昨日、新国立劇場で、全幕物のバレエを見てきました。
開演を待つ間、初めて劇場でバレエを鑑賞する生徒(五年生)が、自分が踊るときみたいに
ドキドキすると言っていました。
舞台で踊るバレエダンサーたちは、この子達に夢と素晴らしい思い出をプレゼントしてくれます。
私も10歳の時、母親と一緒に初めて劇場で見た「白鳥の湖」を、今も鮮明に覚えています。
もちろんまだソ連だったころのレニングラード国立バレエ、場所は上野の文化会館。昭和44年、
バレエ人口も今とは比較にならないほど少なく、まだビデオなどというものもなく、雑誌もなく、
一年に1、2回の教育テレビ・芸術劇場のバレエ放送と、りぼんという漫画本のバレエ漫画しか
バレエと出会えなかった時代。トゥシューズは、足型をとって送って3カ月待ちで、1万円でした。
そしてレニングラードのチケットは確か、1万2千円くらいだったと思います。
あの時代とすれば、かなり高額だったはず。見せてくれてどうもありがとう。あの日があるから
今があるように思います。今さらながら、親に感謝です。
それにしても今って、恵まれてますよね。こう思えるのも、自分が歳をとったせいなんですけど。
手に入らない事や物が多かった分だけ、手に入った時の喜びや嬉しさが大きかったように思います。
教室の生徒にも、なかなか難しいとは思いますが、まずは一番身近な親に感謝することや、心から
喜びを感じることを伝えていきたいですね。
最近、年々、子供たちの笑顔や元気が少なくなってきているのが心配です。