️占い屋ふくちゃん️ -2ページ目

1️⃣五行間の関係で、「己土濁壬(きどだくじん)」と言う言葉があります。「己」は、土気、「壬」は、水気を意味します。土に水が多過ぎれば、土は汚されてしまいます。今回は、その内容について述べて行きたいと考えております。

「己土濁壬(きどだくじん)」と言う言葉があります。

己・・・「土気」の陰です。

壬・・・「水気」の陽です。

土気(己は、畑や大地)が、水気(壬は、海や川)によって、氾濫され、土砂が流されるような意味を持ちます。

例えば、日主が「己」の方が居られるとします。   

土気小
日主:「己」の方の五行バランス

上記の図のような日主が「土気の己」で「身弱」の命式の場合、「水気」や「金気」も多く存在するので、日柱がしっかり保てず、周囲からの圧力に負けてしまいがちになります。

特に、「水気」に壬が多くあると、通変星では、「財星」に位置しますので、男の方ならば、財運、異性運。女性の方ならば、財運に支障をきたす傾向があります。

対処法としては、同じ「土気」の戊の干支や、若しくは、己を応援する「火気」の干支が、大運や歳運の時期がチャンスであり、水気の勢いを止めてくれます。

または、日常の生活で、日柱が、「戊」の干の方や赤の「火気」の干支の方と行動を共にする。

等と言ったことが、「己土濁壬」を防ぐ方法です。

また、逆に、身弱で、日柱が「水気」の壬であるならば、下記のような命式では、どうなるかと言えば、

水気弱い
日主:「壬」の方の五行バランス

上記のような命式の場合、茶色の土気が「官星」なので、男の方ならば、仕事運。女性の方ならば、仕事運、異性運に支障をきたす傾向があります。

対処法としては、同じ「水気」の干支が来る、大運や歳運の時期がチャンスであり、土気の勢いを止めてくれます。

または、日常の生活で、日柱が、「水気」の干支の方と行動を共にする。

等と言ったことが、「己土濁壬」を防ぐ方法です。

同じ、「己土濁壬」と言っても、命式の中の五行が存在する位置によって、結果が違います。

「己」と「壬」が、四柱の、どの場所に来るか、また、どれほどの力量があるのか、それを良く見て行くことが大事です。


2️⃣水は知性を表しますから、その知性が濁るので、人とは少し違う解釈をしてみたり、歪んだ見方をしてみたり、ケアレスミスが多かったり、話が上手く通じなかったり…というようなことが多いです。
そして、被害妄想的になる人もいます。

3️⃣算命学的に【己土濁壬】はどうなっているのか?と申しますと

 

 

まず、日干【己】の隣に【壬】が存在する命式の場合、【壬】は【正財】となります。

 

 

 

で、【壬】というのは元々【偏印】の気を持っている干なので、【壬の正財】とは、偏印の気質【改良改革・放浪】の性情を含んだ【正財】な訳です。

 

 

 

【正財】は男性にとって【家庭】【正妻】【給料(俸給)等の蓄積】と、まるでサラリーマン男性が家族のために汗水たらしてお給料を家庭に持ち帰るような性情を有しています。

 

 

ちなみに、日干【己】の【己】という干自身にも、元々【正財】の気を持っているので、本人に【家庭を守る】という性情がインプットされています。

 

 

そして、【正財】の【家庭を守る】【給料(俸給)等の蓄積】という性情の根元には、不安があります。

 

 

・不安だからお給料をもらってお金(物質も含む)を蓄積しなきゃ!

 

 

・一人は不安だから家族を持たなきゃ!

