剣道 中国代表監督ブログ

剣道の中国代表チームの監督に就任することになりました古江正彦です。




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七夕を瀋陽で

今中国の東北部の瀋陽に来て地元の道場にて剣道を教えています。
私は代表チームの監督として代表チームの強化に当たることが仕事ですが、中国剣道連盟からの要請で代表チームの強化と同時に中国各地の剣道のレベルを上げることが求められています。
瀋陽に来る前には西安に一ヶ月ほど滞在して現地にいる代表候補選手の強化と地元の剣道道場で中国人とともに汗を流してきました。それから北京に戻り昇段審査の手伝いをしてからすぐに瀋陽にやってきました。
これまでブログを書かなかったのには色々ありまして、地震もありましたし、中国剣道について、代表チームの監督として私自身思うところがありまして書きませんでした。何事も思うようにはいかないというのはわかっていたつもりではいましたが、文化の違い、剣道に対する考え方の違いなどがあまりにかけ離れていたのです。
ですが、またこれからはじめたいと思っています。

ここ瀋陽には代表候補選手はいないので、現在は瀋陽剣道友会の道場にて毎日指導しています。

中国剣道との日々

こんばんわ

今剣道の稽古から帰って来て一息ついたところです。
時間は夜の一時半を過ぎたところです。
なぜこんな時間になるのかというと、一つには中国剣道連盟が私に用意してくれた部屋が北京の中心部からかなり離れたところだということと、稽古の時間が夜八時から十時の間にあるからといえます。

そんなこんなで帰って来て何を書こうかと考えていたのですが、
私の今の状況を言いますと、ナショナルチームの監督としての仕事はまだ始まったばかりで、現在は中国各地から次回のイタリアの世界選手権に参加する選手を募っている状況です。

これは、私と中国剣道連盟とで相談した選手選考の仕方なのですが、私の理想としては選手選考試合を開いて、もしくは何回かの規模の大きな試合の中から選手候補を選ぶといったものでした。

しかしながら、中国剣道連盟の方から言われたのは選考試合を開いたり、試合の中から選手を選ぶといった方法では試合に参加できない選手もいるので、彼らが考える選考方法としてはまず選手候補に成りたいという人に手を挙げさせて、そこから選手を絞っていくのが現在考える最良の方法とのことでしたのでその方法でまずは選手候補を決めることになりました。

その間私が何をしているのかというと、強化の方針や計画といったものを中国剣道連盟と相談しながら決めていくことにあります。

それとは別に私が留学生の時から通って指導をしている道場に行っています。
道場の名前は『煉津館』といいます。
私が留学に来たばかりの頃は『北京剣道友会』という名でした。
この十年の間に名前も変わり、中国人の中心的人物も変わったのですが、その件に関しては長くなるのでまた今度ということで。

ここは週に5回稽古があります。毎回同じ場所というわけではなく、月曜日はここ、火曜日はここといったように三つの場所を週五回のうちに行ったり来たりしています。防具を着けて稽古をするものもいれば、防具をつけない初心者の人達もいます。人数は曜日や時期で色々違うのですが、多いい時には全員で40名、少ないときには15名といったところです。
稽古の内容に関しては基本は準備運動、素振り、切り替えし、基本、地稽古といったものですが、私が指導するときには、なるべく練習メニューは固定することなく、集中力を切らさない練習メニューで稽古と行います。というのも毎回同じメンバーが集まることはなく、三段、二段のある程度の経験がある人達がいるときもあれば、ほとんどが防具を着けたばかりという時もあります。

中国剣道の歴史は約10年ですので、最も上の段位でも四段です。
剣道を続けている年月に関しても人それぞれで、それにほとんどの人が仕事を持っており一週間に1回から2回来ればいいほうです。

北京には他にも道場があります。韓国人が中心となっている道場(学生がほとんどを占めています)、中国人のみの道場、台湾人が指導者となっている道場、と様々です。その他に日本人が中心となっている道場もあります。ここは週に一回あるのですが、日本人会の先生方が中心となっており、北京の合同稽古会のようなものになっています。

いずれは行かなければならないのですが、現在私は日本人会の稽古会をのぞいては煉津館のみにいっています。なぜかというと、それぞれの道場と道場の間に色々と問題を抱えているのです、それは中国に限った問題ではなく、日本でも私が目にしてきた様なものでもあります。

私は中国人には中国人のやり方があり、そこに日本人はなるべくかかわるべきではないと考えております。反対にかかわってしまったらそこから抜け出すことができないように考えています。

この問題については何度も考えたのですが、反対にいろんなところに顔を出して中国人と稽古をしたとしても伝えられる事はほんのわずかです。それならば一つの所で細かく指導をした方がいいのではないかと考えたのです。それに週に一回日本人会で合同稽古があるのでそこに行けば色々な人達との稽古はできます。

というような感じで日々稽古に励んでおります。

では、また次回に

このブログを始めるにあたって

 はじめまして

 と言ってもどれだけの人がこのブログを見ているのか分かりませんが。
 この度、中国剣道ナショナルチームの監督になりました古江正彦といいます。

 今回中国剣道連盟の方から来年にイタリアで行われる世界選手権の監督として来てくれないかという要請がありました。仕事のことやこれからの私自身の人生を考えるとかなり悩んだのですが、結果としては受けることに決めました。理由は色々あるのですが、私が歳をとって80歳くらいになったときに誰かに昔何をやっていましたか?と聞かれたとします。そして、私が「中国の剣道のナショナルチームの監督として世界選手権に行ったんだ」と答えられたらいいなと思ったのです。そういった考えが浮かんだときに仕事や生活といった問題が頭の中からスッと消えて「よし、やってみよう!」という気持ちになったのです。
 
 そして、このブログを始める事を思いつきました。中国剣道ナショナルチームの強化、中国剣道を通した中国文化や中国人、日本人の剣道家との交流等々といった様々なものを伝えていくことで日本の方々に中国という国を知っていただけたなら、微々たる力かも知れませんが日中友好に少しでも貢献できるのではないかと考えたからです。
 
 来年の五月にイタリアで行われる世界選手権までの間になるべく多くの事をお伝えできればと考えておりますので、よろしくお願いします。