雨の日も無能:2nd

雨の日も無能:2nd

アニメ「鋼の錬金術師 FULLMETAL ALCHEMIST」2期ネタバレ感想ミラーブログ
+戦国BASARA2期感想もあるでよ
*腐ってるのは仕様*

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追記感想書きすぎだろ自分。
情けないことに、あとになるほどいろいろ思い出すんだよなあorz
MX放映分でもう一度最終回を見て、また改めて感じたことを。
続きからはネタバレありです。







第一話タイトルは、『「終わり」よければすべて良し』。第二話は、『「始め」が肝心』。おじさんの危機をバニーがお姫様抱っこで助ける第一話を、最終回でも踏襲している。長編作品の初回を再び最終回で繰り返すのは、ハガレンの原作でもやっていて、作劇法としては王道中の王道。最近のアニメでは特に、第一話にその物語の基本概要(主人公と敵対者のスタンス、設定や舞台の説明、テーマの提示など)をすべて詰め込むのがセオリーなので、第一話を見れば物語の着地点がなんとなく分かるようになっている。アニバサ1期ではラスボスの信長の初登場は第二話で、第一話では政宗と幸村が生涯の好敵手として邂逅し、小十郎と佐助がそれぞれの主君のムチャぶりに呆れたり止めたりする流れだから、アニバサの主眼はたぶん蒼紅の交流で、ラスボスの信長を滅ぼすことはぶっちゃけ蒼紅のための舞台装置みたいなもんだと思う。初回で対峙してた信玄と謙信は、最終回でも一騎打ちやってたしね。

タイバニのNEXT能力者は、カンダムでいうところの強化人間とFSSでの騎士(ヘッドライナー)の血の中間みたいなものだろうか。ガンダムの強化人間は肉体を強める過程で大方が精神を不安定にしてしまうので、多数の一般人を徴兵の労苦から開放するための人身御供なのに人数が少ないというジレンマをかかえている。FSSの騎士は同じく遺伝子操作で不自然に作られた存在ながら、長い歴史の中で騎士の遺伝子は星団中に拡散していて、能力が発現しないだけで騎士の血は星団の人類のすべてが持っている。そう考えると、バニーの両親が「人間の役に立つロボット」を研究していたのは、人権無視で肉体改造される強化人間的な存在を作り出さないため、ひいては、人為的に生み出されたであろうNEXTを危険なヒーロー職から開放して一般人に溶け込ませるためだとしたら、むしろNEXTのマーベリックは自分の存在を脅かされると解釈したのかもしれん。クリームの家庭環境を引き合いにするなら、たとえ肉親であってもNEXT差別はありがちなことのようだし。バニーの両親は虎徹の家族と同じで愛情深い公正な人たちだったけど、マーベリックはウロボロスに加担しただけあって、差別被害に遭ったクリームやジェイクのほうにメンタリティが近く、おそらくマーベリックもつまはじきにされた過去があるんだと思う。だから、NEXTを公正に扱う人の存在を信じられなかったマーベリックが、四歳の時点ですでに能力が発現していたNEXTのバニーを、本当に庇護できるのは実親ではなく自分だと勘違いしてしまったんじゃないかな。そしたら、「君はもう一人じゃない」のセリフが首もげるぐらいうなずける。いや、ちげーよ、バニーをひとりぼっちにしたのはテメーだよ、っていう。いくら目的のためとはいえ、NEXT差別者のロトワングに出資して飼ってたマーベリックは、そんな我慢強さがあるなら犯罪に手を染めない方向で使えよ。ロトワングとバニーの両親は同じ研究をしていてもメンタリティは真逆なのに、マーベリックの中ではどっちもNEXTの敵認定されてるんだろうなあ。

前回の追記感想で、壊れたマーベリックをルナティックが処分しちゃったのは結局のところウロボロスに好都合でね?ってことを書いた。でも、マーベリック(とウロボロス)がレジェンドを利用して狂わせたと考えるなら、両親の敵討ちのためだけに生きてきたバニーのシャドウにあたるルナティックもやはり、父の敵を討ったと解釈できる。
マーベリックがいくらNEXTの地位向上のためとはいえ、ウロボロスと組んで故意に犯罪を起こしつつレジェンドをヒーローに仕立て上げたのは悪辣だし、レジェンドは餌食にされただけかもしらんが、能力減退でヒーロー失格のレジェンドが、家族のルナティックたちに暴力ふるってたのは擁護できん。NEXTうんぬん関係なく、ダメ男が内弁慶してるだけの典型的なDVだ。ルナティックが正規のヒーローにならなかったのは、外面ヒーローのゲス野郎だった父親を否定してたりとか、ヒーローがアポロンメディアやウロボロスの影響から逃れられないのを分かってるとかの理由で、ヒーロー以外で司法に関わる職についたように見える。ルナティックは実父殺しの罪を背負いつつも、あれは正当防衛だからしょうがない、と誰かに寛恕されたがっていて、だから司法の枠を超えて過剰なほど正義を求めるんでないの。ルナティックにとって、能力減退を公表してなお2部リーグで泥臭くヒーロー続ける虎徹は、ヒーローTVの解説が「男らしい」と言ったとおり、父レジェンドが本来こうあってほしかった理想像で、バニーが代理父の虎徹に救われたように、バニーのシャドウにあたるルナティックも、理想の父を体現する虎徹に救われているってことだ。コーヒー片手にモニター前で妙に穏やかな顔つきのルナティックは今後、なにかのきっかけで実父殺しが露見しても、すでに精神が救済されてるから、素直に法の裁きを受けられると思うよ。最終回を見てすぐは、ルナティックのエピソードが足りない気がしたが、そんなことは全然なかったぜ。
おおざっぱに、情けなくてどんくさいけど子にとって良い親が正義サイド、社会的地位があって人格者ぶってるけど子をスポイルするダメ親が敵サイド、ヒーローが守るべき弱者の象徴としての子供、という三者の陣営で物語が作られてるかな。正義も敵もNEXTで、正義サイドのNEXTは時に差別感情をあらわにする一般人との共生をそれでも望んでいて、一方の敵サイドは一般人を虐げてNEXTが支配する新世界を望んでいる。一般人を守る超能力者の組織に敵対するのが、一般人に虐げられた超能力者の集団、って絶対可憐チルドレンでやってたな。
今のところ、ウロボロスはNEXTが支配する世界を望むNEXT集団の敵サイドと思われるが、NEXTを同士討ちさせて絶滅するのが最終目的であれば、どうだろう。NEXTが人為的に作り出された存在だとすると、当のNEXT能力者たちに開発コンセプトをツッコまれたらヒジョーにヤバい人々(一般人)がいて、臭いものにはフタ方式でNEXT同士が争うように仕向けるのがウロボロスの役目、かも。ここらへんは完全に妄想なので、あとで恥かくかも……orz

