こんにちは、風神山河です。

 

登頂の喜びを噛み締め、余韻に浸るには一杯のビールが欠かせない私です。

今回はそんな私がやらかした失敗と逆境を乗り越えた感動のストーリーです。

 

初の槍ヶ岳登頂に向けて上高地から順調に歩みを進めババ平にテントを張りました。手前にある槍沢ロッヂで手続きを済ませその日のビールを買い込みテン場に向かいます。そして翌日に控えた初の槍ヶ岳挑戦に期待と不安に胸を躍らせビールで前夜祭です。

翌朝暗いうちから行動を開始し無事に槍ヶ岳登頂を果たしました。

 

(渋滞中の鎖場から殺生ヒュッテ方面)

 

まだ時間は十分にあったので大喰岳、中岳、南岳のピークを踏み天狗原で逆さ槍ヶ岳を満喫しテン場に戻ってきたのが15時過ぎでした。

(逆さ槍)

とても満足でした。充実感に溢れていました。天候にも恵まれての初の槍ヶ岳!

心地よい疲労感と共にテントに倒れ込みます。

 

さて、それでは祝杯をあげるとするか…

 

ちょっと待て、ビールが無い。どう考えても無い。万が一の奇跡を信じてテントの中を探しますが昨晩飲んだ空き缶以外はありません。

 

ビールを売っている槍沢ロッヂまでは下りということを考慮しても最低でも30分はかかります。帰りは当然登り坂です。すでに10時間近く行動し疲れ切っている身体では帰りは恐らく1時間くらいかかるでしょう。往復90分!!

 

茫然としながらも対策を考えます。

プランA:酒類をたくさん持ち込んでいそうなグループ、個人を見つけて分けてもう・・・。値段は奮発してビール一本1000円は出す覚悟は決めるものの、そもそも外見だけで酒飲みかどうかを判別することが難しく断念。(声をかける勇気もない)

 

プランB:活きのいい若者に小遣いを握らせてお使いを頼む。なかなかの名案のように思われたが、飲みたい一心のおっさんの弱みにつけ込まれると足元を見られそうなことに気がつきこれも断念。

 

プランC:自分で買いに行く。できればこれは避けたい。しかし元来人見知りの私にはプランAやBはハードルが高かったのも事実です。迷っている時間はありませんでした。行きましたよ、往復90分・・・。何度も言いますが、10時間行動し続けた後です。身体ボロボロです。

でもビールを飲まないという選択肢はあり得ませんでした。

 

実際にはどれくらいの時間がかかったのかは覚えていません。多分コースタイム通りだったのではないかと思います。辛かったというよりただひたすらビールが飲みたい!こればかりを念じていたので意外と時間は短く感じた記憶があります。

 

話は変わりますが、アタックザックってビールの運搬に最適ですね。缶ビール3本入れてちょうどのサイズ。背中を冷やしてくれるので暑さ知らず・・・と言いたいところですが、キンキンに冷えたビールでは少し背中が痛かったです。

 

アタックザック万歳!!

 

槍ヶ岳への玄関口、沢渡駐車場、バスターミナルの案内動画です。よろしければ参考にして下さい。