梅雨真っ只中。
会社の窓から見える重苦しい雲が、右から左へと際限なく流れていきます。
奥行きのわからない漆黒の雲。
とてもその向こう側の上空に眩しいばかりの青空が広がっているとは
思えない、そんな厚い雲です。
なにやら最近、Perfumeの周りを「妙な雲」が覆い始めています。
大規模な全国ツアーに、NEWアルバムの発売と、何事も順風満帆で
実はスカッとした快晴の空なのかも知れないのですが、僕には得体の
知れないモヤモヤとしたものを感じるのです。
2週に渡る「FRIDAY」の熱愛報道に、「ロッキング・オン・ジャパン」の記事に
対しあ~ちゃんを批判するネットの書き込み、一部で流れる解散の噂…。
僕もマスコミで働く1人としては、ある程度の「有名税」は仕方ないと思って
いますが、この時期を狙ったかのような、ある種「出る杭は打たれる」的な
ネガティブキャンペーンには作為的なものを感じます。
そして、もう一つ最も僕が危惧するのは、Perfume自身の現在の
「精神状態」なのです。
ご存知のように長い間の下積み機関を経て、去年の大ブレイクでPerfumeは
一気に人気アーティストになりました。
それと共に、その一挙手一投足が注目されるなど、彼女たちを取り巻く環境も
劇的に変化したのです。
リリースされる作品がチャートの上位となり、億単位の金が動く…。
彼女たちの一つの活動の裏で、今までとは桁違いに多くのスタッフが動く
立場になってしまいました。
もはやキャパ300人足らずのライブハウスで、一部の熱狂的なファンだけの
前でパフォーマンスを披露していた3年前のPerfumeではないのです。
「普通の女の子に戻りたいと思うこともある」
代々木体育館ライブでのあ~ちゃんの発言にハッとさせられ、
「もう苦しくなって逃げたくなったりする時はありますね」(あ~ちゃん)
「(逃げ出したいこと)あんまりそういうことは考えないようにしている」(のっち)
「ロッキング・オン・ジャパン」のインタビュー記事には胸を締め付けられる、
そんな気持ちになりました。
ステージ上で見せる笑顔の陰で、どんな「悩み」「葛藤」「閉塞感」に傷ついて
いたのでしょうか。
急激な環境の変化や、自由がききそうできかない、いつの間にか毎日の
スケジュールが決まっていく生活。
事務所やレコード会社のスタッフでも、ましてやファン、そしてPerfumeの
誰のせいでもありません。
今の「Perfume」というビッグネームにとっては仕方がないことなのです。
でも、仕方がないことなのですが余りにも辛い現実です。
不二家のペコちゃんと記念写真を撮ったり、好きな時にタワレコ巡りを
していたあの頃が懐かしく思えているのかも知れません。
世間的にはまだ売れていないアーティストでしたが、あの頃の彼女たちは
「夢」だけを目指して、大好きな歌を歌い、ダンスを踊っていれば良かったの
ですから…。
♪雲と雲の間を突き抜けて 誰も見た事の無い場所へ
夢の中で描いていた場所へ ありふれたスピードを超えて
「下積み時代」という雲を突き抜けて、驚くべきスピードで夢の中で描いていた
トップアーティストという場所へとたどり着いたPerfume。
今、そしてこれから彼女たちの目の前に広がる空が「快晴」であることを
祈るばかりです。
相変わらず、会社の窓から見える空には、どんよりとした雲が漂っています。
梅雨が明けるのはいつなのでしょうか…。