今回の内容は私が場面緘黙症をほぼ克服しているからで、コロナで入院すると身内からも完全に隔離されてしまうので、現在進行形の方は最初に病院側に場面緘黙症である事を認識しておいてもらわないと非常にマズイと思います。


入院すると血液検査とCTスキャンから始まりました。


血液検査で「フェリチン」という項目があります。

これはおそらく普段の生活では何の意味も無い項目ですが、コロナにかかると重症化の予想値となります。

通常は50100くらいで、基準値は17321です。

1000を超えるとほぼ確実に重症化するそうで、その病院では今まで7人いていずれも重症化したそうです。



あまりピンと来ないと思うので、例えば、これを1/10にして単位をkgにして、私が個人で運送業を始めたとします。


1kg32kg1000円で5kg増える毎に1000円プラスの料金体制としましょう。


ほとんど5kg10kgの荷物で、でもたまに100kg超える事とかありますが、100kgなんて極稀で、それを受けるとまず間違いなく腰をやられます。


みたいな感じでしょうか。


そんな私のフェリチンですが....

2106を叩き出しました!


先生ははっきり言いませんが、もう重症化確実です。って感じです。


因みに、リアルの私のお客様の看護師さんもそんな数値聞いたことが無いそうです。


そして、CTの肺の画像を見せられるとし白いモヤがいっぱいでそれがコロナとの事です。


それとは別の画像を見せられ、「これはコロナではありませんが、肺炎のウイルスです。」との事。


この時点でかなりマズイ状況です。



ここでようやく出できます。

私の場面緘黙症の特徴の1つ、

「感心されたい欲」(一目置かれたい欲)



この時は言葉に出来ずにいましたが、後で考えると生還の確率が低ければ低い程くつがえして「凄い」と言われたいので、先生の思う私の生還率を言って欲しかったです。


何なら重症化は99%、生還率は1%とかならかなり燃えたと思います。


でも口ぶりから重症化の予想としては99%とかなんだろうと受け止めました。



小学校の頃の私の通信簿に書かれていた長所は大体「情緒の安定」でした。


感情を知られたくないので出さないという事もありますが、実際に動揺する事とかはほぼ無いです。


以前、場面緘黙症のオフ会に参加した時の主催者のSさんも「情緒の安定ってあるよね」って言ってました。



という事で、私の場面緘黙症の特徴の2、「情緒の安定」の登場です。



「場面緘黙症」により発生する「感心されたい欲」情緒の安定」2つのスキルが医師の話を聞くことにより新たに「告知のポジティブ化」を発生。獲得しました。


「告知のポジティブ化」効果

自分の身体が深刻な状況であるという事を医師から告げられると、深刻であればある程それを覆して感心されたくなる。

現状を正しく理解して受け止めて、楽観視はしないが不安は一切感じない。



心構を治療に最適化しました。




本当はこんな解説は書きたくないのですが、わからない方いるかもしれないので....

入院中暇なのでスマホで異世界転生物のWeb小説読んでました。スキル云々はその影響です。





しかし、デメリットもあります。

「ちょっとやそっとの事ではナースコールを押せない」という事です。


「こんなくらいの事で看護士さんの手を煩わせるのは申し訳ない」と思ってしまいます。


入院した病院はコロナの受け入れ出来るのが24床だそうで、他の患者さんがもっと深刻な状態になったりしたらこんな程度ではナースコールは申し訳ない。という気持ちです。


でも重篤な状態になってしまってからでは余計に手を煩わせてしまうので、看護師さんが来た時にどうなったらナースコールしたら良いかを聞きました。


パルスオキシメーターでマメに計って95を切って上がらない状態が続くなら呼んでくれとの事でした。


パルスオキシメーターは、映像とかでは見たことがある方が多いと思いますが、実際に使用した方は少ないのではないでしょうか。


パルスオキシメーター動脈血酸素飽和度と脈拍数を計る物です


要するに、血液の中にどれだけ酸素があるかを計る物と、私は理解しています。


指を挟むだけで、傷をつける事はありません。挟んで光を当てて測定するだけです。


95以上なら正常で、普段は9798くらいで維持しているそうです。


90なんてなったら立っていられなくて膝に手を置いてハァハァとする状態だそうで、まぁ全力疾走の後みたいな感じでしょうか。


入院中の私は、ベッドで寝ている状態なら97でもベッドから身体を起こすだけで94くらいになり、10歩も歩けば90くらいになります。



私が思うコロナの一番怖い所はこの酸素の変化を体感できない事です。


普通は90は全力疾走後だとして、入院中のコロナにかかっている私は、計測すると数値が変わだけ97だろうが90だろうが体感的には苦しく無いです。


私は最低で88でしたが、全く苦しくありません


リアルのお客様の看護師さんに言うと、88なんてただ事ではないそうです。


なので酸素チューブを付ける事になったんですけど。



その時は私もコロナにかかってなかったので大雑把な記憶しかありませんが、以前ニュースで自宅待機の人が救急車を呼んで病院に着くまでに亡くなるという感じの見ました。


これはその酸素不足が体感できないという事からきていると思います。


つまり、身体は酸欠状態で生存も厳しい状態なのに自覚としては普通。


自覚は無いけど数値が低いから救急車を呼ぶけど、自覚がないから呼んだ時には手遅れという状況がリアルに想像できます。


その病院で最も低かった数値の患者さんは65で、酸素が無いので真っ黒な顔で、「何でもないから退院させてくれ。仕事があるんだ」とかいっていたそうです。

その方がどうなったかは知りません。


そんなオキシメーターの数値を見てナースコールをすれば良いとなって、これもわかりやすくてとても良いです。


結果的には体調でナースコールをする事はありませんでしたけど。



治療に関しては特に場面緘黙症とは関係なく、また、その時の現場の判断によるのでここに書いても参考にはならないので省略します。



そんな感じで重症化する事も無く無事に退院となりました。


フェリチン2000オーバーでも重症化しない実績も作れました。



そして退院の時、最後の場面緘黙症の発揮です。


私の退院の時は他にご夫婦で入院した来た方と一緒のタイミングとなりました。


退院はまずエレベーターで一旦病院の屋上に出る最上階に上がって、そこで消毒のスプレーを掛けられます。


全体的に噴霧されて、噴霧する人から、「靴の裏にかけます」と言われて靴底を見せるのですが、ちょとよろけてしまい、「その台に掴まっていいですよ」と言われてつかまってる間にご夫婦に噴霧して、そのご夫婦と噴霧する方か世間話的な話をして私の靴底の噴霧が無く終わってしまいました。


その時に、「靴底がまだです」と言えず、結構な量が噴霧されるので、床に消毒液が結構溜まっている所があるのでそこを選んでビチャビチャ歩いて良しとしてしまいました。


意味合いとしては充分効果はあると思いますし、噴霧の方としては「床の濡れている所を歩いて下さい」と言うより、「靴底にかけます」の方が言いやすいからその言い方だったんだと思います。


だから大丈夫なはずですが、でも言うべきだったとも思います。



最後に思うのは、医師や看護師の方達は私が死のうが生きようが給料に反映する訳でもないと思うので、仕事とは言え自分も危険な環境の中生き延びる手助けをしてもらえた事には非常に感謝しています。



ニュースなどで見るのと、実際に入院するのでは現場の方々の大変さの実感は全く違いました