作品紹介・キャスト

タイトル: ピアニスト
公開年: 2001年(フランス・オーストリア)
監督: ミヒャエル・ハネケ
出演:

  • イザベル・ユペール(エリカ)
  • ブノワ・マジメル(ワルター)
  • アニー・ジラルド(エリカの母)
  • アンナ・シガレヴィッチ
  • スザンヌ・ロタール

映画のあらすじとネタバレ

エリカ(イザベル・ユペール)はウィーン国立音楽院でピアノの教師をしている39歳の女性です。彼女は非常に抑圧された家庭環境で育ち、男性と関係を持ったことがありません。プライベートでは、ポルノショップでの変わった行動や、公共の場での奇妙な行為が見られるなど、内面的に歪んだ性癖を持っています。

ある日、エリカはハンサムな青年ワルター(ブノワ・マジメル)と出会います。ワルターはエリカの演奏に感銘を受け、彼女に好意を抱くようになります。この出会いがエリカの内面に影響を与え始めます。

ワルターはエリカともっと関わりたいと考え、音楽院に入学します。彼はエリカに積極的にアプローチしますが、エリカは冷淡な態度を取り続けます。あるオーディションの日、エリカは嫉妬心に駆られ、教え子のコートにガラス片を入れさせます。これが原因で女子生徒が怪我をし、エリカはトイレに逃げ込みます。

ワルターがエリカを追いかけ、彼女を抱きしめたことでキスを受け入れるものの、彼女は自分に触れられることを拒否し、口と手での行為に終わります。ワルターはこれを前向きに捉え、次に期待をかけます。

エリカは、ワルターが未来の二人の関係について語り始めると、自宅で手紙を渡します。手紙にはエリカのマゾヒズム的な要求が書かれており、これにワルターは幻滅し、エリカに侮辱的な言葉を投げて去ります。エリカは母親に対しても暴力的な行動をとり、拒絶された際には涙を流します。

その後、エリカはワルターを必死に求め、謝罪しようと試みますが、彼に再び幻滅されてしまいます。

結末

ある夜、エリカの家にやってきたワルターは、彼女の母親を部屋に閉じ込め、エリカを殴りながら犯します。エリカは手紙に書かれていた通りのシチュエーションを望んでいましたが、実際の行為にはただ泣くばかりでした。

翌日、エリカは怪我をした女子生徒の代理で演奏するコンサートに向かいます。会場でワルターを探し、彼が何もなかったかのように振る舞っているのを見つけたエリカは、ナイフを取り出し、自らの胸に突き刺して自殺します。エリカは全てを投げ出し、会場を後にしました。