★ふゆのこらむ①★
-20110825-


以下は私が青春18切符の旅に出た2011年8月25日に電車のなかで書いていたものです。



***







旅に出ようと思ったのは、本当にただ、なんとなくだった。

気づいたらネットで青春18切符を調べて、自宅から最寄の駅へ歩いていた。




きっかけはあった。



ここ1~2週間ほど頭から離れない問題があった私は、昨年会社を辞めて以来、初めて「サザエさん症候群」にかかった。
つまり、「ああ、もう週末が終わっちゃうなぁ。まだ現実に戻りたくないなぁ。」という感覚に襲われた。

会社を辞めてからは好きなことをやれているし、むしろ週末遊んでいるときも「月曜日になったらあれしてこれして、こんなこともしたいなぁ♪」と考えているくらいだった私には、それは驚くべきことだった。



そんな私を見て、相方さんが言ってくれた。



「好きなことだけしたらいいよ」





私は言った。

「好きなことしてるよ。でも…考えなきゃいけないことが多すぎて…。」


相方さんが言った。

「じゃあ、考えなくていいよ。何も考えずに、好きなことだけしていいよ。」









言われてみれば、それはごくごく簡単なことだった。


自分のなかにある、自分が創りあげた「壁」を壊すだけだ。





「この問題を解決しないと進めない」
とか
「今は自分は収入がないんだから贅沢はしちゃいけない」
とか
「これをやるって自分で決めたんだから寄り道してる暇なんかない」
とか
「iPadひとつ持ち歩くだけで腰が痛くなるような私が1人で旅行なんかできるわけない」
とか。







そして私は旅に出た。





初めてのことづくしで、なんのアテもないし、どこまで行けるのかもわかんないけど。



出発できたということに。

無数に存在する私の中の「壁」の、そのいくつかを壊せたってことに、
意味があるんだと思う。





さぁ、あとは楽しむだけ。