もう着ないと判断した洋服を数点、古着屋に持って行った。
状態は悪くなく、まだ十分着用できる洋服たち。
提示された査定金額は、びっくりするほどの安値だった。
なんかもやもやしながらも、手放したい思いの方が勝り、そのまま手放すことを選択した。
帰路。
もやもやが大きくなり、なぜか無性に悲しくなってきた。
自転車こぎながら泣けてきた。
家に着いて、思いっきり泣いた。
なんだか酷くバカにされた気がしたのだ。
お前の持ち物なんか価値無いぞ、って。
*
正直、どうしても欲しくて手に入れた洋服たちではなかった。
だから手放すことに至ったわけでもあるんだけど…
それでも、ブラッシングしたり、手洗いしたり、手入れは怠らなかった。
決して雑に扱うことはなく、それなりに大事に着ていた。
今思い返してみると、自分が思ってた以上に愛情を持って接していたのかもしれない。
今回の査定金額は、古着市場的には、恐らく適正なんだと思う。
手放すことを決めたのも、手放す方法を決めたのも自分なのに、何言ってるの?っていう矛盾も分かっている。
自分が大事にしていた洋服が、まるでほとんど価値が無いかのように査定された
その事実が悲しいのだ。
ロンドンみたいに東京にも、気楽に寄付できるチャリティーショップがあればいいのにな。
*
洋服にも寿命はある。
一生着る、ということは難しいかもしれない。
でも、
この先もずっと着たい!そう思える洋服を手に入れよう
手に入れたからには、この先もずっと着るつもりでお手入れしよう
改めてそう心に誓った出来事だった。
今回手放した洋服たちに、新たな素敵な出会いがあることを願って。