後悔先に立たず | 言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

言葉は言霊 ~話す言葉によって未来が変わる~

人の身体は、食べたもので作られる
人の心は、 聞いた言葉で作られる
人の未来は、話した言葉で作られる

いい言葉を聞いて、心を豊かにし
いい言葉を話して、明るい未来を作りましょう

トムとジェリーはご存知ですか?

 

 

体が大きく凶暴だけど、おっちょこちょいで

どこか憎めない部分のあるネコのトムと、

 

体は小さいけど頭脳明晰で、

追いかけてくるトムをさらりとかわす

ネズミのジェリーのドタバタ劇を

ユーモアたっぷりに描いたアニメ作品。

 

最終回はこんなストーリーだそうです。

 

 

ジェリーが大人になった時は、

トムはもうこの世にいませんでした。

トムは自分の命の終わりが

すぐ傍まで来ているのを知ったとき、
こっそりジェリーの前から姿を消しました。

ジェリーの前で

弱って涙もろくなった自分を見せたくなかったのです。

 

トムはジェリーの心の中では、

ずっと喧嘩相手として
生きつづけたかったのです。

トムがいなくなったのに気づいた時

ジェリーは悲しみはしませんでしたが、

退屈になるなと思いました。

トムとの喧嘩は

最高にスリルのあるゲームでしたから。
 

胸の奥が不思議にチクチクはするのですが、
それが何なのか、
ジェリーにはよくは分かりませんでした。

トムの願い通り、ジェリーの心の中でトムは
いつまでも仲の悪い喧嘩相手でした。


そんなある日、
ジェリーの前に一匹の猫が現れました。

トムよりのろまで体も小さい猫です。

喧嘩相手のトムがいなくなって

寂しかったジェリーは、

今度はこの猫を喧嘩相手にしようと考えました。

そこでジェリーは、

穴のあいた三角チーズが仕掛けられた

ねずみ取りを利用して、
その猫に罠をかけることにしました。
 

いつもトムにしていたように。

ジェリーは物陰に隠れて、
ねずみを求めて猫がねずみ取りの近くに来るのを待っていました。

そして思惑通り

猫が罠に向かって近づいてきます。

ジェリーはしめしめと思いました。

いつものように、
自分がねずみ取りにひっかかるふりをして、
逆に猫をねずみ取りにかけてやるんだ。

うふふ。
 

手か尻尾を挟んだ猫の
飛び上がる姿が頭に浮かび愉快です。

でも、その猫はトムではありません。

猫はチーズの近くまで来たとき、
ジェリーが出てくるより早く
美味しそうなねずみの匂いに気づき、
目にもとまらぬ速さで、

隠れていたジェリーに襲いかかってきました。
 

ジェリーは

いつもトムから逃げていたように逃げましたが、
トムよりのろまなはずの猫に

すぐに追いつかれてしまい、
体をガブリと噛まれました。
 

ジェリーも噛みつき返しましたが、
トムより体が小さいはずの猫は平気です。

血まみれのジェリーは薄れ行く意識の中で、
本当は猫と喧嘩して勝てるわけがないことと、

いつもトムは

ジェリーに「してやられた」ふりをして、
わざとジェリーを捕まえないでいたことを、
そのとき始めて知ったのです。
 

トムの大きな優しさと友情に気づいたのです。

そしてトムがいなくなった時の
胸の奥のチクチクの正体にも気づきました。

かけがえのない友を無くした悲しみでした。
 

ジェリーの魂が体を抜けた時、
空の上には優しく微笑みジェリーを待っているトムがいました。


「また喧嘩ができるね」

「望むところさ、今度こそは捕まえてやるぞ・・」

 

 

 

 

いなくなって分かる本当の友情

 

後悔先に立たず

 

今、目の前にいる友人を大切にしたいですね。