不思議なお菓子工場 -2ページ目

不思議なお菓子工場

日々、笑いと哲学が製造される。


 一月末に父がなくなりました。
 母と離婚をして、3年。母に内緒で色々と出掛けたり、必要なものを買ったりしていました。
 ワガママだった父は離婚をしてから穏やかになって私は小説が売れたら、犬でもかってあげようかとも、介護が出来る家に引っ越しをさせようと考えていました。
 ですが、何一つ出来ないままで独りで亡くなりました。

 どれほど、悔しかったことか。数日前に仕事で忙しくて会えなくてごめんねと伝えていました。そんなこと言わないで直ぐに会いに行けば良かったんです。いつも、そうだったんです。脚本の締め切りが近いと言えば優先させてくれたんです。寂しそうに笑いながら。

 父とは色々あったんです。決して良い人ではありませんでしたが、悪い人ではなかった。ただ、弱かったんです。今はそう思います。

 葬式も大変でした。手続きを全て終わる頃には満身創痍で。
 親戚の罵声。女だったうえに、本家の従姉妹が私と同じ歳で障害のある子だったので私が障害になればよかったと、要らない子だとも言われました。

 父親の遺骨は四十九日が終わったら、親戚の元へ。なんとか、説得をして四十九日だけは置かせて貰うようにお願いしたんです。お墓の場所さえも教えてくれませんでした。


 いずれ、どれだけ時間がたっても探しだしてやろうと思っています。それが、私の意地。

 夢を叶える事を楽しみにしていた父の為にも、がむしゃらに進んでいこうとおもいます。

 明日は四十九日。
 母や兄の手前、泣くことも出来ないけど。
 また会える日まで、きちんと約束してさようならを言いたいと思います。


 言えない想いは胸の中に。秘密は私だけが知る。
 お婆ちゃんの時と同じ。

 親友だけは知っていますが、ある諦めも。

 全て、全て、胸の中に。