真冬の仙台 春の東京 | ふくらく通信「ゆるゆる歩記」

ふくらく通信「ゆるゆる歩記」

東北人です。日々思う事や、ゆるゆる歩いて見つけた町の魅力など、なんだりかんだり語っています。

昨年師走の半ばのこと、数年ぶりに酷い風邪を引いて寝込んだ。

暮には仙台に帰るからと、それはもう頑張って治した。

 

かくして一念天に通ずで、二十七日に上野駅を出発して仙台へ。

いくつかのトンネルを抜けると、福島あたりで雪景色であった。

懐かしい鉄塔と町が見えてきて、仙台に到着。

 

仙台ではうっすらと雪が残る程度だったが、なんだもねぐしばれるではないか!

 

かじかむ程の冷たい空気で、顔が痛い程の寒さを久しぶりに体験。辛いが嬉しかった。

 

暮の仙台では、連れ合いの実家でカニとナメタガレイをたらふく食べ、旧友と忘年会をし、瞬く間に時が過ぎた。

混雑を避けて、大晦日には仙台を出て関東に戻り、年を越した。

多少風は冷えたが、向こうに比べれば東京はもはや春である。

 

正月三日、小石川後楽園では、すでにロウバイが咲き始めていた。

仙台で咲くのは如月、立春の頃からだ。

 

暮から正月のうちに、陸奥から江戸へ渡っただけで、真冬から春へと、いっぺんに季節を飛び越えたような年越しであった。