この文章の結末は「小山田壮平はやっぱりすごいや」です

誰?ってなる人と、

ああandymoriの人ね

って人とで別れると思います

※tiktokやってないので詳しく知らなかったのですが

2024年にandymoriの曲が「バズった」みたいです

ミュージシャンです
andymori というバンドのギターボーカルでした
今は「小山田壮平」名義で活動しています

私は、andymoriというバンドが好きでした
いや、解散しているので過去形にしちゃいましたが、

今も好きです

andymoriの魅力については、多くの人が素晴らしい表現力で文章にしているので
それを読んでもらうとして

日記なんて書く余裕がない毎日を過ごしているんだけど、
いや、正直絞り出そうとすれば日記を書くぐらいの時間は捻出できる
できるんだけど、「精神的な余裕」と文章として出力する「情熱」が湧いてこない
と言った方がピンとくる

本当は、先日観た映画「国宝」についての感想を書きたい
凄まじかったのです、あの映画のパワー


なのに!!書きたいのに書けない

書くことに対して「慎重」というか、重く考えすぎてるんですよね(重い女)
そのくせ、別に表現力も無いし、熱のこもった文が書けるかといえば、そんなこともなく…

でもね、そんな私が
久々にandymoriを聴いたら
なんか書きたいな、肩ひじ張らずに書けばいっか
となったんです、だから書いてます

人(私)を突き動かすパワーが内包されているんですよ
andymoriの曲は

でも、ここ数年全然聞いてなったんです
それは、andymoriに限らず音楽を聞かない日々が続いただけで
いや聞けなかった、聞く余裕が無かった
って書くとネガティブな感じですが、そんなことはなく
うまく言えないけど、違うものを優先させてた感じですかね

んで、久々に聞くきっかけがあったんです
それが漫画「ふつうの軽音部」

夫との共通の知り合いがおすすめしてくれて、
夫が「ふつうの軽音部」のコミックスを買ってきたんです

(ネタばれ無しで作品について書いてますので、ご安心ください)

作品のなかで主人公が歌うんですよ、andymoriを
andymoriの曲って青臭さ泥臭さ鬱屈としたエネルギーだとか皮肉とか
そういうエッセンス満載の「若者」の曲という感じなのです

ふつうの軽音部の主人公「鳩野ちひろ」は、16歳の少女でまさに若者
若者だけど16歳って、大人への準備段階
個人差あるけど、子供っぽい青臭さがあるけど、
大人の世界がわかり始めるころ

そういう子(若者)が、andymoriを歌う
この漫画の世界がリアルタイム2024年(連載時)だとしたら、
andymoriって2014に解散したから、10年くらい前のバンドなわけで
主人公にとってはちょっと昔のバンド

他にも、ちょっと昔のバンドとして(解散してないけど)
銀杏BOYZやRADWIMPSの曲も出てきます
もちろん最近のロックバンドの曲も出てきますよ

私は、銀杏やラッドは通ってきてないけど(夫は銀杏好きだった)

なんて表現していいか難しいんですが邦ロック(ロキノン系っていえばいいのか)

よく聞いてた時期があります

とりわけandymoriが好きでした

んで、漫画の、というか主人公の重要なシーンにはandymoriの曲が出てくるんです
主人公もとい作者さんが大好きなんだと思います
じゃなきゃこのシーンのここでこの曲使わないよね⁉って

「16」

大好きな曲です

ちなみに私は高校生の頃「帰宅部」です
なにかに熱中するわけでもなく、学校のルールや規律が嫌いだったので
学校からは1分1秒でも早く帰宅したくて

友だちはいたし、なんなら今も付き合いがあるのは
その高校の時の友だちだけ…友には恵まれていた
だからこそ学校が好きじゃなくても、辞めずに通えてた

でも、毎日気だるく、出された課題やらをやって、なんとなく過ごしてた
部活って「青春」って感じじゃないですか
そんでね、学校嫌いの私は
「この学校で青春とかそういうノリ寒いわ」みたいに思ってたんです
大なり小なり高校生頃に抱えるこういう痛々しいとも言える捻くれた思考って

それはそれで健全ですよね

しかし、この歳になっても「部活もの」の漫画も素直に素敵だなって思えるんですよね
何かに一所懸命だったわけでも、素敵な恋愛したわけでもなく
キラキラした学生生活を送ってなかったのに
学生が一所懸命になってる姿を描いた作品って好きなんです
憧れも入ってる

ふつうの軽音部の主人公は軽音部に入って
仲間と一緒にバンド活動するわけで

私の無気力学生時代と共鳴する部分なんてあるのか?と思うんですが
あるんですね不思議と
部活やってた人もやってなかった人も
ロックが好きな人も好きじゃない人も
「若者」だった経験がある人であれば、楽しめる作品なんだと思います


ずいぶん若者ではなくなってきた私は
自然と(そう自然と!)音楽を楽しむという事から
遠ざかっていってしまった


もっというと


今の自分には音楽を楽しむということが不相応に感じて
(誰もそんな風に思わないのに勝手に)

でも「ふつうの軽音部」を読んで
主人公がandymoriを歌っていて
無性に聞きたくなって久々に聞いたんです

そしたら


色んな感情が混ぜこぜになって
でも
変わらず「ここにあったんだ」って
曲が沁み込んできたんです

 

「ここにあったんだ」ってのは

曲自体は色褪せるわけがないのはわかっているので

「この曲」を「今の私も」楽しめるかどうかが不安だったのだと思います

自分が変わっちゃったんじゃないかって

 

でもちゃんと「いいなあ」となった


andymoriの曲は、結構直接的な風刺ワードも入っていて
攻撃力がある歌詞だなと思う曲もあります
なんか曲も歌詞も殴ってくるんです(?)
と思えば
人間賛歌だったり、全部受け入れてくれる包容力もあったりで、
感情に訴えかけてくるんですよ
殴られてると思ってたら、抱きしめられてた(?)

