今日テレビで、今かなり話題を呼んでいる映画のワンシーンで、吉永小百合さんが、

「私の胸がキュっと痛むのです」と子供の前で語る場面を、前後の脈絡なしで、ただ

それだけを見て、ジーンとしちゃって、こちらの胸も痛み涙ぐんでしまいました。

それで思い出したのは、かれこれ20数年前、まだ東京にいた頃の話ですが、今あるのかなー

NKホールというかなり大きなホールにミハイル・バリシニコフの「ジゼル」を見に行ったときのこと。

抜粋で、全く違う作品の後に、いきなりの二幕だったので、んージゼルかー、ぐらいの気持ちでいたら、

上手の奥から、ゆりの花束を抱えたバリシニコフが舞台に歩み出た瞬間、涙がドーっとあふれ出したのを

覚えています。

道を究めた人は、派手な動きなど何もなくても、抑えた演技で見る人を感動させることができるんですね。

一年一年自らを磨き、歳を重ねていった人のオーラでしょうか

少しでも近づきたいものです。