3月15日 急斜面不整地小回り
ウサギ正面小谷よりのコートは、下から見ていても、難しそう。
ハードパックの上に、湿雪が乗っかり、
滑るほどにスキーに雪が張り付くような状態だえろうと想像する。
小谷側から、3本のラインが見える。
リズムは早いが、浅めのライン
不規則なリズムのセンター
一定のリズムだが深いコブのライン
コーチミーティングが繰り返される。
女子で転倒者が何人も出たことで「危ない」という意見が出たようだ。
スピードよりもコントロール重視のジャッジ方針が伝えられたという。
そういうことを、場内のアナウンスで伝えてくれればよいのに......。
一言の説明もなく、待たされる選手、ギャラリー......。
リバーススタートで多くの選手が滑るうちに
それぞれのラインが深くなり、プロフィールをより明確にしてくる。
センターのラインを選んだ選手が上部3分の1ぐらいのところでミスを犯す。
個人的には、貴雄さん二はセンターのラインを選んでほしいと思っていた。
不規則なリズム、浅深もまちまちの複雑なコブの形状。
こういうところをミスなく滑ってこれるのは、貴雄さんだけだと思っていたから。
しかし彼が選んだのはいちばん大町寄りの
一定のリズムの深いライン。
そこをきっちりと縦滑りで安定感ある滑りで降りてくる。
結果は、284点。ラップは取れない。どうした....?
義之さんが来る。
途中で体が隠れるぐらいの雪煙が上がる。
アッと思ったのその一か所だけ。軽やかに滑り降りてくる。
どう? 5点? 4点?
コールは284点。まさかまさかのまたもやの同点。
6年ぶり6回目の優勝。
2年ぶり4回目の優勝。
16回目の技術戦出場の中で一番うまい、強い自分といっていた義之さん。
5回の優勝を目標にし、絶対的なコブに高速系でのうまみを積み上げてきた貴雄さん。
スキーの神様は、なんと慈悲深いのか、
二人の不断の努力を正しく見てくれていたのだろう。
この奇跡は、佐藤正人さんと渡部三郎さんの同点優勝以来だ。
そして3位には、敬介さんと
ソデグロ大回りでラップをたたき出し、随所にうまさを見せた藤井守之さんが
同点で並んだ。
優勝2名、3位が2名。これは38年前の超える奇跡。
こういうのを何て言うんだろう...?
不整地小回りを征したのは 286点の神の滑りを見せた
渡部浩司君。
いわずと知れた渡部三郎さんの長男である。
義之さんは、札幌五輪にも出場した名スラローマー柏木正義さんの長男。
貴雄さんは、かつてのデモ選2連覇の隆文さんの次男。
スキーの血脈は、こうして受け継がれていくのだろう。
2015年3月15日。奇跡の連鎖を忘れない。
3月15日 ウサギ正面の急斜面フリー
14日の決勝1日目、追い上げる義之さんを、
同点で抑え込んだ貴雄さん。
そして決勝2日目の3月15日。
ウサギ正面の急斜面フリー、不整地小回りの2本で決まる。
急斜面整地フリーは、同点。二人が284点でラップ。
斜面の特長を知り尽くして、技術を際立たせるターン構成、
スピード豊かなのに雪面に張り付くようなスキー、
大小のリズム変化直後のきびきびしたスキーの動き、
いずれをとっても申し分のない、さすがの滑り。
見ている方は心臓がバクバク。
いつものことながら、見ていることがつらくなってくる。
それぐらい緊張して、魅せられている。
昨日から続いて、まさかの同点。勝負はコブの舞台へ。
最後は貴雄さんと信じているが、
昨日降った湿った雪がどんな斜面になるのか....。
この種目、惜しかったのは渡部浩司。
うまく決めてきたと思った最後のターンでアクシデント。
あれがなければ80点台は出ていたと思うだけに、悔やまれる。
3月14日
技術選 決勝1日目
本戦をトップで通過した貴雄さん
昨年のチャンプ 啓介さん
昨年2位の 義之さんの二人に2点差で迎えた決勝1日目
最初の種目 急斜面小回り
義之さんが、いきなり284点の高得点。
啓介さんも同じく284点で続く。
5審3採用だから、平均94.67点。
これ以上ないでしょうの高得点。
それを285点で抑えた貴雄さん。
この時点で二人に3点差。
一歩歩みを進めたと感じた。
2種目目も急斜面大回り。ソデグロは難しい雪面状況。
まず貴雄さんが281点。少しスピードがない。
外足をふみはずしたところが一つ、二つ。
会心の出来ではないが、想定内。
啓介さんが282点で気を吐く。
しかし、最終走者にちかかった義之さんが
やや小さめのターンサイズ284点。
これで義之さんと同点。啓介さんと1点差。
勝負は午後からのフリー規制へ。
義之さんが285点!!!!
素晴らしい構成でウサギを駆け下りた。
本当にすごい1本でした。
啓介さんは、集中力を欠いたかのように
下半分が間延びしてしまい、282点。
その後。高瀬、吉岡、皆川、青木などが280超えの高得点を出し
太谷が284点。
そして貴雄さんが285点。同点!