こうしていろいろ感想を書いてみると、タイバニは実にすっきりとTVシリーズがまとまっているので、劇場版は本当にファンサービスとか豪華付録なんだなあと思う。最終回で、紙幣にウロボロスの紋章が浮かぶのも、劇場版への伏線であり、TVシリーズに妄想の余地を残すものであり、必要なものが必要なだけきちんと詰め込んである感じ。妄想の余地を残して終わる作品というのは、ユーザーをいつまでも二次元の作品世界に留めてしまって現実に帰還できないのが危険な罠だが(苦笑)、まあ、そこんとこはユーザー個々の価値観フィルターに拠るので一概には言えません。うん。
TVシリーズでの終わりに、これから成長していくであろうバニーを予感させておいて、もし劇場版でバニーの成長と親離れ(虎徹離れ)と自立をやるんだったら、バニーの比喩で同一存在になってる楓の巣立ち描写もいると思うけど、ホントどういう脚本になるのかなー。あああ、楽しみすぎる。

これで書きたいことは全部書き連ねたかしら。追記多すぎるとカッコワルイわ。
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ダラダラ書いておいてまだ終わらんのかと言われると、少し心苦しいが。もうちょっと書いておく。
映画の公開予定は今年の秋。まだ先は長い。監督がTVシリーズと違う人なので若干の不安はありつつ、西田脚本に大いに期待。
続きからはネタバレがあります。







アメコミヒーローは迎撃が基本、つまり敵が仕掛けてくることに存在意義を依存していて、戦士(ソルジャー)ではなく復讐者(アベンジャー)と呼ばれる、ということを、以前このブログの記事に書いた。
最終回にマーベリックが主張したことも、ようは不当に差別されやすいNEXTを正義のヒーローとして祭り上げることで社会に溶け込ませる、そのためには犯罪組織が必要悪、といったような、正義と悪のどっちが鶏と卵なのか、みたいなアメコミの原則を言っただけで、しかしそれはヒーローたちの総意で否定された。タイバニはアメコミっぽい雰囲気の作品だけど、むしろアメコミへのアンチテーゼを提示してるのかもしれない。アンパンマンとバイキンマンみたいなもので、バイキンマンはときどきアンパンマンを本気で殺しにかかるけど、アンパンマンのほうはいつもバイバイキーンで済むようなパンチで終わらせて、悪さをするやつがいるから正義のヒーローが成立する、シビアなバランスを了承してるふうなところがある。伸たまき先生(現在は獣木野生の名義)の「パーム」シリーズでも、悪人がいなきゃ必要とされない正義のヒーローなんて胡散臭くて、というようなことを作中で言っている。「泣いた赤鬼」の方法論というのか。誰かを悪人に仕立て上げるくらいなら、正義のヒーローはいらない、というか。逆説的だけど。本来は、世に犯罪の種は尽きまじ、ってことで悪事が絶えないから、必然的に正義のヒーローが求められる、ってのが道理だ。その道理の順序を逆にしたところで、大して不都合なくね?と問われてしまえば、たしかにそんな気がしてくる不思議。厳密には不都合ありありだよ。もっともらしい詭弁にちょろまかされてはいかん。
地獄への道は善意で踏み固められている(ドヤァ)
最終回のバニーは、ニセタイガーのH01が複数で襲い掛かってきてヒーローが劣勢の中、自分もぶっとばされて、死んだと思われてる虎徹の姿に勝ち残る気がなくなってしまって、あきらめて目を閉じる場面がある。それをバディの虎徹に依存した成長のない根性なしと批判するのは簡単だが、バニーは最終回にいたるまでに自分の大事な人たち、過去の虚像のマーベリックすら含めて、ことごとく喪失してきた子供だ。それに向かって「成長しろ、心を強く持て」とか残酷な正論を言えるか? そりゃ、ヒーローの仲間がいる、という理屈もあるけど。子供は親に適度に甘えて甘やかされて、ゆるぎない絶対の信頼を覚えてから、親離れをして自立するのが理想だ。バニーは親からもらうはずだった土台の信頼の部分から全然安定してない。マーベリックの養育中は成人しようが隠喩ではずっと赤ん坊扱いだし、代理父の虎徹を得たおかげでやっとよちよち歩きを始めた幼児みたいなものだ。マーベリック失脚後の一年経ったバニーが、虎徹がヒーローに復帰するなら自分も、と言うのは、一見では自分の意志がなくて虎徹に依存してるようだけど、信頼してるバディと歩調を合わせて共に時間を重ねることで成長していって、それから親離れするって過程のスタート地点なんだから、そりゃ虎徹にべったり甘えるでしょうよ。
虎徹とバニーがいちゃいちゃ仲良くしてたら、相棒なのを通り越してBLくさいのはしょうがない。親子愛だと思えば、そんなに不自然でもない。例外を除いて親はどうあっても子供より先に死ぬし、バニーが虎徹を失っても強く生きていけるように成長するには、親に甘えるように虎徹に寄り添って信頼の根っこを疑わなくなるまでの時間がいる。最終回での楓が、実父の虎徹がシュテルンビルトに戻っても信頼が揺らいでないようだったのは、比喩になってるバニーにしても、代理父の虎徹はすでに信頼の土台になってるって表現なんじゃないかな。
シュテルンビルトの紙幣にウロボロスのマークがひそかに刷り込まれてるメタファといい、ヒーローものへのアンチテーゼ的なこととか、バニーの成長と親離れと自立とか、そこらへんは映画の脚本のテーマに入ってるんだろうか。タイトルが「ビキニング」だし、期待してるんだけど。壊れたマーベリックをルナティックが私刑に処したのは、ウロボロス側からすると願ったり適ったりかもなあ。ルナティック本人はスタンドアローンでトリックスターなピカレスクヒーローだし、ウロボロスを許容してるつもりはないかもしれんが、ウロボロスと親和性が高そうにも見えて、映画で活躍しそうな気が。と言いつつ、ひたすら虎徹とバニーがスクリーンでいちゃついてればいい、って欲望まるだしな部分も実際ある(笑)
よって、西田脚本に期待。米たに監督のことは全然分からないので、ともかく脚本。秋が楽しみだ。
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ギャオの期間限定無料配信のおかげで、タイバニの見逃し回を補完できたでよ。ありがちゅうギャオ。
イキオイあまって我慢できずに、有料配信の最終回まで全話制覇しちまったぜ。タイバニおんもしれぇええええ! 脚本に遊びの部分はあるけど無駄なところはない、ってなもんで恐ろしく緻密な構造になってる。
そういやギャオってADポリス(リメイク版のほう)の配信もやってるのな。もう13年前の深夜アニメだよ。SFアドバイザーに大野木寛氏(アニハガ2期で脚本やった人)がいてびっくりした。バブルガムクライシスの外伝にあたるADポリス、相棒・武装警察・犯罪組織の悪人・ロボットの暴走的なアレ、となにやら既視感が…。ADポリスのほうがうえだひでひと監督、タイバニはさとうけいいち監督で、なんでかどっちもひらがなですやん……。制作はAICとサンライズで全然別物なのに。あにばさ脚本のむとうやすゆき氏もオールひらがな。や、読みやすいけど。なんでやねん。
ちゃんと全話視聴してみると、憶測で書いてた感想がかなり的外れだったりして恥ずかしい。憶測のくせにドヤ顔するから。人生は常に因果応報自業自得。本日もおめおめと生き恥さらしております(がくり)
続きからはタイバニのネタバレありあり。







