
—おかえり、ayu。
そんな忘れられないスタートとなった2015年。
先日のCDLでスクリーン映像として出た文章だ。
Tema Ayuが「ayu、おかえり」と思っていたように、ayu自身も「みんな、ただいま」という心境だったのは、2015年の浜崎あゆみを語る上では重要な点であろう。
本記事では、先日行われたCDL 2015-2016 A、"MADE IN TOKYO"を深堀していきたいと思う。

まず、ライブタイトルとして掲げられた
"MADE IN TOKYO"
これはきっと多くの人が誤解しているかもしれない。
僕自身、このライブタイトルを見たとき、
・和テイスト中心のライブ?
・TOKYO=流行の発信地=EDM?
・東京の名所をモチーフにしたライブ?
・ワールドツアーの序章?
など想像を膨らませていた。
が、しかし、年が明けてよく考えてみると、ayuが"MADE IN TOKYO"に込めたのは、そんな生半可で表面的なものではない事に気付いた。
もっと大事なメッセージがライブタイトルに込められていた事を、僕は見逃していた。
"MADE IN TOKYO"
これはayuが伝えたかったメッセージの一部だ。
ここで、いくつか単語を付け加えてみる。
(AYUMI HAMASAKI IS)
"MADE IN TOKYO"
※MAKE = 〈詩・文章などを〉創作する
「浜崎あゆみは東京で創作される」
まさしく、このメッセージこそが、今回ayuが僕らに伝えたかったメッセージなのだ。
2013年、日本から逃げるようにロサンゼルスへ移り住んだayu。
2014年、ロサンゼルスを拠点として活動をしていたayu。
2015年、東京に拠点を戻してとにかくファンに会いに行ったayu。
(AYUMI HAMASAKI IS)
"MADE IN TOKYO"
「浜崎あゆみは東京で創作される」
"MADE IN TOKYO"のライブタイトルに込められたメッセージは、
「過去の自分の行動を反省し、再び東京で腰を据えて活動していく」
という彼女の決意表明であったと僕は思う。
以上の観点から改めて今年のCDLを振り返ると、納得できる部分が多々ある。
セットリストともに振り返ってみる。

