2014年に放送された

『55歳からのハローライフ』

村上龍の小説をドラマ化した

再放送を偶然見ました。

 

55歳で早期退職した夫

自分の世界感を大事にしたい妻

全部で5話あり

1話完結のお話だけど

何気に観ていたら台詞のリアルさに

 

これは我が家の会話か?と思うほど

夫婦役のベテラン俳優のセリフに

聞き入ってしまいました。

第2話は ペットロス

放送当時の2014年は

ふうちゃんもまだまだ

やんちゃ盛りでしたから

 

『死』など

あまり気に止めず

余裕で観ていたのでしょう

 

しかし、今回は

胸が痛くなるほどの情感で

身に沁みました。

 

……

 

愛犬の重い病を知った妻は

「たかが犬だろう?」と言う

夫の一言で

 

看護の覚悟を決め

ひとりホームセンターで

大量のシートやフードを

カートに入れる途中

泣き崩れてしまう

 

……

 

私も当然のように

重いトイレシート

ゲージやカート・ベッド等を

1人で買い揃え

1人で組み立てから始め

 

初めての

トリミング後のお洋服も

 

犬の服?いくらした?」と 

怪訝そうに聞かれても

聞こえないふりしました

 

高齢になり

歩行困難になったふうちゃんへ

紙オムツや介護服を求めに行くと

 

何度も涙が

ポロポロなこともありました

 

ついこの前まで

普通に歩けたのに

トイレも完璧だったのに

なんで?って、なんかね

そうなるのがいきなり過ぎて

 

たった数ケ月

たった数週間なのに

 

受けとめる覚悟をしたのに

 

弱気になって

泣き崩れちゃうんですよ

 

……

 

 ドラマ後半

愛犬の最期は妻の腕の中で

息を引き取るのですが

 

ペットロスは、

意外に夫の方だったという

オチでした。

 

……

ボビーは死と戦うことで

妻の心の傷を軽減した

 

という文言があり、

ドキっとしました。

呼吸がうまくできなくなり

食事も水もシリンダから溢れる

 

死を待つだけの体になっても

本能的に足を動かし、私を探す

生きようとしている

頑張って生きようとしていた

 

なのに、私は

亡くなる5日前の夜

 

荒い息で
必死に動こうとする

ふうちゃんを撫で

もういいから…と泣いた。

 

悲しかった

辛くて悲しかった

切なくて悲しかった

可哀そうで悲しかった


そしてあの日

5日後の土曜の朝

 

死の間際、私を呼び

抱き上げた腕の中で

首がガクっとなった

……

 

ERで

心肺停止と言われた後

 

「よく頑張りましたから」

「天寿を全うしましたね」

と、皆に声をかけられた日

 

最後のERで、

綺麗に整えてもらった

ふうちゃんの横顔は

とても優しかったんです。

 

その横顔を

泣きながら触れていると

 

どこか優しい

安堵感のようなものがあり

 

亡くなっても

こんな気持ちにさせてくれた

 

やれること、全部やれたし

よく頑張ってくれたねという想い

今でも、とても
とても愛おしい子です。

ふうちゃんを迎えるまで

10年近くもあった心の傷は

 

18年6か月過ごした間

少しずつ

 

迎えた日から

軽減していたことに

今更、気づきましたよ。

リボンふうちゃんの毎日リボン

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