外国人の機関投資家の影響力が益々強くなってきている。特に最近は海外のアクティビスト・投資家・企業がセブン&アイグループ、花王などに圧を与えている印象がある。そこで外国人投資家に関する本を読んでみた。なんせ題名が良い。とてもシンプルだ。
この中で気になった点を挙げてみたい。外国人投資家がどういう企業を好むかということについて。シンプルに羅列していく。
大型株、高ROE、高利益率、高い技術力、高い商品シェア、海外展開力、株主重視の経営、高いブランド力、コア・コンピタンスに集中している。以上だ。
少し考えてみたい。海外投資家はそれなりに資金量が多いため大型株ではないとそれを受け入れることができない。高ROEと高利益率は同じと考えていいだろう。高い技術力、高い商品シェア、高いブランド力、海外展開力は当然と思われる。コア・コンピタンスとは自分たちの得意な分野に集中しているという意味。しかしながら最近はバフェットの商社株投資によって覆された感がある。
著者はこれらに当てはまる企業としてキーエンスを挙げている。私が考えるに外国人投資家が好む企業は個人投資家が投資しない企業が多いと感じた。ソニー、キーエンス、HOYA、任天堂などだ。これらの企業は100株あたりの金額が大きく(値がさ株)低配当なので比較的個人で保有している人は少ない。日本の個人投資家は高配当、株主優待、低位株を好む傾向があるからだ。
もし資金的に余裕があり配当よりも成長を重視する個人投資家はキーエンスなどの値がさ株を購入したほうがいいと思う。市場の上昇時には外国人投資家の巨額資金が大量に入ってくるため最終的にはプラスのリターンが大きいからだ。
