サイクロンや大地震で大きな被害を受けている国々の報道に心痛む毎日です。

自分たちの当たり前のような平和な暮らしを、改めて感謝しつつ、日々の備えの大切さを感じます。

 さて、話は大分変わります。大学時代、平安文学を専攻していた私、最近ふと「源氏物語」の

ことに思いをはせました。

「源氏物語」は、光源氏を主人公にした物語ですが、登場人物の多くは、女性です。

様々な女性たちの生き様も見所のひとつです。

その時々で共感する女性がいるのですが、今、葵上という女性が気になります。

光源氏の年上の正妻で、身分も気位も高い彼女は、夫の前でなかなか素直になれず、

出産を機にやっと打ち解けあったのもつかの間、物の怪によって死んでしまいます。

表面上は、冷たい仮面をかぶった中には、不器用で純粋な心が隠れています。

 素直な心は、大きな美徳のひとつです。バレエを学ぶ上でも、素直に吸収し、

素直に表現できることは、とても大切だと思います。

葵上のように、気づくのが遅かったと後悔しないように、自分を守るためにと、

厚く着込んでいる衣を、ちょっとずつ脱いでいけるようにしたいです。