我が家は至る所が昭和感満載で

台所と部屋は

すりガラスの引き戸で仕切られている

 

その当時の家猫は5匹だった

 

掃除のときは窓を開けるので

猫たちは安全な場所に居てもらうようになる

 

その日

部屋の掃除をしていると

閉めていた台所のすりガラスに

クンクンしている猫の姿が見えて

 

私が部屋に居るか匂いで確認しているのかなと

ほっこりした気持ちで

ガラス越しに猫の鼻とか口に指を当てていた

 

その時

何かおかしいと思った

このコは誰だろう

 

うちのコは三毛が3匹と

茶トラ白2匹だけれど

 

このコは白くて

頭と長い尾に少しグレーが混ざっている

 

え?誰?どこの猫?

頭が混乱して動けなくなり

その間に猫は歩いて行ってしまった

 

慌てて引き戸を開けたけれど

その猫が歩いた方向に猫はいなくて

 

そもそも

猫が台所に入らぬように別の部屋に隔離していて

台所に自由に出入りする扉も閉まっているし

 

外からは入れないけれど

近所に似たコはいないし

 

お空に還ったコが会いに来たのかもと考えても

今までの家猫にも外猫にも

似たコはいなくて

 

友達に話したら

可愛がられているのが羨ましかったコしゃない?

と言われた

 

昔から

可愛がられていないと感じるコには

「今は何もしてあげられないけれど

うちのコになったら可愛がってあげるから

生まれ変わったらうちにおいで」

って声をかけていたから

 

もしかしたら

その中の誰かが

様子を見に来たのかもと思った

 

警戒する様子もなく

すごく自然に歩いていたニャンコ

 

その後

同じ見た目のコには出会えていないけれど

我が家に来ることはやめたのだろうか