攻め返す義之さんを抑え込んだ。
勝負は二人のデッドヒートへ。
表彰台は昨年同様の顔触れになりそうだが
入賞者に通好みのベテランも、新顔も入ってきそうな予感。
昨年とは違った意味で目が離せないデッドヒート。
勝つのは貴雄さん。信じています。
女子のレポートは書きごたえがありますが
また後日。
皆さんに良い日が訪れますように。
21015年3月13日
第52回全日本スキー技術選手権大会がはじまり、
予選が終了した。
日ごろスキー教師として活動していて
男子の若手、女子の若手の多くが予選を通過した。
検討を讃えたい。良くやりました。
そして今日から本戦へ。
BIBナンバーも変わりました。
女子
206,210,225,226,256,261、267
頑張ってください。
男子
12,26,27,28,37,39,68,88,47,55,97,99,101,106,109
デッドヒートで魅せてください。
皆さんの決勝進出が、今日が誕生日の
私と妻への最高のプレゼントです。
さあ、これから応援に駆けつけます。
信じています。
4度目の戴冠。
4年
あの日から4年。
進んだこと、進まないこと。
良くなったこと、良くなっていないこと。
まだら模様の、復興。
あの日、競技終了直後から、東北の選手や役員たちは
地元を目指した。
この大会はどうなるんだろうと不安に思っていた
われわれは
気をつけて、きっと大丈夫だよと
そんな言葉しかかけられず
彼らを見送った。
あれから4年。
多くの思いを、さまざまな思いを背負って
この大会に臨んでいる人たちも多いだろう。
どうか、その万感の思いを
スキーができる喜びに変えて
全力で滑り切ってほしい。
スキーを愛し、雪を愛する多くのギャラリーが
下で待っています。
技術選が始まった。
第52回全日本スキー技術戦が始まった。
昨年デッドヒートを演じた3人が大会の中心になることは
間違いないと思う。
何かが吹っ切れたかのように
雪面を飛び下りてくるようなパフォーマンスで
見事な返り咲きを見せてくれた敬介さん。
甲信越予選を独走で勝ち、
孤高の道を行くかのように
鍛錬に次ぐ鍛錬を惜しまない義之さん。
若手育成やスキーフィールドの広がりに取り組み、
プロフェッショナルな活動を展開する
貴雄さん。
今年は個人的な理由で八方に行く回数が激減し、
貴雄さんのリアルな滑りを見る機会も減っているが
乙丸監督のメーキング映像を見る限りでは
昨年とは一味変わった滑りを見せてくれている。
貴雄さんは、例年、甲信越予選の後、修正点を明確にして
全国大会に向けて進化のスピードを上げてくる。
今年も当然のように、そうした進化を見せてくれると信じている。
ジャッジの視点とマッチングすれば
返り咲きの可能性は大きいはず。
最高の日曜日が迎えられますように。
歴史に残るであろうデッドヒート
第51回全日本スキー技術選手権大会兼デモンストレーター選考会が
終わりました。
結果は、返り咲きならず3位となりましたが、
おそらく歴史に残るであろうデッドヒートでした。
決勝2日間の得点は貴雄さんがトップでした。
5種目平均285点!
5人のジャッジが5種目すべての滑りに
95点をつけたことになります!!
これは、物凄いことだと思います。
決勝2日間で、
優勝した井山さんに2点、
2位の柏木さんに3点、
吉岡さんには10点の差をつけ、
急斜面大回りナチュラル(ソデグロ)で285点のラップ
小回り急斜面不整地でも287点のラップ
(貴雄さん、井山さん、柏木さんが同点)と
素晴らしい滑りで、ギャラリーを魅了してくれました。
改めて貴雄さんに「ありがとう。元気をもらいました」と
お礼を言いたいと思います。
表彰式会場で会った貴雄さんは、とても清々しい笑顔でした。
「来年も頑張ります」という言葉に期待して、
私たちも応援し続けたいと思います。
応援する我々にとっても思い出深い大会でした。
特に決勝2日めの16日はガスで視界不良、
しかも突風が吹き荒れ、
南極のペンギンのように真っ白くなりながら、
競技コート脇で最後まで応援し、
なおかつ、生命の危険さえも感じるような突風と吹雪で
応援用の幟の撤収には苦労しました。
一緒に応援してくださった皆様に
改めて御礼申し上げます。
また多くの有名選手が引退し、
節目となるような大会でもあったように思います。
来年は若手の台頭に期待しています。
応援
3年、経ちました。
あの時、ウスバの下で観ていました。
誰かに背中のザックをどつかれたように感じ、
後ろを振り返ると、誰もいません。
間もなく、携帯を見ていた人たちがあちこちで
「東北で大地震」と。3.11でした。
宿に帰ると、
テレビで原発爆発の映像が繰り返し流れていました。
その後、いろんな事がありました。
書き出したら、終わりません。
全てがわかっているわけでもありません。
でも、そうしたいろいろな思いを呑み込んで
前を向いて、この3月を超えていきたいと思います。
あの年に2連覇。翌年の3連覇で力の証明はできました。
でも4回目、目標の5回目はこれからです。
信じています。
1回目の時にスキージャーナル誌は
「戴冠」と見出しを付けてくれました。
あのページ、僕のスキージャーナル史でベストです。
王様がしかるべく王様になる。王道ゆえの「戴冠」でした。
3月16日、再び。
下で待っています。
朝早くから滑っていた彼ら、彼女らが待っています。
そして
あなたの背中をいつも見ている僕たちが待っています。
3月16日、再び。
大会まで2週間
3月1日夜、お店で貴雄さんと遭遇。
明るくて、落ち着いた、良い表情。
充実感が感じ取れた。
きっと、良い滑りを見せてくれる。
たまに一緒に滑れば、
いつも、目指すところを示してくれる。
ありがとう。
若手が良い滑りをしている。
良い方向に導いてもらえている証拠。
彼は東京で一番になった。
オフゲレンデを滑って、撮影して、
新しいスノースポーツのフィールドを提案している。
もの凄く、真摯に日本のスキーを考えている。
だから多くの賛同者が、集まってくる。
僕は、信じる。
あなたは日本スキーの伝道者、最高のプレゼンターになる。
世界に通じるスキーヤーになる。
そんなあなたを少し近いところから、
見られることがうれしい。

