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フクねこは意外に読書家である。漫画が多いがw。
しかし活字もまあまあ読む。
そんな中で気に入った本なんかを紹介してみたい。


司馬遼太郎「城塞」。
大坂城を舞台に、大坂冬の陣、夏の陣を描いた作品。
上中下とある。

これは面白かった。
基本的にフクねこは司馬ファンだが、そんな中でもとりわけ面白いと思った1冊がコレ。
関が原も面白かったけどね~。

なによりキャラクターがいい。

もの静かな風貌の中に、家康必殺の闘志を最後まで持ち続ける真田幸村。

部下を一度も叱ることなく(実話)軍団をまとめてしまう強力な統率力の持ち主後藤又兵衛。

不本意にだらだら生きるより、死を賭しても華々しく男を見せて戦いたい。
こんな美学を追求していく馬鹿みたいな男たちがけっこう出てくる。

一方家康は、淀殿と女官を中心とする大坂方を手玉に取り、騙しに騙しまくります。
偽りの講和により外堀を埋め、更に内堀までも埋め、
難攻不落と言われた大坂城をいとも簡単に無力化してしまう。
まさに赤子の手をひねるよう。

こうして徳川270年の基礎が作られたわけですけれども。

それでもフクねこは家康のような成功者よりも、
やっぱり幸村や又兵衛のような美しき敗者に魅力を感じちゃうんだなあ。

兵の数は徳川方15万に対して大坂方5万。
圧倒的劣勢の中から、幸村隊は奮戦しいくつもの敵陣を突破、
ついに家康本陣にまで突入、絶望する家康に切腹まで覚悟させるが・・・



もう少~し秀頼が淀殿から乳離れしてたら日本の歴史も変わったかも(笑)。


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夏の陣 配置図。
ここでは幸村は信繁の名になっている。