フランスの旗がなびいている

「ヒラヒラ、ヒラヒラ・・・・・」

フランスの旗がひるがえっています。

なんて暑いんだ。日かげを探していた時日陰を探しました。日かげはそこにレリーフがありました。何かが描かれているのだろう。じっと見ると二人の人間が、同じものを運ぶか起こそうとしている図柄です。

 とりあえずそこに体を横にして休めました。暑さからくるバテです。10分くらい休んでここはどこだろうという探究心が出てきました。むくむくよれよれ,起きて中をのぞきます。受付の人はおらず、でも中に入れるらしい。ちょっとのぞいてみてごらん、ちょっとのぞいてみてごらん・・・・

広い敷地に入る前に、展示してあります。写真パネルです。言葉はいりません。見て感じればいいんです。見て理解できるかな。・・・・

 古そうな感じのパネルであったがそこにはフランスの兵隊がたくさん映っています。武器を持っています。場所は泥沼。田圃。密林。東南アジア。アジア系の人がたくさん映っていました。

 そうかこのパネルは第2次世界大戦後、フランスがインドシナ(おもにベトナム)に共産勢力を防ぐために軍事介入した時の写真集です。生々しい。フランスの兵隊とベトナムの民衆が友好を保っている写真が多くありました。しかしそこは東南アジア。胸まで沼地につかり武器を両手でもちあげている姿や、全裸になって田んぼの中を行く兵隊。生々しい。そして戦闘、見えない敵が森林に潜んでいるらしく、森林に向かって機関銃を発射している・・・・。生々しい。

 一通り見終わって庭園に出ます。ドーム型の建物の中に入っていった。風邪は爽やかに中を吹き抜けています。

 

レターボックスらしきものが多くあります。名前が書いてある。フランス人の名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

 

 

ということはここは、インドシナ紛争で亡くなったフランスの兵隊のお墓か、慰霊碑。神妙な面持ちで一通り見て中から外に出ます。涼しい風が吹いています。ちょっと眺めると青く海が輝いています。そうかこの風は海風だったんだ。そっとくにのため戦った兵士に手を合わせ、またその戦いで亡くなったベトナムの人たちのことを思いました。

 庭園に係りの人が水をまいています。スプリンクラーの水が勢いよくでています。思わずその中に飛び込んでシャワーしたい。でも場所が場所だけに・・・。国のために戦って亡くなった人を今も手厚く葬っているフランスの国に最敬礼です。海と光と太陽と。そしてまた自転車に乗り走り出します。