棺の中に、最後のお別れの花を入れて送る儀式。


ずーっとしたかったけど、

やっぱり出来ないのかな?と諦めていた

私の木製ブレスレットを

プレゼントするチャンス!今しかない!?


花を入れたあと、控えて号泣したあと、

「杖と傘を…」と言われ

杖を握らせ、こっそり杉のブレスレットを

左手に握ってもらいました。


弟の写真、姪は家族の写真、私も便乗

みんなが、旅路を応援している証。

まりちゃんは、きっと

「いいの?大事なものなのに」と、

喜んでくれるとずっと思ってたから、

してあげたいよりしたいこと ルールで

一応、弟に断り入れて握らせました。


そして、再び後ろにさがり

みなさんがお花を入れていくのを見守っていました。


ふと、なにかに引き付けられたかのように

棺の真ん中当たり、視線を向けました。


あれ?

まりちゃん、白い数珠持ってたはずよね?

あれ?

なんで紫の数珠なん?


杖を握った手のあたり、

すでに花が重なっていましたが、

そこに紫の石の数珠が一部分、

ちょろっと見えてます!


あ!!!!!!

私の?


私の左手首にぶら下げていた数珠が

無くなってました!


私のだ!


慌てて、そっと引き取りましたが

みんな、見てました(よね?)。

一緒に入れてあげた?と思ったかな?


その瞬間、あった場所に花が入って…

再び棺を見ると、花で顔以外盛り盛り🌼


あの瞬間に、あそこに気づかなければ数珠は

まりちゃんのもとに一緒に…

だったことでしょう。


蓋をされて、霊柩車…斎場では探せない。


まりちゃんが、

「ふたごままちゃん!忘れとるよ!」と

気づかせてくれたとしか思えない

数秒の不思議な救出劇でした。


お花をすべて入れ終わったら、

棺のふたを、みんなで閉めました。


たくさんの手が、ふたを支え

ゆっくりゆっくりと、下がっていきます。

親族も、参列者もみんなで手のひらに乗せました。


ふたが閉まるその瞬間まで、弟は嘆き泣き、

おかあちゃん、おかあちゃん!と

声をかけました。


親族は、先に出立しないといけないので

ふたが閉まったあとは、

お坊様を先頭に、並んでいきます。


お坊様

位牌を持った喪主の弟

遺影を持った甥

お茶器を持った姪

お骨箱を持った私

銀色のキラキラした仏具を持った次女と三女

同じくキラキラを持ったまりちゃん母とうちの母


そのあとに、三角巾つけた

男性が棺を持って移動しました。


外にでると、お坊様を先頭に横に並び

うしろの棺が霊柩車に乗せられるのを見送ります。


トランク部分に、固定のためのネジ板を

締めていくその光景に、

また込み上げてくるものがありました。


トランクが閉まり、

向かい側にいらした弔問のみなさんに

お辞儀をしたあと

タクシーと自家用車で斎場に向かいます。

先頭は、霊柩車。


霊柩車が葬儀会館を出立したあと、

ご飯てんこもり&箸を立てていた

まりちゃんのお茶碗🍚は、

その場で音をたて(わざと)

担当者が割ってくれたみたいです。


もう、この世には戻ってこれないよ。

お茶碗は割ったから、

ご飯も食べることはできないよ。

だから魂は、逝くところへ行くのだよ


そういう意味があり、故人にも聞こえるように

霊柩車一行が出発した後に割ります。


お箸とご飯は、半紙に包んで

棺に最後、花とともに入れています。


いよいよ、肉体とのお別れ。


斎場へと向かいます。