これは去年11月に訪れた閖上地区の被災地の風景です
あの大震災から2年!三回忌にあたります
このところ各メディアは、震災のその後の現状を
多く伝えていました
閖上のここからインタヴューを受けていた被災者は
ガレキは撤去されたけど、なにも変わっていないとー
たしかに今も礎石だけの町が映っていました
まだ手つかずの場所が無数にありそうです
なにが復興の足かせになっているのか、問題は複雑で
被災者でない者にも重いものがあります
釜石市の遺体安置所の10日間を描いた映画を観ました
ジャーナリストの取材をもとにした実録に近いもの
ボランテアとして参加した初老の主人公のご遺体に接する優しさに
みなが影響をうけ変わっていくのを、涙なしには見られませんでした
遺体を運び入れ、医師や歯科医の検診、誰もが身心の辛さに耐えて
黙々と行動する姿ー現実の厳しさが迫っていました
葬儀の心得のあるこの主人公、等身大の人間像を演じているより
にじませていた!ご遺体にたいして話しかける様子はほとんど
アドリブだったとインタヴューで語っていました
並べられた柩のなかに、小さな子供用の柩があり心痛みました
せめて命日となるこの日に偲びたいと想った次第です
全国各地で黙祷をささげていましたね
この時間、ちょうど港界隈に居ましたが、少し冷たい海風
でも青く静かでした
もしここで津波に遇うことがあったら、どう行動するかしらと
ぼんやり考えておりましたー
遠くに逃げることは難しいので、近くのビルへ昇るのがいいのかもとー
あの日の海はさぞ寒く凍えたことでしょうね
亡くなった家族とともに、今も生きていると語っていた被災者
故郷は離れている時間が長くなればなるほど
かえって想いが募るのではー
まだ31万もの人が故郷へ戻れる日を待ち望んでいる!
いつになったら実現するのでしょうか
除染、廃炉などの長い道のりに気が遠くなる心地がします
この日を新たな防災の日にして、つねに想うことが
大事かもしれません
「補陀落の海原はるか逝きたまへ
春いくたびの華鬘草かな」 合掌
別名「鯛釣草」が淡く可憐な花をつけています
映画では、ようやく身元が分かったご遺体の納棺のとき
浄める湯や衣服もなく、哀しい光景ー
主人公が、路傍の草花の一輪を添えていたのが印象的でした