謎の難治性顔面皮膚炎を発症してから一年になろうとした頃は、

「平成」から「令和」へと元号が変わる時でした。

世の中は超大型連休で祝賀ムード一色。

しかし、この改元の頃は、お天気が悪かったのですよね。

雨ばっかりだった。

雨で蒸し蒸しする季節は、皮膚炎持ちにとっては、憂うつな季節。

改元祝賀ムードの世の中とは、まるで関係のない24時間痛んで痒みの続く皮膚炎で、

なかなか気持ちも上向きになりませんでした。

50回っても、一応「女」ですからね。

不治の顔面皮膚炎状態が一年にもなってくると、

精神が蝕まれてきました。
膿みを持った吹き出物に、処方されているどの薬を塗ればいいのか判断がつかなくなり、

一人で泣くことも多かったです。

このまま人生が終わればいいのに。

と思ったことも、一度や二度ではありません。

心が、もう耐えきれないほどのどん底にあるというのに、

本当、あんまりではないか。というようなことが、起こりました。

目のフチに毛嚢炎が多発するようになってきたのです。

まつ毛の毛穴の炎症。それも複数。

唇の周囲と同じで、一ヶ所治まったかと思ったら、又違うところに毛嚢炎が発生する。

まつ毛の上下は関係なく、毛嚢炎が発生するのです。

もちろん。目をこすったりとか、乱暴に扱ったりとか、そういうことはしていません。

唇や顔面と同じで、寝て起きただけで、一晩のうちに新たな毛嚢炎が発生しているのです。

治まっても、又次の場所。

治まっても、又次の場所。

その繰り返しで、顔面のどこかが毛穴の炎症の悪化で膿が破れ赤く腫れている。

そんな状態の繰り返しでした。

もちろん。痛いです。

皮膚科で処方されている抗生剤の軟膏を塗っても、正直

「こんなもん効いてないんやないか?耐性菌出来てしまってるんやないんか?」

と思うほど治りが悪かった。

そうこうしているうちに、今度は、鼻の穴の鼻毛のはえている毛穴。

ここに痛みと痒みをともなう毛嚢が発生。

いわゆる「鼻せつ・鼻よう」と呼ばれる「おでき」みたいなものです。

この時には、耳鼻科まで受診することになり、

「こんなに、じわじわと苦しめられるくらいなら、いっそのこと私を殺してくれ」

くらいにまで精神が不安定になりました。

自分を見失いそうになりながらも、
「これは、絶対に更年期やホルモンとかが関係しているような皮膚炎ではない。体の中で何かが起こっているに違いない」

そう確信するようになりました。

ネットで色々な切り口から検索をかけました。

容易には先が見えてきませんでした。

しかし、この次から次へと出てくる症状には、一つの共通点がありました。

すべて「毛嚢炎」

要するに毛穴が膿を持つ状態。

検索を続けるうちに、怖い病気の疑いも持ちましたよ。

炎症化膿性の出来物。ニキビ様・目・鼻の穴なんて、もしかしたら
ベーチェット病とかやないんか?そんなんやったら、もう死ぬしかないよな。なんて思うこともありました。
ベーチェット病とは

次々と、しかも顔面の様々な部分に起こる「毛嚢炎」

ここでも思い出したのは、最初の皮膚科の言葉。

「こんなにすぐに症状がぶり返すなんて、アレルゲンに接触し続けているからに違いない」

見えてきた一つの答え。
そう。「これはすべてアレルギーによる症状である」ということ。

ここから「掌蹠膿疱症」という症状にたどり着きました。

掌蹠膿疱症

次回更新に続きます。

 

前回更新はこちら・謎の難治性顔面皮膚炎記録4