妹の仲良かった人から知り合いに手紙がきたらしい。

「僕は今、うなぎとかめ、という本を読んでいます。亀はこつこつ努力して勝利をかちとるという話しです」


タイトルさえ、間違っていなければ、誰でも知っている話し。そんな素敵な間違いをした自慢気な手紙。うなぎとかめなんて本当走ることもないような話しになってしまう。


でも、うさぎとかめなんて話を久しぶりに思い出した。
その話から努力。ということに色々発想したいけど、今は3階の住人の足音の騒音にしか結びつかない。


最近またひどい。


夜中の暴れまくる音は落ち着いたものの、昼間の足音がすごくなった。
どんどんパタパタ。
子供が走っているような音。にしても、走りすぎってくらい、ずっと足音がする。

上の住人に子供がいるようには思えない。

ダイエットや体力作りのために、部屋の中を走りまわっているのか。それなら努力だけは認めるから外でやってほしい。

とにかく朝からずっとなりやむことはなく、寝ていてもこの音で目が覚める。

生活する上で仕方ないとこまでは我慢できるけど、上の住人は本当にひどい。

そして、よくこんなにも走りまわる音がたてれるなと感心する。


どんだけ朝から晩まで部屋を走りまわっているのか。子供だとしたら、元気がよすぎるのではないか、少しはお昼寝したほうがいいのでは。


色んな推測をするけど、走りぬけるうさぎのような足音はなりやまないから、想像をくつがえされる。


本当、上の住人こそ、是非うなぎとかめになっていただきたい。
昨日は病院に行ってきた妹とそれについていかされた妹のお店の女の子が、急に家にやってきた。


彼女達は店が休み。


あたしは出勤前の大変忙しい時間やった。

この家いいやろ、と女の子に話しながら入ってきた妹から
「出前のメニューとって」と、言われてからは、完全妹の家状態。
あたしは、淡々とアータンのごはん作り。
ぽっこりお腹まるだしの女二人がうちで、もぐもぐ出前を食べながら、ぺちゃくちゃ井戸端会議。。。


アータンは帰ってきて、唖然。

ま、二人の会話を聞きながらどこの女の子も同じやなぁと思って、うんうん、とうなずくあたし。


アータンとの夕食も終わる頃、妹の店のこは、ビールを飲みはじめた。
なんか嫌な予感。
妹に店に送ってもらい出勤。


出勤して三時間後。

「楽しい(笑)」

と一言だけ妹からメールがきた。


でんわしてみると、
うちで飲み会がはじまっていた。
なぜかアータンまで楽しそう。

その後、妹達はカラオケへ。
一時間だけ行ってきていいかと電話まで入った。


どうぞ。ご勝手に。


そして仕事も終わり、まだ飲んでいるという彼女達が待つ我が家へ差し入れをもって帰宅。


そこには見知らぬ男性。 彼は妹の店の女の子の兄。どうも無理やり連れてこられたようで、困っていた。そんな彼の妹は爆睡。
うちの妹はいつから連れてきたのか、自分の犬を抱きかかえできあがっていた。

そしていびきをかくアータン。

私は間違いなく家主であるにも関わらず部屋のすみっこに座り、荒れた部屋を呆然と見ていた。


そして起き上がったアータンにやたらえらそうに、こきを使われ、困り果てたお兄ちゃんに気をつかいまくるあたし。


そして愛用のパジャマも彼女達がきていた。


もうとりあえず寝るしかない。


朝6時。
彼女達はそそくさと帰っていった。


昼に目を覚ませたあたし。荒れ果てた部屋。
どうやらお風呂にも入っていった形跡。


不思議なのは荒れた部屋に脱ぎ捨てられていった、妹のスカートとニット帽。


彼女はどんな格好で帰ったのか。
不思議で仕方ない。


アータンも、今まで飲み屋にはよく行っていたが、あたしと付き合ったことにより、飲み屋の女の子の裏側をさんざん見るはめになった。
あたしの働く店の女の子だけならともかく、よその店まで。。。


そして男の人ともおもわれてないアータン。


ま、彼も楽しそうやしいいんやけど。


とにかくあたしは、嵐が過ぎ去ったあとのような、部屋を掃除しながら、妹の脱ぎ捨てたスカートとニット帽がなぞでしかたない。
昨日はお店はかなり暇。


早く閉めた。


帰りの送迎の中、
『チャで会話しよう』
こんなこと言うのは桜ちゃん。。。


彼女は
『チャ、チャ、チャ。
なんていったかわかる?』

車内はシーン。。。


『答えはコンビニ寄って。フフフ』


実に楽しそう。


そのあと、チャはマリオの曲へ発展。
ゲームオーバー。
土管に入る音。
穴に落ちた音。


さんざんみんなで盛り上がった後に桜ちゃんは、マリオしたことがない、と言った。


よくあそこまで一緒に盛り上がれたな、と、彼女の協調性に尊敬した。


あたしは今日夕方から約三時間ミーティング。
嫌な気持ちでいっぱい。
気持ちが落ち着かない。
生理的拒否。


そんな横で日向ぼっこしながら仰向けでゴロゴロしたりイビキをかきながらお昼寝する愛犬。
羨ましい。
いつも1日中気持ち良さそうに寝ている。


変わってほしい。


そんなに寝てみたいよ。


そういえば、二ヶ月前の今頃、愛犬とお散歩、すがすがしい光景を頭に浮かべ、犬がほしいと言い続けたあの日々。本当はあの頃の妄想ではかわいいダックスとお散歩しているはずだった。


桜ちゃんにタイミングよくダックスがいると言われた。なんてうまく進む話し。、ほしいと言ったけど、入院をするブリーダーさんから譲り受けるということで、子犬ではなく成犬ということもあり、トイレのしつけのできた大人しい、犬がいい、と言った。
何匹もいる中から彼は選ばれてうちにやってきた。
ちょっとポッチャリやけどいい?と聞かれ、全然いいよ(^O^)と言った。


そしてやってきた彼は、まるで米俵。
体重10キロ。
大人しいというより、動けず、まるで生きる気力のないような六歳の犬だった。


飼い主さんからのメモには、この子は外にでたことがありません。


案の定だしてみても、おびえて歩けない。。。


優雅なお散歩、そして犬とじゃれる妄想、現実は、散歩に行けない、そして1日中仰向けでイビキをかきながら寝る愛犬を見て、うらまやしがっている、ということになった。


店の誰かが言った。


人生、先が見えなくて不安。私の人生なんだろう。


必死に励ましたあたし。
後ろに道ができていくんだ、やら、先がみえてちゃおもしろくない、やら。人に言いながら自分にいいきかせるように。


でも、こんな愛犬との出会い、一つでも、たった二ヶ月前の妄想と現実はちがうもんや。


でも、今や彼と出会えたこと、散歩に行けなくても、トイレが今だにうまくできなくても、こんなグータラしてる彼を羨ましく思い、癒されること。
こうやって、うまくいってみたり、でも思うようにうまくいかなくなっても自分にいつのまにか見合ったようになってくるんやな。


こーんなもんです。


こんな感じで飼い主はチャチャチャと言いながら帰ってきて、起きてグータラな愛犬に癒されて、魔のミーティングにでかけていくのです。


チャン、チャン♪。