以下生々しい話を含むので苦手な方は読むのをお控えください







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火葬許可証。


初めて見たのは中学生の時、祖父の葬式の時だった。

見慣れない書類。

中学生の自分には衝撃的な字面。


火葬には許可がいるんだなとぼんやり考えながらもその文字の並びの非現実的感が気持ち悪く感じられ。


なんだかこの紙1枚でこの世とあの世が隔てられてるような感覚に陥ったのをよく覚えている。

この紙1枚で身体が燃やされて二度と取り返しがつかなくなる恐ろしさ。


いや、亡くなった時点で取り返しはつかないのはわかってるんだけど、肉体がなくなってしまうというのは何とも表現し難い喪失感に襲われるんだなと。


このまま置いといたら息を吹き返すんじゃないかという儚い希望をこの紙1つで奪い去る。


あんまり何度もお目にかかりたい書類じゃないなと中学生なりに考えた。





この間久々にこの書類を見ることになった。


どうしても認めたくない。


何がなんでも信じたくない。



この紙1枚で二度と顔が見られなくなる。

なんて非情な書類。


淡々と事務手続きのように事を進めやがって。


燃やしたくなんかないんですけど?

息を吹き返すかもしれないじゃないですか?


理不尽なのはわかってるけど当たり散らしたくなる。



どうしても大切なあの人とこの書類が結びつかない。


この書類によって許可された通り事が進んで、愛おしくて仕方のないあの人がひとかたまりの骨の山になってもどうしても結びつかない。


結びつけたくない。


今もまだ信じたくない。

信じていない。