すこし前、私がこのブログと同様なセミナーを
二部上場企業の販促部で行ったことがあります。
前半を話していると、部長さんがイライラしながら、
先を急いでほしいと、せかしてこられました。
「お客さんの心をつかむ「販促小冊子」を、つくりたい!」
「早くその中身をどう構成するのか教えてくれ!」
「ちょっと待ってください」と言って、
次のように説明して、納得していただきました。
*あなたも焦らないで、もう少し読み進めてください。
お客さんの心をつかむには、
お客さんは誰か?
そのお客さんがいかに大切か!
を、きわめて現実的に認識することが、最初の課題です。
そして、
お客さんの本音に耳を傾ける「福耳」が不可欠。
そして、
その本音に直接アピールすることが必須。
そこで初めてコミュニケーションが成立。
コミュニケーションは双方向の会話であり、
お客さんとの対話です。
対話がスムーズに進むことにより、
お客さんの共感や好意を得ることができ、
信頼関係を築くことができます。
ここまで来れば、
業績向上というゴールが見えてきます。
私が提案したい「販促小冊子」は、
お客さんの心を小予算で、短時間につかむための
「コミュニケーションツール」です。
コミュニケーション論をぶつわけではありません。
でも、以上の要点を、その本質を、
本当にしっかり理解していただかないと
費用対効果の高い「販促小冊子」はつくれません。
この種の話をすると、
たいてい「分かったから、早く先へ」と
言われるのですが、どうでしょうか?
分かっているようで、分かっておられない。
正直、そう思います。
生活消費財の分野で世界最大の企業であるP&Gでは、
「Consumer is Boss」という言葉が
社内で、さかんに使われるそうです。
「すべては消費者のために」
「いちばんの上司は消費者」
といったほどの意味ですね。
似たような社是を持つ会社は
他にも多いと思いますが、
P&Gが偉いのは、
「Consumer is Boss」の考え方を
社員一人ひとりが信じ、それを徹底していることです。
『P&G式 伝える技術 徹底する力』高田 誠・朝日新書
先述の社長さんには、もっといろんな話をしましたが、
要点は以上で、ご了解いただきました。
「対話」をテーマに、
お客さんの心をつかむ「販促小冊子」の話へ、
できるだけ急ぎますが、その前にもう一つ…。
最近(2011.2.11)の日経新聞で、
次のように報道されていました。
ある大手電機メーカーは、
[BD(ブルーレイ・ディスク)レコーダーなどの録画再生機や
録画機能つきテレビで、録画した番組のCMを自動的に
飛ばして見られる「自動スキップ機能」を今年春以降発売する
新機種にはつけないことを明らかにした]
[民放業界が「事業基盤を揺るがしかねない」と
問題視するのに配慮した]
という記事が目についたのですが、
ちょっと違和感を覚えました。
「消費者=視聴者への配慮はどうなのだろう?」
自動スキップ機能をはずすのは早計に過ぎないのでは?
民放も含め、解決の方法はもっと熟慮するべきでは?
「お客さんが大切なのは分かっている」
「しかし、背に腹は代えられない」
ということだとすれば、
「お客さんは誰なのか?」が分かっていないのでは…。
電機メーカーと民放の双方に、
ユーザー軽視の、短絡的な解決策が、
ブーメランのように戻ってこなければ幸いです。
あなたのご意見はいかがでしょう?
次回は必ず「対話」をテーマにして
考えていきます。
2011.2.15 古林清嗣
