もちには楽ですね
客席は前の太い柱が
無くなり見やすく
席間もすこし広い!
その分ロビーが狭く
感じましたがー
とにかく3部制なので
劇場内をゆっくり見学
する暇なしで、忙しかった!
旧歌舞伎座の雰囲気を
そこかしこに残しているように
思いました
ドナルドキーンさんが
書いているように
パリのバスチィーユオペラ座風
にならなくてよかった!
やはり歌舞伎座の面影って大事ですもの
白井権八と
幡随院長兵衛との
出会いを描いたもの
若衆姿の権八と
雲助たちとの
立ち廻りは
歌舞伎ならではの
様式美なのですが
なんだか埃っぽい!
雲助たちが引きずる
着流しのせいー笑
切組でパックリ斬られる
仕掛けなど、木偶人形のよう
滑稽味がある趣向です
2人の名乗りあいは有名な台詞のやりとりで
聴きどころのひとつー
長兵衛は、侠客としての貫禄と江戸っ子の心意気を
感じさせていました
何度見ても華やかですね 故十二世團十郎に捧ぐですから
海老蔵としても深い感慨があったことでしょう
出端伴奏の河東節
本日は知人出演で
愉しみでした
これまではあまり気に留めて
なかったのですが
結構歌詞があり
花街の雰囲気を醸し出す
粋な江戸浄瑠璃なのですね
前は簾が揚がったように
思いましたが、ブラインドが
すこし開くだけー
でもなんとか人を確認でき
嬉しくなりました
河東節十寸見会ご連中は素人の方々ですが
長く研鑽を積んできた究極の旦那芸!
一度舞台の雛段に並ぶと快感!!でしょう
市川家の強力な御贔屓筋ですね
本番中、お付添いは舞台裏に控えていたそうです
助六さんもご挨拶にきて、お互いに励ましあったー本番前の緊張が
伝わるようですね
吉原仲之町の賑わいといい、すべて豪華絢爛!
祝祭の絵巻のようで、いかにも歌舞伎芝居だと思わせます
花道の出端は
美しい所作の連続
存分に伊達男ぶりを
見せていました
海老蔵は、お祖父さんに
よく似ているなーと
痩身でゾクとする艶やかさが
ありましたが、これからも
精進することでしょうね
今度直侍を観たいものです
助六といえば江戸紫の
病鉢巻!
河東節の語りにあるように
江島生島に所縁があるようーで
こまかく検証すると面白そうです
助六や揚巻の悪態は、江戸っ子の気風!
喧嘩、啖呵は江戸名物と言われていますもの
見物衆もよいガス抜きになって拍手喝采だったと想像できます
脇の役者も当代勢揃いで、海老蔵を盛り上げていました
股潜りでは、なんとも愉快で白酒売りの菊五郎や通人の三津五郎が
今ネタで見物を笑わせていました
助六は300年続く演目、昔も瓦版みたいに皆を沸かせていたのでしょうか
歌舞伎って、なにか人情味を感じさせますね
助六兄弟、実は曽我兄弟の仇討という演出も要となっていると思いました
久しぶりに花道を見上げて、芝居気分を味わいました
芝居の余韻があるうちにと思い、助六由縁の生菓子をー笑
なかなか江戸紫の色が出ないですね
紫草で染める色目、紫は好きな色ですが、濃淡多くの色調があります
江戸紫は、杜若に似た濃艶な赤味のある色合いと記されていました
紫草は武蔵野にも自生していたので江戸がついたのかしら?
芥子粒ほどの色粉を加減しましたが、青みかった濃紫になりません 苦笑
捻じり鉢巻は桜のひとひらをあしらい
茶巾絞りは母が用意してくれた紙衣(上方的でした!)のつもりー
やはり粘土細工になっていますね アハハー
本当は歌舞伎座の人形焼が好きな家人に食べてもらいましたが
とても菓子銘などつけられませんでした!