数日前に龍の構図が降りてきた。2023年の秋ごろから造りたい気持ちが芽生えてた。いつもの流れだと、造らなければならないものに追われて、造りたいものをつくらないまま後回しにして忘れてしまうのがオチ。でも今回は色々な事が作用したのだろう。

 

 

 

 ボール紙を切り始めたらどんどん形になって、頭で描いている龍が立体になってきた。まだ途中だけど、この型紙はあと一日で細部を調整して出来上がるだろう。

 

 型紙ができたら、それを設計図に銅板で造るんだけど、それにはちょっと時間が必要だね…。夏終わりから取り掛かる制作があるから、合間を見て少しずつ造ろうと思う。

 

 

 

 ちなみにこの龍、今のところ買い手はいない。珍しくただ造りたくなったものを造っている。そういうのって、凄く大事なんだなと思いながら、楽しく型紙を造っている。

 

 いつか、完成した銅の龍をご紹介できたらと思ってます。

 

 3月下旬、東京都青梅市にあるMOPTOPシミズコウムテンさんのショールームに設置するオブジェ看板を制作しました。MOPTOPさんは注文住宅を手掛ける工務店で、この度地元青梅市にショールームを新設。その建物は僕の工房と同じ機織小屋を改築したもの。実は二年前に僕の工房の改築にもご協力いただいています。

 

 

 このオブジェ看板はMOPTOP代表の清水さんとプランナーの藤野さんがモチーフになっています。新設されたショールームでは商談やミーティング、展示やイベントなどもできるように造られていて、彼らの新しい提案が盛り込まれています。

 

 

 それぞれの人形には、仕事道具をあしらっています。代表の清水さんはそもそも大工なので、見習の頃から使い続けているトンカチとノコギリを作業バッグに入れました。藤野さんは細かいところにも目が行く、センスの良いアドバイスや提案をします。バッグには使い慣れた書類セットを入れてあります。

 

 

 実はまだ設置部分の基礎が整っていなかったので、設置は後日ということになっています。コンクリートを敷いてもらって、ショールームの入り口付近に設置する予定です。このオブジェ看板が少しでもお役に立てることを願っています。

 

 

 

 こちらはいつもの型紙。この型紙制作が大事なんですよね。これが設計図になります。これをバラシて銅板に置き換えていきます。銅は紙と違って叩けば膨らむので、それを考慮して型紙を作っています。

 

 設置されたらまたご紹介しますね!

 

 

 

 

 

 らーめんいつ樹をはじめとする五ノ神製作所関係の看板で造っている海老や鯛、並びに各飲食店の看板やオブジェなどで造っている甲殻類や生き物たち。これらはみんな型紙から作ります。

 

 特に海老やカニなどの複雑な構造の生き物たちに関しては、スーパーマーケットや市場などで実物を買ってきて、それを見ながら各パーツごとにスケッチして、それを基に型紙を作ります。

 

 

 

 幼い頃から山と沢で遊んでいたので、生き物の大まかなディティールは分かるんだけど、流石に海老やカニはじっくりと観察しないと細部までは分からない。

 

 以前に沢から上がってきたサワガニがアトリエに迷い込んできた時に、一時的に水槽で飼いながら改めて観察したことがあった。幼い頃にはよくサワガニを獲りに行ったり、飼っていたりしたので、その時の記憶と実物とを合わせて型紙を作った。その後、定期的にカニを造ることがあって、その度に型紙を作ってる。画像のサワガニは実物よりもだいぶ大きいね。海老も数種類の型紙を作ったよ。

 

 甲殻類や昆虫などはパーツが多いから、造るのも時間が掛かるけど、銅板造形にするとすごくリアルで、一見本物かのような雰囲気になって面白い。それから欠かせないのは生き物の躍動感だね。オーラというか、蠢きというか。ただ造っただけでは、生きている感じが足りないんだよね。