凍ったままでも前には進めるし、そうやって進んできたのだけど、そしてこのままでいることを強く願ってもいたのだけど、少しずつ柔らかくなってくる自分がちょっとだけ心地よくて、すごく怖くて、どうしようもない。
誰かを必要とすることに、素直になりたい。
必要と思って求めてしまっても、いい結果にはならないと思っている。だから一人で立っていたかった。誰かといて感じる寂しさは、救いようがないと思っていた。
一人でいる侘しさより、誰かといる煩わしさを選んだほうがいい、と言われて、それは人それぞれのものではあるけれども、そうやってみんな未来をかたちづくっているのだろうな。
少しずつ誰かを知っていくこと、ゆるやかに結びつきを強くしていくこと、そのことにお互い不安を感じていること。
そういったひとつひとつを、誰かと共有していくことを、ときどきすごく欲しいと思う。
けれどもそこにはたくさんの苛立ちや諦観ややり切れなさが埋め込まれていて、それをすべて飲み込んで、それでも関係性を育んでいくことが果たしてできるのだろうかね。
いろんなことは、変わってしまう。
あれほど一人が幸せだと思っていた自分も、変わってゆくかもしれない。
それが、とてもこわい。