輪っぱ飯を食べたことはありますか?

 

杉や檜の薄板を楕円形に曲げて作った「曲げ輪っぱ」と呼ばれる器にご飯を敷き詰め、その上に具をのせて蒸篭で蒸しあげた食べ物です。

 

こないだ始めて食べたのですが、本当に美味しかったです!!

 

輪っぱ飯は主に山仕事などで用いられ、日本各地の山間部でよく見かける弁当の形なのですが、私の心に深く刻まれているのは、会津若松の輪っぱ飯です。

 

仕事で度々訪れた会津若松や七日町から東京へ戻る際、列車に乗り込む直前に輪っぱ飯を買い込みました。

 

鮭やイクラをのせた海鮮輪っぱや、そぼろ牛肉の大和煮と茸などがのった輪っぱ飯があります。

 

中でも私が好きなのは、蕨や薇、蕗などの山菜がのった山菜輪っぱ飯です。副菜として、蹴飛ばしという馬肉、酒粕に漬けた大根やきゅうりの香の物が付きます。

 

勿論、出来立ての熱々がおいしいのですが、冷めても木の箱が適度に湿気を吸収してくれて十分おいしく戴けます。会津鉄道に乗り込み、4人掛けボックス席に陣取っておもむろに弁当を広げると、タイミング良く茸汁の車内販売がやってくるのです。

 

猪苗代湖を半周する間に、会津の味覚を頂くことができ、毎回至福の時間は大変短く感じます。空いた容器は捨てずに持ち帰り、よく水洗いして天日干しすれば、清涼な木の香りが蘇ります。

 

杉や檜には殺菌効果があり、この木の香りがしている間は、弁当箱として十分に使えます。上蓋にもしっかりとした箍がはまっていて軽くて丈夫です。密閉率も吸湿性も高い曲げ輪っぱは、便利で重宝しますよ。