『道化の華』散文

アイツは何時も話しててうるさいから
アイツは適当だからさぁ
アイツは、結構ちょろちょろとしているよな

何時でもなんでもないフリをして。どんなに大変な時もおどけて笑っている。時折。絶対に人には見せないようにして。昏い、底なし沼の様な。鋭い目付きをしているのに。
「さぁ、知らね」
鋭く其れだけ発するのに。何故周りは分からないのだろと思う。彼は。ただ。『道化の華』を演じているだけなのに。

「私はね、私はね」「こんな私を皆、好きになってくれて」「こんなにワガママなのに皆優しくて」とはっきり発信できる人は、心底自分が大好きで。言葉とは裏腹に周りから好かれていると自負している。写真を撮る時も、必ず自分が中心で、前を向いている。自分に絶対的な自信があるから。

だけど。『道化の華』を演じている人は。後ろ姿か、表情の見えない斜めの写真しかない。私の一番大切な心友もそう。
大切な心友は少しは心を開いてくれるけれど。でも、トイレで一人で泣いて。また戦いに向かう。其れがとても悲しい。力になれないことが。『道化の華』を演じているのが。

昏く鋭い眼を持つ彼は。弱さを絶対に見せない。まるで仮面を変えるように、一瞬にして『道化の華』に戻ってしまう。

そんな彼が。ある日真っ白な紙の様な表情で。「人間関係に疲れた」とポツリと呟いた。漸く。『道化の華』の仮面を外しかけたのに。一瞬遅れで私が壊れてしまった。一番無理してはいけない人に。私の弱さで。また『道化の華』を今も演じ続けさせている。
謝っても。「なんともねぇよ、華」と演じ続けたまま。ただ笑って肩を叩くだけだろう。

「夢があってさ。くだらない夢だけど」と話していたけれど。Your dreams comes true. あなたはまだまだ若い。先の見えている私とは違う。

私の心友もまだまだ若い。命を遣り取りする厳しい仕事だけれど。こっちは、Someday, your prince will come. かな(笑)

どうか。『道化の華』を演じなくていい日が来ますように。
……私の様に。手遅れになってしまう前に。
前を向いて。真ん中で。笑顔で。写真が撮れますように。
……もう先の見えている。私の様に。後悔し続ける人生にはなりませんように。

多幸を心から願っています。私の「LOVE OF MY LIFE」

人間五十年
化天のうちを比ぶれば
夢幻の如くなり
一度生を享け
滅せぬもののあるべきか

~敦盛~