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【 テーマ「かこ」について 】
「かこ」では、私が2008年9月に経験した交通事故について綴っています。
私自身がこの貴重な経験を忘れてしまいたくないから。
毎日毎日起こり続ける交通事故、そのひとつひとつ痛み・重みを
少しでも多くの人に知ってもらいたいから。
そしてこの経験を踏まえたうえで、
毎日を楽しんでいる人がいるんだということを知ってもらいたいから。
主観とエゴのかたまりですが、お付き合いいただけたら幸いです。
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事故の知らせを聞いて、北海道から東京に飛び、東京から夜行列車でかけつけてくれた父。
真っ先に仕事の休みを取って、ICUでもできる限りそばにいてくれた姉。
真夜中痛みに呻く私と一緒に起きていてくれて、入院に必要な環境をそろえてくれたもうひとりの姉。
3週間もの間、つきっきりで看護してくれた母。
その母が北海道に帰るということで、
実家から兄がお見舞いがてら迎えに来た。
いつもひょろひょろして頼りなく見える兄に対し、いつものように
「何そのカッコ!まだ20代なんだからもうちょっと気にしなよー」と物を申す私。
そんな私に対して兄は「思ったより元気そうだね」と言った。
私も「おかげさまで、口だけは元気です」
と、既に何度言ったかわからない台詞を言う。
日曜日でリハビリはないし、
今日は母と兄という2人がいる。
外はいいお天気。
これはチャンス!
ということで、初めて外出をした。
外出先は、徒歩7,8分のデパート。
久しぶりの外出ということで、私もヤスもルンルン気分を隠せない。
母が私の車いすを、兄がヤスの車いすを押してくれた。
初めて車いすを押す兄の押し方はひどいもので、
道中何度も後ろから「ガツン」という音が聞こえた。
母は兄よりは上手に車いすを扱っていたが、
それでも小さな段差の度に傷が痛む。
外にはこんなに段差が多いものなのか、と驚いた。