先週末の上京は電車を使いましたので、アマゾンから書籍を取り寄せて、旅のお供にしました。
東日本大震災を経験したあとでは「十分にありえる未来」として、物語に一気に引き込まれて行きます。600ページを越す作品ですが、往きの電車の中で半分近くまで読んでしまいました。
そして空いた時間に少しずつ読み進め、今日、最後まで読み終えました。
地震国・火山国に住んでいる事実、一般的に火山と認識されていない火山の存在、噴石や溶岩だけでない火山がもたらす災害のこと。火山に対して素人な私のような人間が、読んでおいても損がない内容です。
もしかしたら明日襲われる可能性も考えると、少しでも興味があれば、できるだけ早めに読んでおくことをお勧めします。
物語については『作品』ですので、出来過ぎの展開ですが、エンターテイメントにそういう突っ込みを入れるのは野暮ってもんです。私としては、難しい専門知識を、物語を通して分かり易く伝えてくれようとしています。
そして、物語の最後。
自然から攻撃されっ放しの日本が、起死回生を狙って反撃を開始します。その内容は、理想論と言えばそれまでですが、現実の日本にも繋がる「希望」として、その展望に期待せずにいられません。
物語が終わった後の続きは、2012年(※)の現在に見事にシンクロしています。
※初刊単行本は2002年9月とのこと