デンマーク国歌に続き君が代が流れる。気持ちが高揚してくるのが分かる。
 
今日の代表のいでたちは白パンではなくシャツ、パンツ、ソックスオールブルー。なんだか強そうでちょっといい感じだ。
 
相変わらず耳障りなブブゼラが鳴っている。午前3時半。なぜか全然眠くはなかった。まるで食い入るように90分間観続けた。
 
スタートから激しくプレスにいく日本。1人2人とデンマークの選手に次々に当たりにいく。
 
けれどデンマークのパスワークは、この日本のプレスをはるかに上回っていた。
 
デンマークはトマソンがスペースを見つけてはワンツーを駆使して日本のゴールに迫ってくる。日本のディフェンスを完全にかく乱していた。あれ?デンマークってこんなに上手かったっけ?
 
こんなはずじゃあ、とやや焦る。しかしこのバタバタは以前によく見かけた既視感があった。
 
それもそのはず、メンバーこそ変わっていないけれど作戦は以前やっていた、4231で前からプレスにいくやり方だったのだ。
 
さすがにまずいと思ったのだろう、岡田監督はすぐにここ最近の4141、ブロック主体の守備に戻した。
 
今のメンバーはこのやり方で実績を残している。やはり安心感があるのだろう、ゲームは落ち着き始めた。
 
すると自然チャンスも生れ始める。大久保の斜めのクロスに入り込んだ松井のアクロバティックなシュート、長谷部のドリブルからの強烈なシュート、いずれも惜しいものだった。
 
そして、今日はいったい何回このシーンがテレビで流れるのだろう?本田の強烈な無回転フリーキックが見事に決まる。
 
まさに値千金のゴール。既にアドバンテージを許しているデンマークにとっては痛恨の一撃だった。
 
夜中なのだが、ボクは思わず手を叩き、「よっしゃ~!!」と叫んでいた。
 
更に遠藤の美し過ぎるフリーキックが決まると気分はもう最高潮に。「ウォ~~~!」きっと血圧上がってただろうな~w。
 
ちなみにこの2つのFKは、FIFAの選評にもワンダフルFKと紹介されていた。
 
後半に入るとデンマークは194cmラルセンを投入、恥も外聞もかなぐり捨て、パワープレーに出てきた。
 
ロングボールをどんどん放り込んでくるデンマーク。しかし、これを中澤、闘莉王が次々と跳ね返し、決定的なチャンスを作らせない。
 
高さで負けてもキチンと体を当て競ることが出来れば、そうやすやすとはコントロールされないものだ。二人が集中しているのが分かる。
 
ここまでは上手くしのいでいたのだが、長谷部がデンマーク選手の芝居に引っ掛かってしまい、PKを献上。川島が気迫で弾くもこぼれ球を決められて2-1。デンマークが息を吹き返し始める。
 
しかし、息を吹き返したデンマークを再び奈落の底に突き落としたのはまたしても本田だった。
 
大久保のパスを受けた本田が切り返しから抜け出す。これは上手かった。GKと1対1。シュートと思いきや中央にパスし、岡崎がごっつぁんゴール。日本がダメ押しの3点目を奪い、勝負あり。
 
ほどなく試合終了のホイッスル! 3対1で勝利。日本が決勝トーナメント進出を決めた歴史的勝利となった。
 
 
しかしここまで日本がやるとは。まさに嬉しい誤算ではないか。嬉しい誤算過ぎる(笑)。
 
これで2勝、勝ち点6、文句なしの堂々の決勝トーナメント進出だ。
 
結局、本田のFKが決まったのが大きかった。やはり本田は何かを持っている男だ。あれで大きく流れが日本に傾いた。
 
ビッグマウスといわれオレがオレがの代表格みたいに言われる本田だが、FKを遠藤に譲ったり岡崎にパスを出したり、実は意外にキメ細やかな?思いやりを持っているのが分かる。
 
また後半の攻めこまれた時間帯にサイドライン際でボールをキープ、そしてディフェンスを立て直す時間を稼いだプレーなんかは賢さと共に非常に頼もしさを感じさせた。これぞ勝つためのプレーだ。
 
本田はもう日本の顔といっていいだろう。なにしろカメルーン戦、デンマーク戦とこの2勝によって決勝トーナメントに進めたわけなのだから。
 
 
 
予選リーグをトータル的にみれば、直前に変更した本田1トップ・阿部アンカーを置いたシステムがまんまと成功した格好だ。この変更がなければ、ともすれば3敗だったかもしれない。
 
直前の変更は当然大きなギャンブルだ。けれどこれが当ったわけなのだから、結果岡田さんは褒められるべき。またここまで力を引き出せたことは大いに評価されるべきだろう。
 
やれ走るサッカーだの攻撃サッカーだの日本らしさだのという概念に囚われず、選手の力を引き出せるサッカーをやればいいのだ。そして結果、それが日本らしいサッカーということなんじゃなかろうか。カタチに囚われないことだ。
 
日本はベスト16に入ることが出来た。次は決勝トーナメント1回戦、相手はパラグアイだ。南米のチームで弱いところはない。もちろんパラグアイも強敵だ。
 
相性的には岡田ジャパンになってから対南米は1勝1敗3引分け。勝ちはチリに対して、負けはウルグアイ。そして2008年5月には実はパラグアイとの対戦もあって、結果は0-0であった。
 
パラグアイの予選リーグの戦績だが、1勝2分の勝ち点5、得点3失点1。守備堅いチームといわれているが、予選リーグでもわずか1失点しかしていないことがこのことを裏付けている。
 
どうやら接戦になりそうだ。なんにせよ次のゲームも力を出し切ってもらいたい。
 
いつもは耳障りなブブゼラも、最後はなんだか心地よくさえ感じた。
 
日本に勝利あれ。
 
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