こうまで腐女子のツボ押さえまくったシナリオを公式でぺろっと出されると、むしろ怖いんですけどォオオオ。あれか、マーケティングの成果かコレ。深夜アニメすげー。あにばさも1期は深夜だったもんな。
男女カプになってるキャラ(夫婦除く)がジェイクとクリーム以外にほとんどいないってマジパネェ。自己の存在意義(レーゾンデートル)を恋愛相手に依存しまくる中身からっぽの恋愛脳タイプは、二次元だろうが蛇蝎のごとく忌み嫌われるものだ。
以前、最後までバニーが成長しない的な感想を目にしたことがあった。ひょっとして、それはギャグで言ってるのか?!(AA略) バニーあんなにがんばったのに(´・ω・`)ショボーン 虎徹のおかげで孤独が贖われたバニーは最終回でこれまでのマイナスがゼロに戻っただけで、やっとスタートラインに立ったにすぎないのに、成長とかいうのはこれからの話じゃん。あと、ジェイクが退場するところできれいにまとまってたのに、後半クールが蛇足だとか。いやいや、始めから、前半で信頼の構築をやって、後半で脆くも崩れ去った信頼をタフな精神力で取り戻すって構造になってるって。でも、脚本の意図というのはどんなに分かりやすく表現されようが、詰まるところユーザーの価値観フィルターを通して受信されるから、感想はユーザーの価値観が言語化されるんであって、脚本を冷静に読み解く義務なんかどこにもない。
どういう手口でジェイクを釈放させたかは秘密、と言うクリームと、ミステリアスな女は好き、と言うジェイクと、どっちも「心を読めるNEXT」を視聴者にミスリードさせる演出だったのね。この場面のやりとり見てると、ジェイクとクリームはNEXTに頼らず信頼を築いたようだが、ジェイクのような人格破綻者は、何があってもクリームの心を読まない、みたいな頑強なローカルルールを自分に課してることはまずないと思われるので、時と場合に応じてちょいちょい心を読んでたんじゃないかな。クリームのほうも、ジェイクに内心を知られて拙いことはいっこもないだろうし。これはこれで上手くかみ合ってる。虎徹とバニーが心を読んだりできなくても、たくさん喧嘩して衝突して心の全部を理解できなかろうが信頼を築き上げたことと、ジェイクとクリームの関係は対照になっている。そうやって対照された絆のどちらが勝利を得るのか、ヒーローなら戦って証明しやがれ、ってとこかな。
バニーと楓の比喩がメタファどころかどんどんストレートに。楓が「なんでお父さんがヒーローだって黙ってたの」と訊き、バニーが「どうして能力の減退を話してくれなかったのか」と尋ねて、虎徹はどちらにも「心配かけたくなかった」と答える。楓は、約束したのにすぐに帰ってこない虎徹をなじり、バニーは、引退の理由を誤魔化す不誠実な虎徹を看破している。そりゃ、小さい娘の楓とでっかい代理息子のバニーは同一の存在を二人に分けたようなものなのに父親の虎徹の身体はひとつだけで、どっちつかずになってしまうのは必然だわよ。
第2話で偶然バニーが楓を助けるエピソードは、事情を知らない楓に「ヒーローかっこいい」と言わせるためにバニーが代理になってる気が。かっこいいお父さんになりたい虎徹の夢は、とっくに叶ってるよ。楓に貶されっぱなしの虎徹に代わってバニーが楓の賞賛を受けるし、バニーが死んだ両親から受けるはずだった愛情は虎徹が肩代わりしてるし、虎徹に信頼されて孤独を癒したいバニーの心は、濡れ衣着せられても虎徹への信頼が揺らがなかった楓が代弁している。
バニーが虎徹のチャーハンを食べるシーンは最後まで一度もなくて、食べる描写は食事を差し出した相手に懐柔されたり軍門にくだる隠喩や演出を含んでたりするから、能力減退を隠してる虎徹の作るものをバニーがそう簡単に口にしないと思うのよ。しかし、憔悴しきってるバニーを気遣う虎徹とか、思いっきりクリスマスデート堪能しまくったり、痴話喧嘩したり、まつげ長いとか言っちゃってバニーの涙を搾り取ったり、虎兎あまーーーい。ただのいちゃいちゃカップルですやん。個人的に、年中行事でクリスマスがいちばん好きなのもあって、バニーに関わる重大イベントに誕生日とクリスマスがコンボなのは望外の喜びです。ありがたやありがたや。

ひとまず、タイバニの感想はこれにて終了。
次のお楽しみは映画。ついこないだ公式サイトがオープンした。脚本はTVシリーズと同じ御方で、監督がうえださんから米たにさんという人に代わっていた。いったい何者なんだ…。
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春シティは休みが取れないほう、少佐でっす!(ヤケ)
せめて午後シフトの申請をしたので、午前中に買い物すませてソッコー帰る(冬コミふたたび)ができるかどうか。
タイバニ映画の公式サイトはまだ表紙だけなのなー。タイトルがビギニングってことで、もしおじさんやバニーの幼少時のエピソードなら、二次サイトで満腹なんでそういうのいいです。でもよく考えてみたら、NEXTという人類がどうやって発生したのか、おそらくヒーローシステムを走らせるために構築されたシュテルンビルト成立時のエピ+ヒーローありきのウロボロス誕生秘話(逆もまたしかり)だったらすごいじゃないですかぁあああ。
たぶんNEXTって人造的なものだよねえ…。
勝手な妄想をしつつ、公式の出すものはなんでもおいしーですモグモグ。
続きからはMX未放映分のネタバレを含みます。







そもそもの疑問として、タイバニってどういう企画書で通したんだろう…。中年の正社員ヒーローのがんばりが、深夜枠アニメ見てるしょぼくれた社会人ユーザーの琴線に触れる、とか? 家族を守るおじさんヒーローが、泥臭く働く世のお父さんたちの共感を呼ぶ、とか。おじさんと同じ喪失者の若いバディが未来に目を向ける成長要素あり、とか。絆を求める世の中にテーマのいちおしは信頼で、とか。ぶっちゃけ、アメコミ風だから海外に放映権売れるよ!¥¥¥とか。まあ、妥当なところで、アメコミヒーローっぽい作品のアニメ化っていう「目的」のために、現代日本でウケそうな要素をいっぱいぶちこんでそれらしい物語の体裁を整えたのが「手段」ってとこかしら。