 

 

といった、背後に忍び寄るさまざまな【不安】が、家族を持ち、お金や物を蓄積し続けるようになるのです。

 

 

 

そして、そんな真面目な【正財】に自由奔放な【偏印】の性情がミックスされた場合

 

 

「あー家にジッとしているなんて耐えられないわ~」「お給料がこれだけ?!倹しい生活しかできないじゃないの~」「家庭に縛られたくないわ~」「もっといい男が外にいるかも知れないわ~」なーんて言い出したとしたら・・・・

 

 

不安のためにチマチマ生きていた自分が嫌になってしまい、全部の不安と責任から逃げちゃいたいイメージがフツフツと出て来ると思いませんか?


もちろん、この己土濁壬の命式を持たなくても、不倫や詐欺、モラハラ、贈収賄、失踪など、現実から目を背け、目前の責任から逃げちゃう人は多数います。

 

 

とはいえ、己土濁壬の命式は、この【逃げないボーダーライン】が普通の人よりも低い傾向にあり、魔が差すような現象を引き寄せやすい傾向にあるのです。

 

 

そのため、この命式を所有する人は、幼少期の成育歴が非常に重要になります。

 

 

親が厳しく、筋道を通した躾をほどこされていたり、子ども時代から一人孤独の中、厳しい人生を経験し、世間から教育されながら、真面目に努力していた場合は、身体に染みた教訓が効いて、目前にどんなに魅力的な誘惑があったとしても、そうそう馬鹿な真似をすることはありませぬ。

 

 

ですから一概に【己土濁壬】があるから「この人は危うい」と一決めつけるのではなく、その人の成育歴や友人関係をよく観察した上で総合的に判断しましょう。

日干【壬】の隣に【己】がある場合も【己土濁壬】が成立します。

 

 

日干【壬】の隣に【己】が存在する命式の場合、【己】は【正官】となります。

 

 

日干【壬】の【壬】は上記に記載した通り、偏印の気質【改良改革・放浪】を有しています。

 

 

で、【己】というのは元々【正財】の気を持っている干なので、【己の正官】とは、正財の気質【家庭】【正妻】【給料(俸給)等の蓄積】を持った干が【正官】の持つ【自分の役目役割を全うする】【正夫】【仕事】の意味を持つ訳ですね。

 

 

そして、【正官】の【自分の役目役割を全うする】【正夫】【仕事】という性情の根元には、自尊心(プライド)があります。

 

 

・自分の自尊心を傷つけられたくないから自分の仕事だけはバッチリこなすぞ!

 

 

・自分の自尊心を満足させたいから、他の奴らに負けたくない!

 

 

といった、さまざまな自分の自尊心を守り強めるために、身を削ってでも自分に与えられた役目役割を全うしようと努力する訳です。

 

 

そんな自尊心バリバリの【正官】に、不安が強く自分の居場所を死守したい【正財】がミックスされた場合

 

 

「あーちょっと経歴詐称してもバレなきゃいいじゃん」「選挙に勝つためには、違反も少しくらい大目に見てくれても・・」「ダメ上司、ダメ部下はどうなっても構わない」「ちょっとくらい経費をちょろまかしても大丈夫だろう」

 

 

などと自己愛が強まり、自分さえよければ・・といった気風が出て来るに加え

 

 

日干が【偏印】の気を有する【壬水】なので、自由奔放に上記に記載した通りのことを実践しかねなくなるのです。


しかし、湧き上がる【正財】の【不安】や、【正官】の【自尊心】を、自身の正当な努力に結びつけつつ、自尊心を満足させることができていて

 

 

他者を大事にする倫理観が成熟させるような、心の次元が高い人の場合は、いくら命式が己土濁壬となっていようと

 

 

自分の利益のために人様を陥れるようなこと

 

 

は決していたしませぬ。

 

 

 

 

 

と、まぁ、このように【己土濁壬】は、算命学の理論でも証明される訳です。

 

 

甘い誘惑は誰にでも遭遇しますが、とっさの時に毅然とした対応ができる人なのか、大海に流されるままに自分の責任すら放棄してしまう人のか・・・

 

 

目前の理性のハードルを飛び越えるのも、踏みとどまるのも本人次第。