別居して


離婚するって決めて

みんなに内緒で

弁護士さんと打ち合わせしていた頃の話です。









こうじさんと私

あやぽんぽん、はなぽんぽんの4人で

毎週開催されている

「午後の市(仮名)」に集まって

外の風に当たりながら

こうじさんはお酒を飲みつつ

私たちは出店の物を食べたりして

色んな話をしながら

まったりと楽しんでいました。







一旦

あやぽんぽんと はなぽんぽんと離れて

追加のお酒を買いに

こうじさんと二人で歩き始めました。







沢山の人を避けながら

200mくらい歩いたのかなぁ?







こうじさんが突然

後ろを振り向いて

誰かに向かって

『よぅ』

って返事をしたんです。








誰?って思う暇もなく

あっという間に

元奥さんが

こうじさんの横に立ち

そのまま2人で歩いていきました。








まだ離婚していなかったし

離婚するって言ってもいなかったし

そもそも

彼氏彼女の関係ではなかったから

ただ単の

とても仲のいい友達、という

くくりですよね。





だから私の

「なんで行っちゃうの?行かないで」

っていうワガママで

こうじさんが

元奥さんの所に行くのを

止める権利は無い訳で。






そのまま2人を

静かに見送ったんだけど

心がダークな物に覆われていって

その場で泣かないようにするので

いっぱいいっぱいだった。








なんで、いなくなっちゃうの?





元奥さんとは

なにも無かったんじゃないの?





私たちと一緒にいる事より

元奥さんとの時間の方が

大切なのかな・・・。





やっぱり2人は

元サヤに戻っちゃうの・・・?







そんな負の気持ちを

こうじさんに押し付けるわけにもいかず。





ただただ

呆然と立ってたよ。







子どもたちの所に

泣きそうな顔をして戻れないから

たくさん深呼吸して落ち着かせて

頑張って気持ちを切り替えてから

戻ってね。






「こうじさんは

元奥さんとバッタリ会って

そのままそっちに行ったから

今日はもう一緒に遊べないってよ」





って伝えて

そのまま帰りました。







表情豊かと言われる私。






ちゃんと表情隠れてたかな?






うまく出来てたのかは

はっきり言って自信ないな・・・。







『一緒に遊べない』

という私の言葉を聞いて

特に反発する訳でもなく

残念がる訳でもなく

空気がただそこに存在しているかのように

当たり前の事みたいに

すんなり受け止めた娘。



これには理由があったのですが

それを知るのは

ここから2年ほど先の話になります・・・









それはさておき。








別れて動き出してから

6時間ほど過ぎた22時過ぎ

こうじさんから



「あの後ずっと

元家族と一緒に過ごして

そのままアパートまで流れて来たので

迎えにきてほしいですどうかどうかお願いします



という連絡がきたので

車で

元家族の住んでいるアパート

 =こうじさんが昔住んでいた家

のそばまで

迎えに行きました。







昔から

元家族と過ごした時って

私のエネルギーを欲しているような

そんな雰囲気を醸し出すんです。






だからイライラしつつ

迎えに行ったのですよ。





なんだかんだ言っても

こうじさんに甘いから・・・






「いやぁー、ほんとぉ~に大変だったぁ~!」

みたいな言葉と一緒に

車に乗り込んできた

酔っぱらいこうじさんと

こんなやりとりが始まっていきました。






【続く】