さて。
脚本上の隠喩で、虎徹はバニーの両親の遺志の代弁者だ。バニーは楓が言外にいだくお父さんへの信頼を代弁している。逆にバニーが胸のうちにとどめて明言しないことは楓が喋る。わざと迂遠な構造を取ることで、本人が本音をあらいざらいぶちまけるよりいっそう深く心のひだを細やかに表現できる。虎徹とバニーが親子的にべたべたしてるとどうしようもなくBLくさいから、腐に媚び媚びだって誹謗は免れんのだが、男性ユーザーを取り込み損ねようがお金を落としてくれてファン活動に熱心な腐女子の入れ食いを狙ったとしたらあざといさすがあざとい。端から端までゲスパーですよ間違いなく。
バニーは兎で、ルナティックは月で、いちおうそれらしく関連付けされたネーミングなのね。最近まで気付かんかったorz この二人は鏡写しだって自分で言ったくせに。
楓の頭を撫でるマーベリックは、子供の扱いに慣れてるなー。マーベリックの記憶操作が、ヒーロー周辺のかなり限定された人たちだけに使われてるので、虎徹の実家方面やベンさんやルナティックからぼろがでまくる有様。どうせ虎徹に関わったすべての人の記憶を操作するのは不可能なんだから、マーベリックはとにかくバニー周辺だけをうまく繕っておけばいいって見通ししかなさそう。犯罪計画が穴だらけと言われたら確かにそうだが、マーベリックはそもそも自分が栄達できて、跡継ぎになってくれる出来の良い自分のコピーがいればいい人だから、つじつま合わせに躍起になったりしないんだろう。つまり、バニーさえ自分の都合よく動かせれば問題ない、って考えで、子供を可愛がりつつガッチガチに支配するダメ親。虎徹は逆に、バニーの自我をみとめて自立を促す適切な代理父だ。
ルナティックは、バニーがダメ親にスポイルされていた場合のモデルケース。とはいえ、ルナティックはルナティックで自己の存在意義を求めて足掻いてるから、彼なりに着地するところも用意されてるんじゃないかな。
長い時間の積み重ねで築いてきた信頼を、記憶操作のNEXTひとつでいとも簡単に覆すマーベリックは、タイバニのラスボスとしていかにもふさわしい。わざと詰めの甘いところや、バニーのことはけっして虐待して育てたのではないところまで全部含めてマーベリックのキャラだと思うと興味深いことよ。
虎徹が信頼を取り戻して起死回生するために、原点のヒーロースーツに戻る、ってのは少年マンガ的で熱い展開だ。
楓がお父さんの虎徹の無罪を信じてるんだから、楓の比喩になってるバニーは虎徹との信頼を思い出すに決まってるんだけど、もしバニーの記憶操作が容易に解けないとしたら、マーベリックの与える嘘だけど甘ったるくて幸せな記憶を手放したくなくて、つらくて苦しい真実の記憶を拒んでるってことになるんかね。それでも、虎徹のほうが本当にバニーのためなることをしてくれるんだから、ラクなほうへ逃避したらアカン。
そんな感じの綺麗事で今週の感想はシメ。
映画の続報はやくこーい。
タイバニ感想をカテゴリ作って分類した。
MXの視聴がけっこう抜けてるし感想自体もだいぶ大雑把なんで、需要があるかどうかはともかく、自分が管理しやすいようにってことで。
そいでそいで。
続きから、タイバニやハガレンのネタバレになることをこまごまメモってるんでご注意。







タイバニの感想を書くとき、ジェイクとクリームに関してはついつい勧善懲悪的な理屈を前面に出してしまいがちだ。
クリームの言うことを聞いてると、先にNEXT迫害を仕掛けてきた周囲に今度は自分から復讐する、というスタンスのように感じる。これがジェイクの言い分となると、NEXTのほうがすぐれてるんだから凡人どもはひれ伏せ、みたいな差違が。クリームだけなら、人間性の腐ったいじめっ子にやり返す元いじめられっ子のカタルシス、とも見えるけど、ジェイクはたぶん、不当なNEXT迫害によって性格歪んだって可哀想なタイプじゃなく、もともと倫理観がぶっ壊れてると思うんだよなあ。
復讐というなら、バニーだって両親を殺した犯人をずっと追い求めている。明言こそしてないものの、バニーの心情としては殺した当人が死の報復を受けるのは当然であって、手を下すのは遺児のバニーの義務であり権利と考えててもおかしくない。
そのバニーが、両親を殺した犯人だったはずのジェイクのことを、本人が自滅する以前に司法の裁きに任せられたっていうのは意味深い。犯人に復讐して滅ぼしたいバニーの感情と、司法のもとに裁きを与えるヒーローの善悪は、また別物というのか。感情での善悪には公正とは限らない主観が入るけど、司法の善悪は個人の感情の偏りをきわめて排除するぶん、心情的なものに配慮されるとは限らない。
まあそれでも、虎徹とバニーやヒーローたちが勝利して、ジェイクたちは負けておけ、というのが自分のようないちユーザーの正直な感想だ。人間なら誰しも、ジェイクとクリームの心情に共感できるところはありつつ、だからって虎徹とバニーが敗北を舐めるのはなにか違う。ヒーロー側に肩入れするか、ジェイク側に感情移入するか、それはユーザーの価値観フィルターを通して見えることで、作品が表現するのはエピソードの事実のみってことかしら(ドヤァ もしヒーローたちが爽快感のない勝利をするような、ジェイクたちにも分があるような描き方だったら、なんだかTVドラマの相棒みたいなノリだな。
ジェイクに比べると、マーベリックは遠慮なくヤッチマイナーな気分のスッキリした悪役だ。
ハガレンでも、ウィンリィやロイが復讐の感情を持っていて、二人にはやり返す正当性があるけど、復讐はよくないこと、という善悪論で実行には至っていない。ようは、復讐を実行する代わりに、実行しないに足る、復讐を思いとどまるだけの理由をまた得ている。復讐を求める感情にも、復讐を抑制する善悪にも配慮してある。
復讐がよくないことのいちばんの理由って、報復の応酬になって復讐の連鎖が断ち切れなくなることだわな。
以前、ドラマ相棒の2時間スペシャルで、死んだ被害者本人は加害者に復讐を望まないかもしれんけど、復讐が成されたら少なくとも遺族は喜ぶという話をやっていた。うん、それもまた然り。絶対正義の権化みたいな右京さんがいる相棒の、理屈で割り切れないところをしれっと描くこういう根性はとても好きだ。
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今週のタイバニはちゃんと見られたイヤッホーイ。
続きからネタバレ感想。







