小学三年の男の子の文章から、「録音機能を使ってピアノの練習をしている振りをした時、パパはだまされているみたいだった、でもママは、そちも悪よのう、小島屋(ここはよく越後屋というところ)と言ったので、お奉行様にはかないませんわい、イヒヒヒヒと答えた}そのコラムには、子供の発想の豊かさは
周りにいる大人の遊び心から、という文章がありました。
まさにまさにその通り!  だから私たち大人に遊び心、欧米風に言うとユーモアのセンスが必要とされるわけです。
特に文化・芸術に携わる人間には必要不可欠。私も将来素敵なおばあちゃまになれるよう、感性のアンテナが錆び付かないように磨きをかけて、ユーモアを解する人間になろうと努力してはいますが、お仕事上、恐い顔で「もっと引き上げてー、もっと開いてー、どうしてそうなるのよー」なんて言っております。
幼稚園児から指導していると、ものすごーく独創的で夢のある発想をする子供たちが、成長するにしたがって、仕方ないかもしれないけど、テストの点のことしか言わなくなるケースもあって、ちょっと寂しい思いがします。バレエは夢のような世界だから、やっぱり子供たちには、遊び心やユーモアや夢をもってほしいですね。それには先ほどのように、大人が遊び心を持って人生を楽しんでいるところをみせることが大切だと思います。ちなみに、うちの親は、私が受験だった時、毎日のように徹夜マージャンをしていて、思いっきり人生を楽しんでいました。お願いだから少し静かにしてと、泣きながら訴えたことを懐かしく思い出されます。