それは全く予期せぬ出来事でした。

 

 平成25年の9月頃 顧問先のある方から相続に関する相談を受けまして その相続財産の中に処分したいものがあるが処分できずに困っています というお話があり、お聞きしたところ河口湖にある別荘で、前の郵政大臣が所有していたものをその奥様から甥にあたる夫に譲渡された古い物件で今後は私も一人娘も使用する予定はなく、処分したいが更地にするには取り壊し等に相当な費用が掛かることがわかり、困っていてどうすればよいか という相談でした。

 

 以前から家内ともども家族でよく富士山周辺にドライブや歩きに来ていたこともあり、この別荘地も何回か通ったこともあり場所も大体わかるので、それでは一度現地を見に行きましょう、ということでその年の10月にお聞きした住所番地を訪ねてみましたが、最初はよくわからず、少々古めかしい建物のある場所にたどり着きましたが、ここではないだろう と管理事務所に訪ねてみました。   

 そこで持ち主の名前を告げると持ち主に連絡し、合鍵を貸し出してくれました。

場所も確認し、行ってみると先ほど ”ここではないよね” と言っていた場所でした。

その別荘の入り口から建物までは長いアプローチがあり、枯れ葉。枯れ枝が散乱していましたので入り口近くに車を止めて、アプローチを歩いて玄関の鍵を開け室内に入ってみましたが、電気設備等はどのようになっているか、雨戸はどのように開ければよいのか、真っ暗な室内で良くわかりません。 とにかくかび臭さがひどかった状態です。 木製のテラスは腐れ落ち、枯れ葉に埋もれていました。

築後30年ということで造りはその年代のものでした。

その後2年前くらいまでしばらくその方の知人にお貸しになられていたようでその時の生活のまますべてが残されていました。

その方からそのままそこにあるものは使えるようでしたらすべてお使いください ということでどうしたものか思案しました。

 

 この場所がもともと好きな場所でしたので、メンテナンスはそれなりにかなりかかりそうではありましたが、大切な顧問先様のご依頼でもあり、私共で引き受けることにしました。

 

ということで新たな生活への取り組みが始まりました。