できていないと思って考えてみると、どれだけでもできる事があるという事

おはようございます
長尾祥寛です

以前、飲食店を経営していた時の話です

閉店した理由をいまでも考えますが
上手くいかなかった理由は数えきれないほどあります

当時、その一つを考えさせられた出来事がありました

私は、もともとコンサルの会社にいた事もあり
数字の管理、マーケティングや企画、お店の在り方など
もっともらしいように企画書や予算書なども準備し
税理士の方や事業者、金融機関がこんな準備できている会社は初めてみたと
言われるくらいでした。

閉店する3か月前の事
関係者（税理士・事業者）を集めて改善するための会議をやりました。
また、これからは家族の協力もいるという事で
役員の家族にも来てもらいました。

当然、閉店間際で立てなおしを図る会議のため
内容はかなり具体的に行いました。

みんなが言うような改善策は全部取り組んでいたのですが
再度、数字のここを改善するとか
だけでなく、今後家族の生活をどうするのかとか
どのように協力してもらうかなど、そんなところまで
事業収支を改善させるように話あいました。

その時、事業に関わっていなかった、経営とは程遠い、主婦で家族の一人が
「いろいろ難しい話がでているけど、一度もお客さんの事が話題になっていないけど、だれがお客さんの事を考えてくれているの」って

みんな真剣に話をしていて
当然、お客さんのためにこの店をどうしようと思って話をしているため
「いや！お客さんのために、事業を続けるためにこの会議をしている」と
みんな怒って反論してましたが。

私は、一人こころの中で私は目がさめました。
お客さんのこと、地域の事、スタッフの事を考えて
みんなを幸せにしたと思って始めた事業なのに！！

当然、その時は、一所懸命やっている事で、そんな根本的な事を言われたので
感情的になりイラっとしましたが
お客さんや地域やスタッフの事を考えて動いていたと思っていたのに
ほんとに考えれていたのか？

その時、震えるくらい目が覚めました。

結果、メニューや店舗、地域、スタッフの待遇や環境を冷静に考えると
こちらの環境もかまわず
いままでどこかで目にした、ノウハウや情報ばかりでそろえられた
教科書通りのもので、こちらの地域の環境や条件をまったく考慮できていない事ばかりでした。

当然、すべての人が自分の責任の中、自分の見えている範囲で
一生懸命やっていて、お客さんや地域、スタッフの事を考えていましたが

できていないと思って見直すと、
出来ていない事が限りなく出てくる事

誰かに指摘されたとき、素直にそうだと思える事ができるかどうか

これ、何度も言いますが
自分では誰より、お客さんの事も地域の事もスタッフの事も考えていたと思ってますし
はたからの評価もそうだったんです。

だけど、それを前提にみても全然できる事がたくさんあったって事です
だれのために、なんのためにを考えてたとき、自分のやっている事で見直す事は限りなく出てくるという事なんです

「いろいろ難しい話がでているけど、一度もお客さんの事が話題になっていないけど、だれがお客さんの事を考えてくれているの」って
発言した主婦は、いままで全くかかわっていなかったため余計に現場でそう感じたんだと思います。
※ しかしよくあの緊迫した環境でこんな発言したと思ったが、そうとう違和感があったんだと思います。

その後、1カ月後には、単月では黒字にしました。
毎月かなり苦しい状況だったけど、事業者の協力もとれたので継続できる見通しは立ったのですが、様々な理由で閉店しました。

自分がそのために考えている事も
できていないと思って考えてみると、どれだけでもできる事があるという事
ゆるゆるの私が、必死に考えて、毎日お腹がいたくなるくらい悩んで考え実施していたこともまだまだ、考える余地があったという事。
思いが強く事業を思うあまりに大切な事を見落としていたという事
実は身近なところに気づかせてくれる人や言葉が落ちているという事

この時は、めちゃくちゃつらかったけど
いまでも充実体験です（＾＾）