今回一番好きなコマ

シンプルに眼福。

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満潮になり、うさ耳岩近くの孤島に取り残されてしまった成幸と理珠+幽霊のみさお。

「まいったな、この中戻るのは厳しいぞ･･･。俺ら２人とも泳げないし･･･スマホもないし･･･」「みさおもリズリズから５ｍしか離れられない･･･」

「ま･･･まぁ明日になれば潮も引きますし･･･餓死の可能性も0.5％未満かと･･･」

と、自分たちを落ち着かせようと冷静な発言を心がける２人+みさお。

だが冷静になったことで『え･･･つまり、２人きりで一晩一緒に･･･？』とも気づいてしまうのであった。（みさおもいるけどね？）

『･･･て、妙なこと考えちゃダメだ』「とりあえずあれだ、火でもおこすか･･･」という成幸の提案に「そ、そうですね･･･。それはグッドアイデアと言わざるをえません」と理珠も賛成し、２人で火起こしの準備を始める。

成幸がしゅこしゅこと枝を回転させるが、いくらしゅこらせてみても火種ができる気配が全くない。見かねた理珠が「あ、あの･･･次、私代わります」と声をかけるが「い･･･いや･･･こういう重労働は男の俺が･･･」と息も切れ切れに応える成幸。

「何を言っているのですか！こんな時に男も女も･･･へくちっ！」と、会話の途中でくしゃみをしてしまう理珠。なんせ理珠はビキニ姿のまま。「いかん･･･夏とはいえ、夜になって冷えてきたな･･･」と言って成幸は、自分が着ていたTシャツを脱いで理珠に渡す。

「あ、あの･･･成幸さんこれは･･･///」と戸惑う理珠に「とりあえずそれ着て辛抱してくれ、すぐに火つけてやるからな」と言って作業に戻ろうとする成幸。とっさに理珠が「だ、だめです！」と引き止めると成幸は「え･･･ごめん、汗くさかった･･･？」とショックを受ける。理珠は「違います！匂いはむしろ好･･･ではなくッ!!成幸さんがカゼをひいてしまったらどうするのですか!!」と本音ダダ漏れしつつも気遣いを見せる。

が、突然「しゅぼっ!」という音を立て勝手に火が点き「ひゃああっ!?ななな成幸さんっ!!いいい今ひとりでに火が･･･ッ!!?」と動揺する理珠。

「やったー、ついたー!!これおっもしろいねフランソワ！」と、パペットのフランソワとキャッキャッとはしゃぐみさお。それが見えている成幸は『みさおちゃんスゲーッ!!!』と驚愕。

気づけば互いの顔が超至近距離にあり、ドキっとしてしまう２人。かーっと顔を赤らめ慌てて視線を逸らす。

そして、火種を元に焚き火のセット完了。暖をとりながら「やっぱり･･･お誕生日みたいです」とぽつりと呟く理珠。「懐かしいですね、はじめて成幸さんのお家に行った日のこと」と言われ「･･･だな」と応える成幸。２人は、成幸の家にて突然真っ暗になった際、サラダ油やティッシュなど家にあるものを使って灯りをつけた、あの光景を思い出していた。

ぴとっ･･･と成幸に身体をくっつける理珠。その大胆さに「え･･･」と驚く成幸。「こうしていると確かに、普段あった距離が･･･ぐっと縮まる気がしますね」と、理珠に上目遣いで見つめられ「あ、あぁ･･･」とドギマギな成幸。

『これは【ゲーム】なんだよな？なんか最近の緒方･･･すごい自然に距離つめてきて、ついつい流されそうに･･･』なんて考えていると

「あ、お誕生日といえば」と、近々紗和子の誕生日であることを思い出す理珠。盛大にお祝いしよう、とわいわい盛り上がってるうちに、またしても互いの顔が超至近距離にあって･･･今度は見つめ合ったまま、動かない成幸と理珠。

「「あの･･･」」

と同時に言葉を発してしまい

「あ･･･何？」「い、いえ。成幸さんが先に･･･」と譲りあう２人。

そして成幸が「いやその･･･なんというか、俺らの･･･関係って今･･･」と意を決して切り出すと

「緒方理珠ー!!! 唯我成幸ー!!!」

とどこからともなく大声が聞こえ、ビクッとなる２人。「やっと見つけたわ!!助けにきたわよ、２人ともー!!」と言いながら救命ボートのオールを全力で漕ぐ紗和子の姿が飛び込んでくる。

「関城!!」「紗和子!!」と驚く２人。

「SOSの狼煙、しかと受け取ったわッッ!!私が来たからにはもう安心よッッ!!!この親友関城紗和子がッ!!!」と頼もしい限りだが、直後波でボートがひっくり返り２人の目の前で紗和子、海の中へ。しーん･･･と静まり返る海。

