アンジャ
I
「アンジャ、その猫、撫でたらダメよ、
引っ掻くからね」と、おばさんが言いました。
アンジャはおばさんの言うことを訊かずに、
猫を撫でました。
猫はアンジャを爪で引っ掻きました。
すると、血がピューッと首から噴き出ました。
アンジャはグスグス、ワンワン泣き喚いて、
目と首にティッシュをあてながら、
イタズラ猫を罵ります、
そして、打ちひしがれたアンジャは、カツラをギュッっと鷲掴み
(過酷な運命により
全ての髪の毛を失っていたのでした)
おばさんはアンジャを諭します。
「血があなたのワンピースに滴るのはね、
猫じゃなくて、あなたのせいなのよ
だって、猫が引っ掻くって知っていたでしょ。
それに、はっきり言いますけど、
汚い言葉で罵るのは罪なことなのよ。
でも、どんな傷にも効く、
特効薬がありますからね。
イギリスの絆創膏をあげましょう。」
アンジャは、「金平糖」がもらえるんだと思いました。
小さい頃から少し耳が悪く、
あんまりおばさんの言うことを聞いていなかったのです。
アンジャは、起きたことを目の当たりにし、
再び苦い涙を流し始めます。
『金平糖で傷を治すまで、
泣き続けてやるんだから』と考えます。
でも、おばさんは、全く別の薬を
試します。
「悪い子には鞭でお仕置きするんだって
知っているでしょう。」
アンジャの表情は強ばるけれども、
おばさんは箪笥の裏から
大きな白樺の枝の束を取り出して
行動に移します。
読者のみなさん!
この話の結末を
知りたいですか?
要約するとこうです。
アンジャはおばさんに謝りましたし、
傷はすぐに治りました。
おばさんは、アンジャが反省するのを見て、
慰めと元気づけに
蜂蜜を二匙あげました。
猫の方は、ネズミを四匹捕まえましたとさ。