おおお、サスペンスな今週。
見逃した先週って、バニーが虎徹のいない間にチャーハン作る練習してた話かな?
先週はバニーみずから料理を覚えようとしていて、今週はマーベリックの作った夕食を差し出されて、バニーは食べるだけでいいっていう状況。チャーハン作るのはバニーの自立しようとする姿で、マーベリックの作ったものを食べるだけのバニーは、親離れを阻害されている。ものの見事に逆転したベクトルで演出されてるわー。
バニーを引き取って暮らしてきたマーベリックは、これまでいい人生だったよね。よそんちの出来のいい子を横取りして、その両親の研究もいいように私物化して、都合の悪いことは全部記憶操作のNEXTで解決できて、なにも覚えてないバニーには感謝までされてるし、このまま何もかも自分の都合よくいってたら、バニーが富も栄誉ももたらしてくれて、年寄りになればバニーが介護してくれて万々歳じゃん。
まあ、いうなればマーベリックは、愛玩用と搾取用の子供をバニーひとりでまかなうコストパフォーマンス抜群の玉(ギョク)を持ってるんだな。マーベリックにとってバニーは目の上のたんこぶなんだけど、自分の管理下にある限りアリバイの証人だし、爆弾でありつつ絶対の安全牌でもある。
毒親のマーベリックは子供(バニー)の自立と親離れをなんとしても阻止しようと上げ膳据え膳で甘やかし、代理父として適切な虎徹と一緒にいるバニーはおそろいのピンバッジをもらったり、時には喧嘩して引っ叩かれたり、自然と子供から大人へ移行していく。そりゃ、自分の都合しかないマーベリックが、フェアな虎徹を排除にかかるのは自明のなりゆきだ。
いちおう、メタファで虎徹の子供のポジションのバニー(楓と同列)なんだけど、子供の立場から自立して大人になるというのは、楓とは別物の、虎徹とバニーが個と個の対等なバディになるってことだから、いずれは代理父子関係を超越すると思う。
そういえば、ルナティックはOP映像で、グットラックモードのタイガーとバニーにフルボッコされてんのね。ルナティックの父レジェンドのおかげで、NEXTである自分を受け入れた虎徹は、その恩返しを直接ルナティックに優しさで返すというより、虎徹とバニーがヒーローとしてあるべき姿の高みを示すことによって、NEXTの可能性とか新たな未来のようなものをルナティックに見せることができれば、家族の過去とゆがみに囚われたルナティックの精神が少しは救われるかもね。
そのルナティック、マーベリックの記憶操作パーリィの対象外だったことで、殺人犯に仕立て上げられた虎徹をどっか疑わしく思っているようだ。ルナティックってトリックスターなんだねえ。
自分が分かる範囲だと、バニーが「恩返ししたい」と言った対象はマーベリックだから、サマンサおばさんにまだ恩返ししてないと言うのは、やっぱ恩人のすべてを代表する語句としてマーベリックを用いているのかなあと。だとしたら、バニーは虎徹にも恩返ししたいはずだ。完璧に記憶操作されてるようで、バニーはセリフの端々でちょくちょく無意識に真実を突いてくる。
それにしても、痴話喧嘩してみたり気に食わないことを言うと平手打ちしたり、虎兎おまいらそれなんてラブイチャカップル。
TIGER&BUNNY(タイガー&バニー) 7 (初回限定版) [Blu-ray]/平田広明,森田成一,寿美菜子

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今年の大河を見てる理由を考えてみたら、清盛がおとん激ラブだからだな。
去年だって、反抗期の秀忠がいつ家康パパンにぎゃふん言わされるかワクテカしてた間はわりとまめに視聴してたでよ。
反抗期中のツンも良し、オトナになって親の気持ちが分かるようになってからのデレもまた良し。
ロイエドだって虎兎だって、代理父子関係に解釈して見てるしな。代理親子だと血のつながりがないから、思う存分カプ妄想できるでぇ。実の親子だったらプラトニックおいしいですモグモグ。
おっさんと若者カプの類型のコジュサは、代理父子っぽさはあったりなかったりだ。自分の萌えポイントがバラバラでよう分からん。
今週のタイバニMX放映分。だぁら、虎徹が娘のためにがんばる、となったら、イコールで相棒のバニーのためにもがんばることになるって先週の感想に書いたでしょぉおおお(ドヤァ
虎徹の娘の楓とバニーは完全にシンクロ比例するように、シナリオが綿密に構成されてるのなー。
めんどくささを仲間内で納得されてるブルーローズちゃん可愛かった。スカイハイのおかえりで吹いた。クリームのキャラの立て方がすごくいいと思う。
来週の予告でバニーがすさまじくおじさんに懐いてたので、来週はカプ妄想全開で視聴するつもりです作文。
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なんでか、まーた忙しくなってきたんだが。閑散期のはずなのにおっかしいな。
なんだかんだで、今年の大河は始めから見ている。大河の主要な舞台になる兵庫県の知事が毎週のように苦言を呈しているので、こうなったらスウィーツ(wな大河にツンを貫いてくれないだろうか。そんで時々「ま、まあ今週はちょっとだけマシやったかもな!」とかデレてほすい。
一介の地方県知事のおじいちゃんに何を期待しているんだ常考。
さて、タイバニの感想書いておこうかね。
続きからMX未放映分のネタバレも書いてるのでご注意。
オマケで虎兎SSもあるでよ。







