ぐんもー♪
昨日読み終わった本です。
『こちら救命センター』 浜辺裕一
その名のとおり「病棟こぼれ話」です。
医師や看護師むけの雑誌で掲載されていたそうなのですが、
小難しいことが書いてあるわけでなく、知識がなくてもすんなり読むことができます。
いくつものこぼれ話のなかで、
事故で脊椎損傷した人のお話がありました。
彼女は頚椎を損傷し、死はまぬがれたものの、
人工呼吸器がなければ生きることもできない状態になっていまいました。
そして4年半経って、彼女は舌でキーボードを打ち、人びとにこう伝えました。
「じこにあい・・・(中略)、ついに、くびからしたはうごかず、じんこうこきゅうきをつけたままとなりました。
ひとりではなにもできず、ふあんとくるしいまいにちでした。
それでもやっぱり、いきていてよかったとおもいます。」
昨日、友人が
「パスポート失効しちゃったのー。
もうやだー死にたい。」
と言いました。
彼女は軽い気持ちで言ったのだとわかっています。
でも、そんな台詞を、今日を生きれなかった人たちが聞いたらどんな風に思うんだろう。
私は一度いのちを救われてから、どんなにつらくても
「死にたい」
この一言だけは絶対に言わない、と心に決めました。
生きている。
それって幸せなこと。
そう、改めて気づかせてくれる本でした。