しかし、高気密住宅と言う言葉は知っていても、高気密が何であるかはあまり知られていません。高気密のメリットは、暖冷房のロスが少ないとか、壁体内結露の防止とかいろいろありますが、本来高気密を定義しているところの機能は全く別の次元にあります。基本的に高気密住宅の定義はC値2c㎡/㎡以下となっています。これは温度差換気から機械換気に切り替わる数値なのです。冷たい外気は家の1階の下の方の隙間や換気口から入ってきて、家の中で暖められて上昇し、2階の換気口や隙間から排気されます。今や日本の住宅も新築の場合機械換気を使うことが定められています。C値が2c㎡/㎡以上あれば、機械で室内の排気をしても機械で室内の空気を吸うより換気口から出て行くほうが多くなってしまい、新鮮な外気が換気口から入ってこなくなります。現在の高気密住宅の意味は、2階の換気口から新鮮な空気を取り入れる事が出来ると言う意味なのです。普通、2階に寝室が設定されている場合が多く、汚染された空気を就寝中の無防備な状況で吸うことになるので長い年月を考えると問題があると思われます。
シックハウスとかが問題になっている昨今、気密は住宅にとって結構重要なファクターなんです。