先週の17話でバニーの過去がかいつまんで説明され、今週の18話でおじさんの過去の説明があった。
両親を亡くしたバニーを引き取った時のマーベリックの、「君はもうひとりじゃない」というセリフがなんとなく意味深だ。前半クールのバニーは、回想のそのセリフに「僕はいつでも一人だった」と独白で答えている。両親が殺されて、幼いバニーを生かしておく意義って、アリバイのためだよなあ。忙しい両親に代わってバニーをかまうことの多かったマーベリックが、「もうひとりじゃない」というのは少しひっかかりを感じる。たとえて言うなら、子供に親離れを許さないような言霊的な効果もあり? それでもなお「ひとりだった」というバニーは、無意識のうちに自立して、真実を突いてる部分があるのか。
娘の楓を怒らせて謝り倒す虎徹は、前半クールでバニーを信用しきれずに謝ってた虎徹と重なる。怒らせた相手の窮地を救って関係修復するのも同じく。
楓は触れた相手のNEXT能力をコピーできて、18話タイトルの「血は水より濃い」をあらわしてるのは父親の虎徹に触れてNEXTを発現した楓との親子関係のことなんだろうけど、血はつながってないのに虎徹とバニーのNEXT能力がそっくり同じって意味も少しあるかもね。それに、第2話で助けてくれたバニーのファンになった楓のハンドレットパワーは、広義にバニーのコピーともいえる。
第1話で、虎徹のピンチを颯爽と助けたバニーは、奥さんを亡くした虎徹を救ったのが楓の存在だったことの象徴とか、そもそも虎徹がヒーロー足りえている奥さんの存在をバニーに仮託しているとか、解釈を広げようと思えばなんぼでも広げられるでよ。
なので、すぐに故郷に帰ってきてちゃんと楓の父親になる、と虎徹が決めたのは、バニーのためにきちんと向かい合った相棒になる、という意味も二重で含むんだから、すぐ帰るのはムリだよ、おじさん。バニーが虎徹に言う言葉は楓の代弁でもあるし、虎徹が楓に言う言葉はバニーに向かって言うべき言葉でもある。
ロトワング(シスの製作者)の出現で、バニーは亡き両親が人道にもとるアンドロイドの研究をしていたのではないか、という一抹の疑惑を生じさせているけど、マーベリックの隠れた支配下にありつつも、自分の信念で両親を正義を疑うまいとしているし、なにより虎徹の言動が両親の遺志を隠喩するようにシナリオ上で作られている。
前述の、マーベリックの言う「君はもうひとりじゃない」は、多忙な両親とのふれあいが限られていた四歳児バニーに、実親が放置した子供、という疑念の種を植え付けていたんじゃないの? ただでさえ、早くに親に死なれた子供は見捨てられ不安が強いものだ。
そして、ルナティックの暗い境遇は、バニーの鏡像にあてはまる。ルナティックの父レジェントはヒーローとしての実績を捏造し、実像を偽っていた。ルナティックの存在で、生前の両親の研究を疑うバニーに説得力が出る。両親が殺されたのは、ロトワングの存在が示すように、不正なアンドロイドを研究していたせいじゃないか、って。ヒーローが時に不正をすると知ってるルナティックは、正規のヒーローにはならず法に縛られない一匹狼NEXTとして活動し、両親を救えなかったヒーローに不信感を持っていたバニーは、正規のヒーローになった。
虎徹を息子のポジションにして考えると、虎徹は実父をすでに亡くしている。代理父にあたるのが兄とベンさんで、かつてのレジェントの虚像も理想の父親の姿だ。母親は健在だし、虎徹にはかなり健全な親のイメージがあり、虎徹自身が実際に父親の立場にいる。バニーは親代わりとして不適切なマーベリックの管理と支配のもとにあり、ルナティックは生き残った母親に理解されていない。ただし違うのは、バニーには健全な代理父の虎徹がいる。バニーとっての虎徹に相当する人物がいたなら、ルナティックの境遇の不幸は救済されたかもしれず、バニーが虎徹を得たのは紙一重ぎりぎりの幸運だ。
バニーは完璧に記憶操作されているようで、セリフを聞いてるとどうも無意識に勘付いてるふうなところが多々ある。先週の17話でマーベリックに恩返ししたい、と言ってたのは、「マーベリック」は親の役目を示す象徴的な言語と取れるから、バニーを欺いてるマーベリック本人というより、バニーを本当に心配してくれる亡くなった実親と代理父の虎徹に恩返ししたいという隠喩なんじゃないかな。
虎徹と楓の親子関係は、虎徹とバニーの代理父子関係の二重写しだ。虎徹と楓のありようを見れば、虎徹とバニーがどうあるべきかの姿も掴みやすい。
ただ、虎徹とバニーは実の親子ではないので、むしろ虎徹と亡妻の夫婦関係のような側面だってあるし、バディヒーローというのが実際のポジションだから、代理父子関係を飛び越えた夫婦のような相棒になっていけばベストかも。

ローカル解釈を長々と書きなぐって失礼しましたm(_ _)m



ついでにタイバニの二次カプ小話を書いてみた。
いちおう虎兎。逆に見えなくもない。











 ひとりで大丈夫、だなんて、聞きようによっちゃ可愛げのないことを言ったのはバーナビーのほうだ。
 けれど、妙に聞き分けよくふるまってバディに心配かけまいとする健気さと、置いて行かれるさみしさはまた別物だ。虎徹にもそれは分かっている。
 バーナビーの言う「大丈夫」は、なにせクォーターシーズンの記録更新者たるKOHがおじさんに休暇も許さないほど不甲斐ない訳はなく、しばらくならひとりでもつないでみせます、とのいたわりにあふれた意味であっただろう。虎徹がいささか卑屈じみて思う、おじさんなんかいなくたって僕ひとりで上手くやれますよ、と解釈するには、能力減退の事実を知っていなければならない。そう、恐ろしいことに、虎徹の変化は平淡な事実だ。
 虎徹に、能力減退の事実を恐ろしく厭わしく受け入れがたくさせるのは、自分がバーナビーのバディでいられなくなる寂寥だって少しは含まれる。いや、寂寥というより……虚しさかもしれない。
 なんであれ喪失は辛く、耐え難いものだ。自分はまた何か失うのだろうか。自分たちは、また、何かを。
 虎徹だけでなく、失ってきたのはバーナビーも同じだった。

 ―― だから、こうしていられるのかもなぁ……。

 虎徹は締まらないぼけた顔つきで、目の前のたいそう美しい若者をしみじみ眺めた。
 バーナビーの美形っぷりはきつい容貌にいっそうの凄みを添えるほどだ。そのバーナビーが、まるで子兎のようにまごつきながら、あれこれ思い悩んで心ここにあらずな虎徹をひたと見つめる。

「あの、キス……してくれませんか」

 あとに続くはずが口にされずに飲み込まれた二の句の、「しばらく逢えないんですから」が、はっきりと聞こえたような気がした。
 バーナビーの慎みはこういった、虎徹の思いもよらない場面で発揮されることが多い。そして、正義と理知の光にあふれたKOHではなく、はにかみ屋の子供のように気後れするバーナビー、なんて希少な姿を見られるのはたぶん虎徹だけだ。こういう時にこそ虎徹は、バーナビーの若さを実感する。歳月を重ねるというのは、鷹揚になることで神経の過敏さを失うことだ。程度の差こそあれ昔からがさがさした性分の虎徹と違い、バーナビーは厳密で、自己規律に縛られたいかにも若者らしい若者だ。この繊細に美しい彼も、やがて今の虎徹と同じ年頃になればもっとおおらかで瑣末事にこだわらないとは、なかなか想像しにくいことだった。
 どうしようもなくありふれた中年男の一挙手一投足に、バーナビーほどのすぐれた若者が緊張している。バディにさえ差し伸べられない臆病な白い手を、遠慮などとうに葬った虎徹のほうから握った。
 透き通るレンズの下で伏せられたバーナビーの目元が、赤く染まっている。髪と同じ彩の長いまつげが震えて、どことなく痛ましい。虎徹は、邪魔なレンズを取り上げる。そのまつげと、青い血色の透ける薄いまぶたに唇と落とした。