激しさと優しさを併せもつ
すごい速さで駆け抜けていったバンド
活動期間は7年(そのうち1年ほどは休止状態)

私は学生の頃、
身内が自殺してしまったり
父親が理不尽な事故に遭ってしまったり
信じていた人やものが、自分が勝手に作り上げていた幻だと気づいたり

「怒り」や「悲しみ」を激しく感じることがあったのだけど
そのエネルギーの矛先も発散方法もわからず
「我慢」や「時間」でやり過ごして

そうして大人になっていたんだけど

私がandymoriを聞いて感じたのは

 

「憤り」や「やるせなさ」


それをエネルギーにして曲になってる気がした(勝手な感想です)

私が学生時代に強く感じた「怒り」と共鳴した
私にはこのエネルギーを何かに変換する術がなかったけど
こんな音楽にできる人もいるんだなって
そしてありがちな表現だけど「救われた」「慰められた」気持ちになった
(聞き始めた当初はそんな風に考えながら聞いてたわけではないけど)

andymoriといえば、アルバム「ファンファーレと熱狂」
若さゆえのエネルギーがあふれ出してるんだけど
郷愁を誘う&モラトリアムを彷彿させる青さと不安定さ
どんな辛いことがあったんだろうって感じさせるような儚さ
これをこの年齢で完成させたのすごいって感じる
(逆に言えば、その時の年齢だからこそ生み出せたとも言えるんだけど)

すごいなandymoriって
すごいな小山田壮平って人は

実際は幸福感やポジティブな気持ちで作っているかもしれませんが
いや、絶対に怒り苦しみ悲しみそういう負のパワーを変換している(いた)に違いない
決めつけですが笑


力強いのに、めっちゃ繊細なんですよ
さっきから相反することばっか書いてますけど
そのままなんです、そう書くしかないんです

んで、andymoriのライブにも何度か行ってるのですが
「この人大丈夫かな」って心配に思うんですなぜか
なんだろう?「庇護欲?」とはまた違うんですけど

書くか迷うところですが、調べたら記事もたくさん出るので
書きますが、小山田壮平さんは、2013年に川に飛び込んで大けがを負います

こんなこと言うのは彼にもファンにも失礼かもしれないし
書くべきではないのかもしれませんが、
決して悪い意味ではなく、妙に「そういう衝動もあるよね」って
納得してしまうのです
そう歌ってきたじゃんって(歌ってない?)
もちろん自殺はだめです
誰にもして欲しくないです

そういう不安定で繊細な、時には衝動的に何かを起こしてしまう

彼だからこそ、ああいう曲が作れるんだろうなと思わずにはいられない



2018年に夫に教えてもらったPredawnというアーティストの
10周年記念にイベントに行ったんですが、ゲストに小山田壮平さんが居て
私はそこでandymori解散後では、はじめて彼の歌を聞いたんですが
やっぱり素敵な歌声とメロディーがそこにはあって
心底「生きていてくれてありがとう」と感じて

 

(いい雰囲気の会場でした)

そのPredawnさんの10周年をお祝いする「Dusk Party」は
暮れていく上野の不忍池の水上音楽堂にて行われて
お酒も飲めて(確か)、ゆるくも最高なひとときを過ごして
今も忘れられないライブのひとつです


Predawnは、シンガーソングライター清水美和子さんによるソロプロジェクト
とにかく優しい 優しいんだけど力強い

そしてやっぱり郷愁を誘う

私は界隈には詳しくないし、何もわかっていないんだけど
この二人の音楽が好きで、ライブも行き感動して
のちのち
このお二人が結婚して…なんという納得感なんだろう!


そしてますます不思議なのが
夫よなぜandymoriは通ってこなかったのか??笑
単にきっかけがなかっただけなんだと思うけど
夫の好きになる要素が詰まってる気がしてならない
けど
こういうのって「聞いてみなよ」って言うものでもないし
特に夫は人から薦められたものを素直にすぐ受け入れない

天邪鬼なところがある(本人談)のをわかっているので
推すこともしてないです


話を「ふつうの軽音部」に戻しますが
主人公はきっとこれから
大きな壁にぶち当たったり
うまくいかないことがあったり
若者特有の悩みを抱えたり
色々とあるでしょう

 

主人公がなぜandymoriが好きなのか(一番好きって言ってる)

主人公を崇める人はどんな部分に心を奪われたのか

「ロック」ってなんなのか

根底で共通するものがあると思うんです


「鳩野ちひろ」や他キャラクターが
何をどう乗り越えていくのか
バンド活動もどうなっていくのか

 

そして他にどんなアーティストの曲が出てくるか

とても楽しみです

 

相対性理論とか

LAST ALLIANCEとか

Base Ball Bearとか

(フジファブリックは主人公が好きって言ってた)

 

この辺は出るんじゃないかな~

 

この漫画を読んで、またandymoriを聞けてよかった

大したことじゃないかもしれないけど

なんだか背中を押してもらえた気がするのです

音楽を楽しむ余裕…余裕が無くても

聞きたいときに聞けばいいし

どっぷり世界観に浸れなくても

いい距離感で楽しめばいいかなって今は思います

 

ああでもライブはいきたい


そして久々に聞いたandymoriはやっぱり良くて
小山田壮平はやっぱりすごいや
って結論です


書いてみて、まだまだ色んなことが溢れてきて
書ききれなかったので、続く…かも

最後に大好きな曲(どの曲にするか迷いに迷って)を貼っておきます