折々の言の葉
暦の二十四節気が感じられる

 大寒!たしかに極寒です

雪まじりの氷雨の昨日、用足しの前に

扇のコレクションを見ました

寄贈された膨大な扇から90点ほど展示されていました


折々の言の葉
琳派絵師の華やかなものから

文人画、余白を生かした墨絵や

扇そのものに描かれた絵図

様々で、なによりもすべて

骨付きの形で残されています

普通骨をはずして、平面画とするそうです


絵師は折りをいかしており、人物の顔には

折り目をもってこないとか、反対に折り目に

描かれた柿はより立体的に見えたりします

折りを計算して、角度により人物像がより近く対話しているように

なっていたり、興味深いものでした

そして要は鯨のひげで止めてあり、朱色のもありました


この兎の餅つきは月の様子が裏からみると

違って見えたり、卯好きとして気にいりました


普段、使っている扇を出してみました

実用的なものばかりです


折々の言の葉


夏などに使う涼しい扇

帯を締めると、すぐに

差します
折々の言の葉




これはほとんど開くことはないのですが

茶席での挨拶などに欠かせない扇

毎年、初釜で干支か勅題のを貰うので

随分数があります

かなり整理しましたがー




折々の言の葉


これも能管の稽古用で少し開いて、笛を置きます


美術館にあった工芸的な扇はどういう使い方をしていたのでしょう

実用というより手元におく美術品として眺めていた?のかもー


狂言の「末広かり」では、主人に末広かりを買ってくるよう言われ

都に出かけて末広、末広がり屋はどこと呼ばわっていると

それは唐笠のことだと騙される筋です

先へいくほど運が開ける目出度いもので初春の祝い曲です

年ごとに新調する縁起物のひとつのような気がします 


膝前において挨拶をするのは、結界の意味があり

相手に対して一定の距離をおき、対峙する所作だと思います

やはり謙譲の気持、とても日本的ですねーが

だんだん薄れている今日この頃かなー嗚呼