ただただ今できることをするだけ | ひろみのBOOKブログ

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読書体験は自分へのギフト♡5年後、10年後、30年後の自分へ贈り物をするように読みたい。皆様と本の出会いをお手伝いできたら、嬉しいです♡表紙だけでも頭の片隅に置いておけば、書店で出会った時は、もう初対面ではありません。知ってる本なら手に取りやすい♡


クレヨン王国春の小川

福永令三 作
三木由記子 絵

講談社

お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様お月様

春の小川という穏やかなタイトルとは裏腹に

「人の本心」という普段は隠しておきたい
醜い
暗い
激しい
そういうものが、テーマのように感じます。

冒頭から主人公の和子が、担任の先生の悪口を言ってます(笑)
自分より成績の良いクラスメイトに嫉妬してます。
先生がえこひいきしてるんじゃないかと疑ってます。
三日月さまは、欲を抑えられず親友を裏切ります。
白鳥は、恨みを持ち続けます。


誰でも持っている本心を直視した時、物事は動いていくのだと思います。

主人公も、自分が元の世界に戻りたいという欲を叶えるため、人を犠牲にしようとした本心をしっかりと見つめて行動します。

その結果、思いもしない結果が出ました。

人ひとりができることは、ただただ今できることをするだけ
淡々とすべきことをするだけ

それをとても感じる作品です。