「せ･･･関城ーッ!!!」「さ・･･･佐和子ーッツ!!!」とすぐさま海にダイブする２人だが

「理珠って」「成幸さんって」

「「泳げ（まし）たっけ？」」

と、互いの身を案じながらどぼーんと海に落ちていく。当然泳げない２人は「がぼ、がぼがぼ」「がぼぼぼ」と緊急事態。

･･･なところを【ざぱんっ】と引き上げてくれたのは、紗和子。そして「もう･･･２人とも泳げないのに無理して･･･大丈夫？」と声をかける。「あ、あれ紗和子!?溺れたはずでは!?」と驚く理珠。それには紗和子も「そうそう、そうなのよねー･･･。溺れかけた瞬間誰かにひっぱり上げてもらった気がするんだけど･･･。そんなわけないし･･･」と不思議がるが、その後ろでVサイン+笑顔を見せるみさお。それをみて『みさおちゃん･･･』と安堵の表情を見せる成幸に対し「リズリズが飛び込んでくれたおかげだよ！ギリセーフ！助かってよかったね！」と嬉しそうに５ｍルールを説明するみさお。

そして理珠はというと、ぎゅーっと紗和子の胸に飛び込んで離れない。「ホワッツ!!?」と言いながらどぷっと鼻血を噴出する紗和子。なんというかエロい構図に思わず視線を逸らす成幸。

紗和子は「ちょっ緒方理珠!?そそそんな急にえっとでへへ!?」と嬉しパニック。そんな紗和子と対称的に理珠は「心配させないでください･･･無事で･･･よかったです･･･」と目を潤ませて見つめてくる。

そんな本気の心配をひしひしと感じた紗和子は「もう･･･ばかね、こっちのセリフよ。あなたこそ無事でよかったわ」と美しい表情で返しつつも更に大量の鼻血を流すのだった。

成幸「あの･･･関城、鼻血はふいた方が･･･」

そして無事海の家に戻ってきた３人+みさお。

「リズたまー!!」「りっちゃん、成幸くん！よかった、心配してたんだよ!?」と泣きながら駆け寄る理珠父と文乃。

「ご、ごめんな、満潮につかまっちゃって･･･」と事情を話す成幸に対し

「何事もなくてよかったけど･･･２人でどこに行ってたの？」と尋ねる文乃。

「あ･･･まぁ･･･緒方に誘われてうさ耳岩ってのを見に･･･」と顔を赤くしながらボソリと言うと、少し離れた距離にいた理珠も『かぁぁ･･･』と赤くなっている。

そんな２人を見て「･･･ふーん･･･そうなんだ･･･」とニヤっと返す文乃は、昼間に理珠が言っていた「･･･私達は、ただ『ゲーム』をしているだけです」という言葉を思い出す。そして『りっちゃんはずっと、【ゲーム】をしているんだね、あの時から･･･』と、クリスマスのあの夜の回想に。

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「勝手に上がっちゃっていいのかな？うるかちゃん」「借りてたサンタ衣装返すだけだし･･･お父さんにもキョカとったし大丈夫っしょ！」と話しながら、緒方うどん２Fの理珠の部屋への階段を上っていく文乃とうるか。

文乃が襖を開けつつ「りっ･･･」と声をかけたタイミングで目に飛び込んできたのは、成幸に抱きつき「･･･成幸さん、私と『ゲーム』をしましょう」と提案している理珠の姿。そんな理珠の姿にドキッとし、暫く動けずにいた文乃だったがすぐさま、その光景をうるかも見ていることに「はっ」と気付く。慌てて「ち、違うようるかちゃん。ホラ。りっちゃんも『ゲーム』って言ってるし!!ね!!ちょっとしたお遊びみたいな･･･ね!?」とわたわたしつつもフォローを入れるが「『ゲーム』･･･かぁ。すごいなぁリズりん。あんな本気の『ゲーム』･･･。あたしにはたぶん、できないかなぁ･･･。」と返すうるか。

そして「遊びなんかじゃないよ。なんでだろ、わかっちゃうんだよね」と力なく笑顔を見せる。

つられて文乃も切ない表情に。一瞬俯くが「ラーメンでも食べ行こっか、うるかちゃん！」と明るめに誘う文乃。「うえっ!?クリスマス料理あんだけ食べたのに、やるなー文乃っち！おーっし、今日はとことん食うかー！」とうるかもつられて元気めに応えるのだった。

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そして現在。夜の浜辺にて皆で手持ち花火を楽しみ中。互いの線香花火をくっつけ寄り添いあい、楽しそうに話している成幸と理珠。そんな２人を見て文乃は「･･･本気の『ゲーム』･･･。がんばれ、りっちゃん」と影ながら応援するのだった。

今回も面白かったです。

ぼくたちは勉強ができない問154 あらすじ 週刊少年ジャンプ

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