<探偵=尾行>
尾行と一口で言っても、車での尾行、徒歩での尾行、自転車での尾行、バイクでの尾行等、様々な手段を用いて尾行を行う。
市内における尾行でもっとも強力な車両はなんといってもバイクである。
バイクでの尾行は失尾(対象者を見失うこと。)をする可能性がほぼ無い。
渋滞時でも住宅街でもほぼ無敵の尾行車両である。
しかし唯一、雨の日のバイクでの尾行はちょっとつらい・・・。
雨具の着脱でも時間がかかってしまう。
こういう時は、しょうがなく雨に濡れながらバイクに乗る場合もあるのである。
次に車両での尾行は、とにかくばれないように、見失わないように、相当な気を使い対象者を追わなければならない。
ゆえに使用する車両というものは、自ずと社用車でよく使われているバンや一般的な大衆車となってくる。
県外等での調査では、普段慣れ親しんだ道でも、よく知っている道でもないわけで、調査員の実力が明確に現れるものである。
自転車での尾行の特徴は、映像を撮りにくいという点である。
しかし、自転車に乗るときは、普段、後方を振り返ることはめったに無いので比較的尾行はしやすい。
最後に徒歩での尾行である。
これは周囲の環境により相当変化する。
市内や繁華街であれば数メートルの距離での尾行も可能であるが、田舎道の人通りの少ない路地等ではそうはいかない。
調査員複数で交互に尾行するといった具合になる。
尾行においてもっとも重要なことは、「見失わない、ばれない。」である。
当然のことであるが、当たり前にできるようになるまでは相当な時間と経験が必要である。
張り込みと同様に周囲の環境に溶け込みことも重要で、着ている服装等も変化させながら尾行を行う。
また、対象者の細かな動きを把握し、次の行動を予測しなければならない。
初心者に尾行の練習をさせると(徒歩尾行の場合。)、10人中10人が必死な顔をして尾行をする。
これはまずい。そんな顔して町を歩く人はまずいない・・・。
でも当の本人らは一生懸命だから笑うわけにもいかない。
車での尾行も対象車両と同じリズムで尾行をしてしまう。
曲がるスピード、ブレーキのタイミング、駐車位置など、その場しのぎの尾行になってしまう傾向が多い。
「尾行」というものはどんなに経験を積んだ調査員でも、簡単に行えるものではなく、これまでの様々な経験が失尾を少なくするだけのものである。