■はじめに甲状腺の癌(乳頭癌)について書きますが、早期発見で、今のところ転移もなし。普段は忘れているくらい今は元気です。自分もそうだったように誰かが不安感をかかえてこのブログに辿りついたとき、参考になることを願いますが、楽観的に過ごしている故、ご不快に感じる文章もあるかもしれません。何卒ご了承ください。
■入院3日目
朝6時、看護師さんがゆっくりパラマウントベッドを起こしてくれました。痛み止めの薬の副作用で稀に気分が悪くなる人がいると教えてくれ、ぼーっとしていたら、3分後くらいに本当に嘔吐してしまいました。
口を洗わせてもらって、お水を飲む練習をしました。「ゆっくりね」と言われ、わかっていたにもかかわらず、むせてしまいました。喉の中に、新しくポケットができた感じで、水分を飲むと必ずそこに入ってしまうのです。「水分でむせる」はこのあと2週間以上続きました。
そしていよいよ個人的に一番怖いイベント「おしっこの管を抜きます」がやってきました。すごく嫌がったら、看護師さんに「女の人はそんなに痛くないよ」と言われました。
男の人、かわいそうに。異物感はすごかったけど確かに痛くはなかった。鼻穴のがよっぽど痛かった。。
下半身の管がとれたので、立って鏡を見に行きました。
おー、本当に傷がある!
首のしわにそって、横に5センチくらいの傷があり、その上がボンドでガチガチに密封されています。痛くない。不思議。その傷の横からまた管が出ていて、私のパジャマのポケットに入れたパックへ、血や体液を排出しています(ドレーンといいます)。それに加えて点滴、という装備です。どちらも持ち運びできるので、もう歩き回れますが、頭が重く、ベッドから一人で起き上がることが難しいので、基本的に寝ていました。
お昼、久々のお食事でした。五分粥です。2日食べてないだけなのに、ものすごーーく感動しました。本当に何を食べてもすごくおいしい。味覚に色がある感じ。特に、3日目朝の「ただの食パン」は人生イチの味でした。
ただ、お茶、味噌汁はむせるのでいただけませんでした。
■入院5日目
首から体液を排出していた管、ドレーンがとれることになりました。
首の針を抜くなんて、怖い、痛いと思うでしょ。もうこのころには私はたくましくなっていて、体から異物がなくなる喜びしかなく、「早くとってー」という感じでした。
これで体から生えていたものはすべてなくなり、4日ぶりにお風呂に入れました。3回シャンプーして、やっと泡立ちました。
傷口にお湯がかかるのが怖かったけど、ばっちりノリ付けされているためか痛くも痒くもありませんでした。
■入院6日目
日に日に、声が枯れていくように感じました。りんごちゃんみたい。
このまま声が治らなかったら、HOUND DOGのものまねを極めてやろう、と楽しく考えていました。
執刀してくれた先生は3人のチーム。今までは交代で1人ずつ様子を見に来てくれたのですが、退院前日には初めて3人そろってご挨拶にきてくださいました。みんな驚くほど若くて、うち2人は女性です。
本当に、すごい職業だな。3人そろうと神々しさが増して、(アベンジャーズ...)と心のなかでつぶやいたのでした。
■退院後
お金のこと。
手術と7日間の入院で、30万円ちょいでした。これに、会社の健康保険で「限度額適用認定」を取得したので、16万円くらいまで自己負担額がおさえられました。
さらに、同じ健保で会社を休職していた期間で「傷病手当金」を申請中です。病気や怪我で働けないときに、1日の給料の3分の2くらい支給されます。
また個人で共済保険に入っていたので、手術と入院で1日数千円戻ってくるはず。
結構色んな制度があるけど、自分で調べて辿りつけないと、余裕で知らないままもらえるものがもらえない感じでした。
入院から1週間で退院でした。上を向いて首を伸ばす動作以外はたくさん首を動かしたほうが、今後創部がつっぱりにくくなるそうで、「首の体操」マニュアルをいただき、1日3セット実施しました。
大浴場やプールは禁止、お酒も2週間禁止です。
創部には専用のテープをはります。肌なじみのいい肌色で、それほど目立ちません。
お散歩したり、入院中読めなかった漫画を読んだりして2週間ゆっくり休み、年明けに仕事に復帰しました。
創部を「痛い」と思ったことは最初から最後まで一度もありませんでした。不思議。
■退院 1ヶ月後
退院後初の病院へ行くと、摘出した甲状腺の写真を見せてくれました。砂肝みたいだった!その甲状腺を詳しく調べた「病理検査」の結果、やっぱり悪性だったそうで、ここではじめて病名が「癌の疑い」から「癌」になりました。がん保険とかだったら、癌じゃないともらえないのかな?
声は、1〜2ヶ月で戻りました。歌は声以前の問題で、歌わなすぎて下手になりました笑。けど特にもう問題はなさそう。今までよりは頻度はおさえますが、少しずつライブの予定を入れていこうとおもいます!
長い文章を最後まで読んでいただいてありがとうございました。
大きな病気ははじめてで、色々貴重な経験ができました。
現在はやっぱり少し疲れやすいかな、という感じで、前よりは誘いを断ったり予定をセーブしていますが、特にできないことがあるわけでもありません。
ゆったりペースでまた仕事と音楽を楽しんでいきたいと思います!