「虎徹さんのような大人でも、久しぶりにご家族と会われる前には身を清くしておきたいものですか?」

 そっけなく離れた虎徹の熱に、バーナビーはつい非難がましい言葉をこぼす。こうしていると、ヒーローもただの人だと分かって安心する程度に、虎徹は俗物だ。

「そんなんじゃねーよ、バニー」

 若者の白くしなやかな手を、自分の手のひらでいじる虎徹は努めて優しい声で言う。
 バーナビーはもうとっくに立派な成人男性で、背丈だって虎徹より少し高いくらいだ。彼を侮っている訳ではないのに、バディに対する虎徹は知らず知らず、幼い娘にするような態度になってしまう。
 しかし、彼が本当に自分の子供だったら、こんな気持ちにならなかった。手を握ること、キスをすることはただ親愛の証で、今ここにいる虎徹とバーナビーの二人がいだく欲望をふくんだ感情ではなかった。
 欲望はおおかたが分かりやすいものだ。バディヒーローの二人を親子めいた柔らかな糸につないだり、冷ややかに隔たる他人同士を結びつけ、互いを希求する絆となったりする。
 伏し目がちな瞳を揺らすバーナビーのこめかみに、伸び上がった虎徹がもう一度唇を押し付ける。淡い金髪の巻き毛がくすぐったい。彼が実際に幼児だった当時はきっと、宗教画で描かれる金の巻き毛の天使のようだったんだろう。虎徹は、地上に現れた天使そのもので誰からも愛されるのに、孤独の癒されなかったバーナビー少年の、そばにいるはずのない若かりし自分が不条理に口惜しくなるほどには、彼を好いていて、愛している。父子のように、兄弟のように。相棒のように、伴侶のように。

「娘さんに嫌われたくないなら、ヒゲを剃ったらどうですか、虎徹さん」

 自らの思い上がりに怯える若者は、口数少ないおじさんに不審を感じ、冗談めいて提案する。中年の虎徹がバーナビーの甘ったるい巻き毛をどう捉えるのかと同じで、潔癖なバーナビーには虎徹の不精ひげがくすぐったいのだ。ただし、以前と違い、虎徹をたしなめるバーナビーはからかいと真剣さがどこまでも曖昧だ。

「いやいや、このヒゲがいいんじゃねえか、シブくてよぅ」

 そう言って虎徹がいなすと、レンズのない素顔でバーナビーが微笑する。やっぱり、はにかんだ子供みたいな顔だ。

「唇は、帰ってきてからのお楽しみ、な」

 透明なレンズを、そうっとバーナビーの目元へ戻す。虎徹の前でうなずくバーナビーは、聞き分けのいい優等生だ。ヒーローだから、孤独だったから、そうなったのとは違う。この若者は、根っから生真面目だ。
 ここに帰ってくる。そうできたらと願う。
 まだどこか危なっかしい彼の隣にいられる自分。たぶん、隣にいられないだろう自分。
 虎徹の決める時がきて、子供のようなバーナビーをひとりで大丈夫なヒーローと見定め、親離れさせるようにわかれるのは、本当にそれしかできることはないんだろうか。








タイトルは「ここにキスして」
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料理作ってると、●●(調味料)入れ忘れてやっぱり失敗☆テヘペロ、ってなことがよくあるが、レシピで必要とされるものを省いたくせにうまいこと成功させようって不精ったれな根性がいかんよな。
なんであれ、人事を尽くして天命を待つ。反省はそれからだ(キリッ

タイバニ感想で書き忘れたことがあったので、自分用のメモも兼ねて続きから書いておく。ネタバレ注意。







おじさんは、ヒーローやってることを娘に隠してるんだよな。小人閑居して不善を為す、ってなもんで、NEXTを持って生まれたからには誰に知られずとも常に心構えはヒーローで!というのか。顔出しして素性を世間にさらすことで、人目のあるところでしかヒーローやらなくなったらオシマイだ、みたいな。だから、バニーがひとりだけ例外の顔出しヒーローやってることに、始めは反発したんだし。
で、娘からすると、仕事の忙しいお父さんはいつも帰郷の約束をすっぽかして、家族に愛情があるのかどうか定かでない薄情な人になりかけている。たぶん、お父さんの虎徹が隠し事をしてるのをなんとなく無意識に勘付いてて、ヒーローたるもの黙って正義を為せ、という虎徹のポリシーまではさすがに察せずに、不正直なお父さん、という部分がいたく腹立たしかったりするんでないの。そういうのは、亡くなった両親の生前の意志を今となっては容易に知れないバニーの悩みと似通っている。
バニーの場合は、四歳児に親の職業や仕事の意義をくわしく説明しても分かりにくいだろうから、ざっくりと「人の役に立つロボットの研究」って言ってたんだと思う。
バニーにとって亡き両親の意志を象徴する存在として、人の親の虎徹がいるなら、バニーの両親は高い理想を共有する人品卑しからぬ立派な人たちだ。しかし、両親の研究を悪用したい人が周りに多くて、排除の機会を狙われている高リスクな状態だった、と。これなら、虎徹の娘とバニーの共感性が高いのは必然だ。虎徹はバニーの両親の比喩で、バニーは虎徹の娘の比喩になっている。
今週の15話で、両親の研究所に連れて行ってもらうのが好きだった、とバニーが言い、虎徹が、うちの娘は親のオレを尊敬してくれない的なことを愚痴ると、娘さんだって(お父さんが誰に恥じることもない仕事をしてるのは)分かってますよ、とバニーが慰める場面があった。だとすると、バニーが悩むまでもなく、両親の生前の意志は、バニーがこれまで信じてきたとおりで大丈夫だ。父親がヒーローだと知らない娘が、隠し事をして信じさせてくれない虎徹の真意を知る流れで、バニーも両親の遺志を受け取るんだと思う、たぶん。
タイバニは少年マンガ的な話ではあるけど、主役が少年なら物語の主題を成長にできるのが、虎徹は中年、バニーだって成人してるし、主題はおそらく信頼(と再生)じゃないかな。タイバニの作中正義は、相手の考えが読み取れたり操作できるNEXTがなくても信頼する努力をやめない人たちで、逆に作中悪は、信頼にあぐらをかいたり踏みにじったりする人たちだ。
虎徹とバニーは、物語上の隠喩で親子としての側面もありつつ、あくまで本人同士はバディヒーローだ。血のつながりを持たない個人と個人が信頼でつながる、パートナーや夫婦のような関係でもある。後半クールに入ってからの虎徹とバニーが、多忙にかまけて会話の足りてない信頼薄い危うい状態になってるのは、これからの危機を予感させるいい演出になってると思う。前半のツンなバニーは、必要な言葉を虎徹が的確にくれたことでデレていったわけだし。そのくせ、今の二人は一種の蜜月でもあるんだよなあ。相手のことを片目つぶって見てるような状態は、いいところはそれなりに分かるし、悪いところは半分になって、もう大好き愛してる、って感じだから。
深い信頼は、相手の長所も短所もじゅうぶんに承知することで築かれていくものかしらね。
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先週と今週のタイバニ感想ー。
MX未放映分のネタバレもちょいちょい書いてるので、続きからはご注意。