【MADE IN TOKYO (12/31)】
01.GREEN
02.WARNING
03.UNITE!
04.New Day
05.STEP you
06.Fly high
07.Ladies Night
08.Marionette -prelude-
09.Marionette
10.Danse de la nuit noire
11.appears~Missing~CAROLS~Dearest
12.Winter diary
13.Summer diary
14.Ivy
15.Born To Be...
16.Song 4 u
17.Love song
18.Dream ON
19.Many Classic Moments
20.Boys & Girls
21.The Show Must Go On
22.MY ALL
衣装やサウンドという観点で言うと、下記の5点は「日本らしさ」「東京らしさ」が表現されている箇所であった。
①GREEN
和装、和アレンジ
②WARNING、UNITE!
和アレンジ
③STEP you
ayu着ぐるみ:原宿
ダンサーメイド服:秋葉原
④Danse de la nuit noire
動物:上野動物園
⑤Ivy
和装
そして、「過去の自分の行動を反省し、再び東京で腰を据えて活動していく」というライブタイトルに込められたメッセージで言うと、彼女からのメッセージが随所に散りばめられていた。
①GREEN(TAへの想い)
触れた指の先から
想いが溢れ出しそうに
なったあの瞬間から
この恋に気付きました
②UNITE!(TAと共に歩く)
もう二度と
はぐれてしまわぬようにと
自由を右手に
愛なら左手に
抱えて歩こう
時にはつまづきながら
③Marionette(過去を清算)
振り返られるのは
そこを通り過ぎたから
立ち止まってはまた進んだ
どうか思い出して
私もあの子も君も
僕たちは傷ついて
光さえ見失い
もう何度も諦めた
それでもまだここにいる
④Winter diary(TAへの想い)
逢えない夜が増えてくほどに
近付きすぎた笑顔が大事で
真っ白い雪に魔法をかけて
言えなかった言葉を今こそ
伝えに行こうか
白い季節のせいにして
君の隣に居させてって
あの夏みたいに
⑤Summer diary(TAへの想い)
この夏のことを忘れないよずっと
心のダイアリーに綴るよ
叶うならこのままで変わらないでもっと
このページ埋めて行きたいよ
もしも許されるのなら
⑥Ivy(懺悔)
色んな事がありました
色んな朝を迎えました
色んな愛に出逢いました
色んな形がありました
色んな罪を犯しました
色んな人を傷つけました
色んな間違いもありました
色んな出来事学びました
そうして今ここにいる
あぁ今少しだけ過去を振り返ったよ
そして頷いた後で大きく手を振った
あぁ前を向き直って未来を見つめてるよ
君の居る未来だけを真っ直ぐ見つめてる
まだまだ嫌われていますか
まだ許されはしないですか
まだまだ誤解されていますか
まだ信じてはもらえませんか
君だけは解っていて
あぁ今日懐かしいあの子を見かけたよ
自分だけの道を見つけて進んでた
あぁ遠ざかる背中に精一杯のエールを
送っていたよ見えなくなるまで
色んな笑顔を見ました
色んな涙もありました
色んな道に分かれました
色んなこと 色んなこと
あぁ自分自身さえ幸せに出来ずに
一体誰を幸せに出来ると言うのか
あぁ隣で同じ方向を見つめてる
君と掲げたこの愛に胸を張っている
あぁ僕たちはこの限りある時間に
ほんの一瞬さえもう後悔したくない
あぁ長いとは言えない人生の中で
どれだけ心の底から笑えたかどうかだよ
最後は君の笑顔が見たいから
⑦Born To Be...(決意表明)
今ならわかる事がある
今なら見えるものがある
だからもう一度思い出してる
君とのあの約束
簡単には諦めないって誓った
失敗は呆れる程重ねてきたけど
後悔だけはないようにやってきた
あの頃の僕らにもしもどこかで出会ったら
未来は不安じゃないと伝えよう
いつかは許せる事がある
いつかは笑える時が来る
⑧Song 4 u(決意表明)
今だってそんなに自信はないよ
踏み出せない時もあるよ
もし間違っちゃったり
繰り返しちゃったり
したらどうしようって
選ばないだけなら不安はないね
だけど変わることもないよね
いつだった?どうなった?
もうダメだって
全ておしまいだって
なってたあの時
何だった?誰だった?
そんなんでもなんとか
もう一度って思って進めたのは
⑨Love song(浜崎あゆみという生き方)
愛のない人生なんて
そんなの生きる自信ない
夢のない人生なんて
そんなに想像したくない
歌のない人生なんて
そんなの見当もつかない
⑩The Show Must Go On(TAとの絆)
時代がどれだけ変化し続けても
ずっと変わらないものがここには
ひとつあるから
⑪MY ALL(感謝)
あなたに夢を見せたい
終わらなくて消えなくて
そんな夢を見て欲しい
それが僕の願いです
あなたを守って行きたい
たとえ何が起きようとも
僕の全てであなたを
守り続けて行きます
あなたの笑顔が見える
愛おしくて切なくて
そんな無償の愛情を
全身で感じてます
…いかがでしょうか。
僕自身、"MADE IN TOKYO"に込められた想いをいまいち理解できてなかったため、ライブが終わった時はどこか物足りなさを感じていた。
しかし、今こうして"MADE IN TOKYO"に込められた想いを踏まえてライブを振り返ってみると、今回はこれらの曲であるべきだったと納得することができた。

2016年、ayuが東京に戻ってきて2年目。
今年はどんな方法で彼女は僕らを魅了させてくれるのだろうか。
今年の彼女に期待をしつつ、2015年の1年間をかけて懺悔し続けた彼女に僕は言いたい。
「どうかもう泣かないで
君の想いは伝わっているから」