全25話の折り返しにあたる第13話の時点で、本編の表向きは大団円になってるタイバニ。
しかし、一見は日常パートが続いているかのに思える先週の14話からこっち、不安の伏線がばらまかれております。
先週のタイトルは「恋は盲目」。恋してるのはブルーローズちゃんで、盲目なのはバニーという気がする。おじさんの欠点をいろいろあげつらってみるブルーローズちゃんと、おじさんのいいところをまるでノロケのように羅列するバニー。先週のバニーは特に、13話以前の前半クールのツンっぷりがなんだったのかってくらいにおじさんベタ褒めだったね。
で、今週の15話。スカイハイさんのクローズアップ回でした。第2話と第13話を見逃してるのであやふやなんだが、前半クールで主役二人を除くレギュラーキャラのクローズアップ回があったのは、ブルーローズちゃんとドラゴンキッドちゃんとオリガミだったかな。ファイヤーエンブレムは、ルナティックが登場しはじめた時に同じ炎系統のNEXTってことで疑われたりしたのを含めると、クローズアップのエピソードだったかもしれない。あのころは、バニーの孤独な身の上がおじさんたち(+視聴者)にも分かってきて、世話焼きのおじさんがバニーをただ気の毒がったりやみくもに元気づけたりするのかと思いきや、そんなんじゃバニーの気持ちは汲み取ってやれないと解釈してるおじさんの心の大きさに、TVの前でいたく感じ入ったりしたものだ。先週の14話は牛角さんの出番がわりと多かったんで、あっちもクローズアップだったのかな。
で、今週。スカイハイ自身は恋してると言うけど、アンドロイドのシスは特に自律的な反応はしていない。人間らしさのない無機質な挙動をするからこそよけい顕著にシスは鏡の役割になり、スカイハイが一方的にシスへ話しかけることによって、自分が内心でいちばん欲しい答えやいちばん都合のいい答えを、スカイハイは一方的に導き出すことができるんだよな。そこを勘違いして、シスはわたしの心を分かってくれる、と解釈してしまっている。シスが破壊された時、もしもシスだと識別できるような何かがスカイハイに起こったとしても、実際やれることっていったら破壊をためらうことだけで、二人が分かり合えるような時間も言葉も何もないワケよ。こういうのも、「恋は盲目」に当てはまるかもね。
花束をかかえて公園に向かうスカイハイが、女性服のショーウィンドゥのガラスに写る自分の前髪をちょっと直すシーンがあったけど、あれもウィンドウの中にいるマネキン(人形のようなシスとよく似た存在)をまったく見ていなくて、スカイハイが見てるのはただ自分だけという皮肉。始めからスカイハイは天然のKYキャラで明確に表現されてたしねえ。KYではあるけど、根が真面目だし言動はポジティブだから、まわりにほとんど嫌悪感を与えないことで友人に受け入れられている。ただし、感情のこじれたややこしい相談事とかはムリだ。そういうのはおじさんのほうが得意。死んだ両親の真意が分からなくなって悩むバニーを、おじさんは気遣って話を聞こうとするのに、スカイハイがなまじっかポジティブな励ましをしたもんだから、バニーも「うじうじ悩んだってしょうがない」みたいな、論点のすり替えで前向きになってしまうし、おじさんとバニーがじっくり話し合う機会も消えた。先週はおじさんを褒めちぎってたバニーは、今週でこれまでの調子に戻って、どうしようもないオッサンのおじさん(ヘンな日本語…)にダメ出しするキッツイ若者だった。
たった四歳で両親と死に別れて、生前の両親の真意を知るのはとても困難なバニーが、相手の心を読んだりできなくても信頼を築くときにどうするのか、誰かに心を操られて信頼が崩れていくときに何ができるか、みたいなテーマは後半の大事なところかも。
先週と今週の14話・15話を通しで考えてみると、バニーは信頼するおじさんのことを意外に分かってないし、復讐に燃えてた頃は考えもしなかった「死んだ両親の真意」を本当は何も知らない。ブルーローズちゃんはおじさんに恋してるわりに、おじさんの軽薄さでラジオ蹴飛ばすほどむかついたりする。スカイハイは自分の考えが常に中心で他人の心を想像できてない。おじさんは他人のことばっかり心配して自分を分かってなかったり、悩むバニーに適切な言葉をかけるべきタイミングを失っている。
前半クールのしょっぱな、おじさんにとって旧来の信頼を象徴するベンさんがまず退場する。そんで、お互いに「信頼とかムリ!」みたいなおじさんとバニーが新規コンビになる。13話までをかけて、ムリだったはずの二人が信頼関係になる。前半のラスボスにあたるジェイクが、信頼なんか無関係にNEXTで相手の心を読めばそれで済むキャラだったのはすごく象徴的だ。誰もが他人の心を読めないからこそ、信頼しあうために努力する。ジェイクとクリームはたしかに信頼し合ってたんだろうけど、クリームはほっといても頭の中をジェイクに読んでもらえるし、ジェイクだって心を読めば裏切られているのはすぐ分かるんだし。おじさんとバニーみたいな努力は全然いらん。
で、後半クールに入った14話からは、前半の「何もないところから信頼を築いていく過程」を逆にひっくり返したように「築き上げた信頼が崩れていく過程」、これまで見えなかった齟齬みたいなものがあらわになっている。おじさん本人以上におじさんを理解してるベンさんが再登場すると、ベンさんがいない間に新しく築かれた信頼がどこからか崩れ始める予感だ。でも最後は、「NEXTでも普通の人でも、相手の心が読めない人間が信頼を新しく築いたりあるいは崩れる時にどう行動するのか、最終的に何を得るためにがんばるのか」といった感じで、前向きなクライマックスしてくれそうだ。
そういえば、ヒーローのコスチュームって、女の子たちはメイクありの完全顔出し、男性たちは生身の露出が一切ない完全防備のうえアーマーで体格を盛ってて、オネエキャラのファイヤーエンブレムだけが顔マスク半分で口元が見えてて、全身スーツも体のラインがばっちり出るタイツタイプなんだよな。